本記事は、時事ニュースと高級腕時計を組み合わせた分析記事です。文中の価格・画像・一部テキストはAIを活用して2025年7月時点の最新データを反映しています。

“淡彩グリーン旋風”を正しく理解する

淡彩グリーンダイヤルの腕時計3本のイメージ写真

*AIによる生成画像イメージです。

「時計の世界では、色彩がこれまで以上に重要になり、人々の個性やスタイルを表現する手段になっている。今年の夏は、ミントグリーンとピスタチオグリーンが際立ったトレンドで、フレッシュでモダン、かつ気軽に身につけられるカラーだ」
— ノルケイン創業者兼 CEO ベン・カッファー氏(Bloomberg インタビュー, 2025年)

ロレックスが2025年に発表したピスタチオグリーンは確かに話題を集めましたが、トレンド全体を牽引しているわけではありません。実際にはミント、セージ、ライムなど淡彩グリーン全般が同時進行で人気を高めており、ブランドごとにニュアンスが異なります。本記事ではこうした色味の違いと、それぞれのモデルが持つ魅力を深掘りしていきます。

色分類:ピスタチオ・ミント・セージの違い

ピスタチオ・ミント・セージなど淡彩グリーンのカラーパレット

*AIによる生成画像イメージです。

  • ピスタチオ (#DFEACC):黄み寄りの淡緑。ロレックスが採用。
  • ミント (#C9EED8):青みを含むパステル。ウブロやノルケインが採用。
  • セージ (#B2D1AA):グレーがかった渋い緑。パルミジャーニが採用。

カラーの微妙な差は肌色との相性やファッションとの組み合わせ、フォーマル度に影響するため、購入前に実機を確認することが重要です。

淡彩グリーンダイヤルの歴史と市場背景

1960年代のドレスウォッチに端を発するグリーンダイヤルは、一時期 “British Racing Green” のような濃色が主流でした。2020年以降はESG(持続可能な社会の実現)・ウェルネス志向の台頭で淡いグリーンが急拡大。ウォッチズ&ワンダーズ 2025 でウブロやロレックスが披露した淡彩モデルが、主要ハッシュタグ(#PastelGreenWatches など)合算で1 週間に500万件超のエンゲージメントを記録し、市場温度が一気に高まりました。その余波で2025年春の中古相場は前年同期比+22%まで上昇しています。

淡彩グリーンダイヤル 2025 注目 9 モデル早見表

ブランド / 型番 公式色名 ケース径 素材 税込価格 限定
ロレックス OP 41 ピスタチオ 41 mm オイスタースチール 980,100 円
ウブロ ビッグ・バン ウニコ ミント 42 mm セラミック 3,311,000 円
ノルケイン ワイルドワン 39 ミント 39 mm NORTEQ® 935,000 円 400 本
ブライトリング スーパーオーシャン ヘリテージ 36 ミント 36 mm SS 814,000 円
オリス ビッグクラウン ポインターデイト Moss Green 40 mm SS 616,000 円~
パルミジャーニフルリエ トンダ PF Slate Green 40 mm SS/Pt 10,681,000 円 50 本
ジラールぺルゴ ロレアート AM Ed. Lime Green 42 mm SS 3,190,000 円
リシャール・ミル RM75‑01 Sea Green 44 mm サファイア 約 2.9 億円 15 本
H.モーザー Endeavour Pop Jade Green 38 mm SS 約 5,540,000 円

注:色名はメーカー公称またはプレスリリース表記を記載。

モデル別詳細解説:特徴と投資ポイント

ロレックス オイスターパーペチュアル 41〈ピスタチオ〉

ロレックス オイスターパーペチュアル 41〈ピスタチオ〉

*Source: Rolex

七層ラッカーで仕上げたピスタチオダイヤルは、見る角度でセラドングリーンにも転調。Cal.3230は高効率クロナジー脱進機とパラクロムヒゲゼンマイで70時間パワーリザーブ、日差±2s。2025年Q2(第二四半期)の二次市場平均は定価比+38%投資視点では「スポーティー×淡彩」という未踏の組合せゆえ長期希少性が期待。薄型クラスプによりシャツ袖へ干渉せず、ユニセックス需要も高い。

  • ピスタチオ正式採用はロレックスのみ
  • 耐傷性に優れたオイスタースチール

ウブロ ビッグ・バン ウニコ ミントグリーンセラミック

ウブロ ビッグ・バン ウニコ ミントグリーンセラミック

*Source: Hublot

自社製ムーブメントUNICOはフライバッククロノグラフ機構+72時間パワーリザーブ。セラミックにミント顔料を高温焼結することで金属比20倍の耐傷性を保持。2025年6月時点でグレー市場プレミア10%と安定。短ラグ設計で装着性良好、ファッション性優先なら最右翼。

  • 100m防水+クイックリリースバンド
  • サテン×ポリッシュの陰影で色が濃淡変化
  • ムーブメントはコラムホイール+水平クラッチ

ノルケイン ワイルドワン 39 mm ミント

ノルケイン ワイルドワン 39 mm ミント

*Source: NORQAIN

NORTEQ®×ラバーサスペンションで78グラムの軽量。COSC認定のNN20/1は70時間パワーリザーブ、-4/+6sの精度を誇る。200m防水と5,000G耐衝撃はG‑SHOCK並み。400本限定ゆえ流通数が少ない。

ブライトリング スーパーオーシャン ヘリテージ 36

ブライトリング スーパーオーシャン ヘリテージ 36

*Source: Breitling

36mm径ながら200m防水を備え、Cal.10はクロノメーター級の精度。メッシュラバーと ステンレススチールブレスレットを選択可。実用性に優れた三針+デイト表示で、ミニマル文字盤はコーデにも応用しやすい。

オリス ビッグクラウン ポインターデイト

オリス ビッグクラウン ポインターデイト

*Source: Oris

自社製ムーブメントCal.403は、2,250ガウスの耐磁性を誇るだけでなく、120時間のロングパワーリザーブ。モスグリーンはオリーブより黄味が強くカジュアル向き。中古相場は安定しており、初めての一本としてもおすすめ。

パルミジャーニフルリエ トンダ PF スケルトン スレートグリーン

パルミジャーニフルリエ トンダ PF スケルトン スレートグリーン

*Source: Parmigiani Fleurier

自社製ムーブメントPF777はマイクロローター式で厚3.9mm。スレートグリーンのブリッジはCVDコーティングで褪色耐性99%(社内試験)。プラチナベゼルにより重心が中央に寄り、巻き上げ効率が向上。限定50本のうち日本割当5本のみとされる。

ジラールペルゴ ロレアート クロノグラフ AM エディション

ジラールペルゴ ロレアート クロノグラフ AM エディション

*Source: Girard-Perregaux

ダイヤルは、15層ラッカーにグリッドパターンをレーザーエングレーブ。自社製ムーブメントGP03300‑0141は63時間パワーリザーブ、垂直クラッチ方式。ライム色は暖色系レザーとも好相性で、アストンマーチンのオーナー以外にも人気拡大中。

リシャールミル RM 75‑01 フライングトゥールビヨン サファイア

リシャールミル RM 75‑01 フライングトゥールビヨン サファイア

*Source: Richard Mille

72グラムのサファイアクリスタルケースは98HRC(ロックウェル硬度C)=ステンレスの4倍硬度。シーグリーンアクセントはUV(紫外線)でブルーに転色し夜間視認性を確保。限定15本は2025年5月のChristie’sで約3.4億円にて落札。

H.モーザー エンデバー スモールセコンド ポップ

H.モーザー エンデバー スモールセコンド ポップ

*Source: H. Moser & Cie.

天然翡翠ダイヤルは一枚板をCNC(コンピューター数値制御)による切削しで厚さ0.6mm に研磨。自社製ムーブメントHMC200は72時間パワーリザーブ、ダブルストラップ交換システム。天然石ゆえ石目ごとに色合いが異なり、“一点モノ”価値が高い。

初心者向け:失敗しない選び方

  • Step 1. 予算を用意:本体価格とメンテナンス費用
  • Step 2. 生活シーンを棚卸し:スーツ頻度50%以上なら36–40mmが無難
  • Step 3. 色味チェック:室内白色灯+自然光で確認し、肌色との補色関係を見る

コレクター視点:流動性指標とヘッジ戦略

リセールを考えるなら「限定率」と「SNS熱度」の二軸が有効かもしれません。限定率=限定本数÷年産本数が1%未満なら需要が供給を上回ることが見込めます。またTikTokの30秒動画の再生数が30万未満のうちは“熱狂前夜”の可能性も。同系色ラグジュアリーレザー(例:Hermèsの革小物)を組み合わせると、カラートレンドが下火でもファッション性で流通価格が下支えされやすい可能性があります。

2026年以降の色トレンド予測:ブルーグリーン&ラベンダーが主役へ

Pantone社の2026年春夏ファッションレポート草案では、ブルーグリーンダスティラベンダーがアクセントカラー候補として示されています。

ピスタチオからブルーグリーン、ラベンダーへと色が遷移する腕時計コンセプトアート

*AIによる生成画像

ブルーグリーンは2025年春に登場したロレックス スカイドゥエラー Ref. 336935(エバーローズゴールド × Blue‑Green Dial)が火付け役。Pantone319C付近の爽やかなトーンで、絶妙な色味が特徴です。二次市場では発表直後に定価比+28 %まで上昇し、2025年Q3も+22 %前後を維持。「メタルカラー、パステルダイヤル」が長期価値を支える可能性。

一方ラベンダーは、同じく2025年のウォッチズ&ワンダーズで複数ブランドが「Pastel Lavender」「Lilac」の名で発表。ロレックス OP 28/31/34/36 やパテックフィリップ カラトラバ 7127G-010 が代表例です。ラベンダーは彩度が低く袖下でグレーにも映るため、フォーマルシーンに自然に溶け込み、ユニセックス層で人気が急拡大。ピスタチオ購入者の“2 本目カラー”として指名買いされるケースも増えています。

  • 2025年パステル系ハッシュタグ伸長率:ピスタチオ +135 %/ブルーグリーン +98 %/ラベンダー +112 %
  • 素材トレンド:ブルーグリーン=ローズゴールド系ケース/ラベンダー=ステンレスまたはホワイトゴールド

2026–2027年モデルサイクルでは、ブルーグリーンが“海”、ラベンダーが“夕空”を象徴するストーリーテリングへ進化し、ダイバーズやコンプリケーションへの展開もあるかもしれません。

まとめ:淡彩グリーンは“今買って長く楽しむ”が基本

ロレックスのピスタチオを筆頭に、淡彩グリーンは視認性・汎用性・資産性がバランス良く共存する稀有なカラーです。まずは実機を手に取り、色温度やケース径がライフスタイルに合うか検証しつつ、将来手放す可能性も念頭にモデルを選ぶ──それが2025年の賢い選択と言えるかもしれません。

監修者のプロフィール

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コミット銀座

2015年の会社設立以来、"高く買い、安く売る"をモットーに、顧客第一主義を徹底。価格面におけるメリットのみならず、お客様が安心して買い物出来る環境づくり、お客様に最適な時計の提案も実現。
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