本記事は、時事ニュースを高級腕時計と絡めた記事となります。記事の内容における画像、記事内容はAIをベースに1次作成したものを編集者にてリライトしております。

パテックフィリップRef.1518の魅力とオークション高額落札ランキング

腕時計がオークションで落札された史上最高額はどのくらいか、ご存知でしょうか?パテックフィリップの伝説的モデル「Ref.1518」が、その鍵を握っています。2025年11月、フィリップスのジュネーブオークションにて、1420万スイスフラン(日本円換算:約27億円)で落札されました。高級時計の世界では、一つの腕時計に数十億円もの価値が付くこともあります。本記事では、 パテックフィリップ Ref.1518の誕生背景や機構の詳細、希少モデル(ステンレスモデルや「ピンク・オン・ピンク」)について掘り下げ、有名人による所有例も紹介します。さらに、ブランドの枠を超えた 腕時計オークション落札価格歴代トップ5のランキングもまとめ、初心者にもコレクターにも分かりやすく解説します。高級腕時計市場の現状と今後の展望にも触れますので、ぜひ最後までお楽しみください。

オークション風景

*AI生成イメージ

Ref.1518 誕生の背景 – 世界初の複雑機構ウォッチ

パテックフィリップのRef.1518は、1941年に発表された歴史的モデルです。同社のみならず世界で初めて、 永久カレンダーとクロノグラフを組み合わせた機械式腕時計として誕生しました。当時は第二次世界大戦の最中でしたが、そんな中でも時計製造の最先端技術を追求したのがRef.1518です。その結果生まれたこのモデルは、後の高級時計における複雑機構の礎となりました。製造本数はわずか281本と言われており、非常に限られた生産数でした。発売当時の定価は不明ですが、現在ではオークションで数億円規模の値が付くほど、その希少性と歴史的価値が評価されています。

Ref.1518が登場する以前、永久カレンダーやクロノグラフといった複雑機構は単独で搭載されるのが一般的でした。しかし、このモデルで両者が統合されたことで、高級腕時計の可能性が一気に広がったのです。その意義は現在でも語り草であり、多くの時計愛好家が 「20世紀を代表する革新的な腕時計」としてRef.1518を挙げます。

Ref.1518の機構と魅力 – 永久カレンダークロノグラフの妙

Ref.1518が備える最大の特徴は、先述の通り 永久カレンダー付きクロノグラフという複雑機構の組み合わせです。文字盤上には曜日・月・日付・ムーンフェイズ(月齢)表示が配置され、クロノグラフ(ストップウォッチ)機能の積算計も統合されています。これらをわずか35mm前後のケースに収め、手巻きの機械式ムーブメントで正確に動作させる技術は、1940年代当時としては驚異的なものでした。

その機構美だけでなく、デザイン面でもRef.1518は高く評価されています。シンプルで均整のとれたダイヤルレイアウト、アラビア数字インデックスや美しい針の形状など、クラシカルな上品さが漂います。ケース素材は主にイエローゴールド製が採用され、温かみのある輝きが伝統的な雰囲気を醸し出します。直径約35mmという現在の基準から見ると小ぶりなサイズ感も、ヴィンテージウォッチらしい品格を感じさせます。

ムーブメントにはパテックフィリップがエボーシュしたバルジュー社製手巻きキャリバーが搭載されており、高精度かつ耐久性に優れています。当時の技術者たちの工夫により、カレンダー機構とクロノグラフ機構が干渉せずスムーズに動作する設計となっており、その完成度の高さは現代においても賞賛されます。つまり、Ref.1518は技術・デザイン・実用性の三拍子が揃った腕時計であり、「時計史に残る傑作」と呼ぶにふさわしい存在なのです。

1518全体像

*https://hodinkee.jp/ 引用

希少モデル紹介 – ステンレス製や「ピンク・オン・ピンク」の魅力

Ref.1518には、一般的なイエローゴールド以外にも特別なバリエーションが存在します。その代表が ステンレススチール製モデルと、愛好家から「 ピンク・オン・ピンク」と呼ばれる ピンクゴールドケース×ピンクダイヤルのモデルです。

● ステンレススチール製 Ref.1518:高級時計メーカーであるパテックフィリップにおいて、複雑時計がステンレスケースで作られることは極めて稀でした。Ref.1518のステンレスモデルはその典型で、製造されたのは4本のみといわれています。大半のRef.1518がイエロー・ピンクゴールド(金無垢)ケースであった中、この少数のステンレスモデルは異例中の異例であり、その希少性から “幻の一本” とも称されます。実用的な素材ゆえに頑丈さはありますが、生産数の少なさとパテックフィリップのブランド性が相まって、現在ではオークションに出れば 数十億円規模の値段が付くことが慣例となりつつあります。

● ピンク・オン・ピンク Ref.1518:Ref.1518の中でも特に人気が高いのが、ケース素材と文字盤色がどちらもピンク系の通称「ピンク・オン・ピンク」。具体的には18Kローズゴールド(ピンクゴールド)のケースに、サーモンピンクがかった銅色(カッパー調)のダイヤルを組み合わせた個体で、生産当時でも極めて珍しい仕様でした。資料によれば、このピンクダイヤルの個体は 全体の約5分の1(Ref.1518全製造の約20%)に過ぎず、さらにケースと同色トーンのピンク文字盤となると確認例は 14本程度しかないと言われています。近年、この「ピンク・オン・ピンク」Ref.1518の一本がニューヨークのオークションに出品され、故人となったエジプト王族(エジプト王ファルーク1世の従兄弟にあたる王子)の所有品であったことや、当時の保証書付きで保存状態も極めて良好であったことから大きな注目を集めました。この個体は予想落札価格を大きく上回る高額で落札され、Ref.1518の中でも伝説的存在となっています。

このように、Ref.1518には素材やカラーの違いによるバリエーションがあり、それぞれが独自のストーリーと価値を持っています。特にステンレス製モデルとピンク・オン・ピンクモデルは、市場に滅多に出回らないため、オークションで出現するたびに世界中のコレクターが熱視線を送るのです。

pink on pink 全体像

*https://hodinkee.jp/ 引用

有名人とRef.1518 – 王族から著名俳優まで

その希少性と歴史的価値から、Ref.1518は世界の王侯貴族や著名人にも愛されたモデルです。例えば、エジプト最後の国王である ファルーク1世(King Farouk)は時計コレクターとして知られ、Ref.1518を所有していた人物の一人でした。彼の所有していたRef.1518(18Kイエローゴールド製の個体)は、裏蓋に王家の紋章が入る特別仕様で、2018年に中東のオークションに出品され約91万ドル(当時のレートで約1億円強)で落札されています。ファルーク1世は他にもパテックフィリップやヴァシュロンコンスタンタンの時計を多数蒐集しており、時計史に名を残すコレクターでした。

また、前述のピンク・オン・ピンクのRef.1518を所有していたエジプト王族の モハメド・アリ王子(トゥーソン王子)は、購入以来ほとんど着用せず大切に保管していたと伝えられます。そのため時計は新品同様の保存状態で現存し、オリジナルの証明書類も揃っていました。こうしたロイヤルファミリー由来の逸品であることも、オークション高額落札の大きな要因となりました。

さらに、高級腕時計への情熱は王族や富豪に留まりません。ハリウッド俳優の ブラッド・ピット氏は、2015年のチャリティーオークション「Only Watch」でパテックフィリップのユニークピース「Ref.5016A」を約7.3百万スイスフラン(当時レートで9億円以上)で競り落としたことが知られています。Ref.5016AはRef.1518と直接関係はないものの、パテックフィリップの特別モデルであり、ブラッド・ピットという世界的スターが高額入札者となったニュースは時計業界で大きく報じられました。こうした例からも分かるように、パテックフィリップの希少モデルは各界の著名人をも魅了し、コレクションの対象となっているのです。

歴代オークション高額落札腕時計ランキング TOP5

それでは、腕時計のオークション落札価格において歴代トップとなるモデルはどれなのでしょうか。ここではブランドの枠を超えて、これまでに特に高額で落札された腕時計の上位5モデルをランキング形式でご紹介します(懐中時計を除く腕時計が対象)。

順位 モデル(ブランド / 型番) 落札価格 オークション詳細
1位 パテック フィリップ グランドマスター・チャイム Ref.6300A-010 約34億円 クリスティーズ(ジュネーブ)
2019年11月9日
3100万スイスフラン
2位 ロレックス デイトナ “ポール・ニューマン” Ref. 6239 約20億円 フィリップス(ニューヨーク)
2017年10月26日
1775万ドル
3位 パテック フィリップ Ref.6301A Only Watch 約26億9800万円 Only Watch オークション
2024年5月10日
1570万スイスフラン
4位 パテック フィリップ Ref.1518(SS製) 約12億2000万円 フィリップス(ジュネーブ)
2016年11月12日
1100万スイスフラン
5位 パテック フィリップ Ref.1518(PG製、モハメド・テューフィック王子) 約11億5000万円 サザビーズ(ニューヨーク)
2021年12月9日
957万ドル

ご覧のように、オークション史上最高額を記録している腕時計は パテックフィリップのモデルが多数を占めています。1位の「グランドマスター・チャイム」Ref.6300A-010は、2019年11月9日にクリスティーズ(ジュネーブ)で開催されたオークションにて、 驚異の3,100万スイスフラン(当時のレートで約34億円)という腕時計史上最高額で落札されました。このモデルは「THE ONLY ONE」と文字盤に記された唯一無二のステンレススチール製で、チャリティーオークション「Only Watch」限定のスペシャルピースとして話題となりました。 2位には唯一ランクインしたロレックスのモデル、俳優ポール・ニューマン氏が実際に所有していたことで有名なデイトナRef.6239(通称ポール・ニューマン)が入り、 2017年10月26日 フィリップス(ニューヨーク)にて、1,775万ドル(約20億円)で落札されました。

3位には、2024年5月10日に開催されたOnly Watchオークションで落札された パテック フィリップ Ref.6301Aが登場。スイスフラン建てで1,570万フラン(約26億9,800万円)という高額で落札され、新たに上位に名を連ねました。続く4位と5位には、いずれも本記事の主役である パテックフィリップ Ref.1518の特別なバリエーションがランクインしています。4位のステンレスモデルは2016年のオークション(フィリップス・ジュネーブ)で 1,100万スイスフラン(約12億2,000万円)に到達し、当時の腕時計最高記録を塗り替えました。5位のピンク・オン・ピンクモデルは2021年にサザビーズ(ニューヨーク)で957万ドル(約11億5,000万円)で落札されており、エジプト王族モハメド・テューフィック王子による由緒ある所有履歴や保存状態の良さが評価されました。

このランキングから見ても、パテックフィリップの複雑時計がコレクターズアイテムとして突出した価値を持つことが分かります。一方でロレックスのヴィンテージスポーツモデルも歴史的背景次第では極めて高額となりうる好例と言えるでしょう。オークションの世界では、 時計の技術的・歴史的価値ストーリー(由来や著名人の逸話)が価格に大きく影響することが、このトップ5からも窺えます。

高級腕時計市場の今後の展望

近年、一部の現行モデルの中古相場はやや落ち着きを見せているものの、 ヴィンテージ高級時計や希少モデルへの需要は依然として衰えを知りません。特にオークション市場においては、コレクターの購買意欲は旺盛で、真に価値ある腕時計には惜しみなく資金が注がれています。今後も限定生産のユニークピースや歴史的名作が出品される際には、新たな高額記録が生まれる可能性は十分にあるでしょう。

また、隔年開催の 「Only Watch」オークションのように、各ブランドが一点物を出品するチャリティーイベントは引き続き注目を集めそうです。2023年開催の同オークションでもパテックフィリップをはじめ多数のユニークピースが出品され、高額落札が相次ぎました。こうした場で生まれた新作や特別モデルが将来的に市場でどのような価値を持つか、楽しみに見守るファンも多いはずです。

さらに、新興富裕層の増加やアジア圏での高級時計人気の高まりも、今後の市場を下支えすると考えられます。中国や中東のコレクターが増えることで、時計オークションの競争はますます国際的かつ過熱していくでしょう。もちろん全ての時計が値上がりするわけではなく、投機的なブームが落ち着く分野もあります。しかし本質的価値の高いタイムピースに対しては、引き続き安定した需要と価格の高止まりが予想されます。

総じて、高級腕時計市場は一時的な調整局面があっても長期的には成長基調を辿るとの見方が強いです。その中でパテックフィリップのような伝説的ブランドのヴィンテージモデルは、「資産価値」としても一層注目され続けるでしょう。

まとめ

パテックフィリップRef.1518は、世界初の永久カレンダー付きクロノグラフとして時計史に燦然と名を残す名作です。その技術的偉業と美しいデザイン、そしてステンレスモデルやピンク・オン・ピンクなどの希少バリエーションにより、多くのコレクターを魅了してきました。有名人や王族にも愛された逸話は、この時計の特別さを物語っています。

オークション市場に目を向けても、Ref.1518を含むパテックフィリップの傑作がいかに高額で取引されているかがお分かりいただけたでしょう。ランキング上位の常連である事実は、同社の時計が 機械式時計の王者として君臨している証と言えます。とはいえ、ロレックスのポール・ニューマン デイトナのように、由来やストーリー次第で他ブランドの時計も記録的高値を付ける可能性がある点は、高級時計の奥深い魅力でもあります。

今後も市場動向によっては新たな記録が生まれるでしょうが、歴史に残る名機への評価は時代を超えて不変です。 「いつかはパテックフィリップを…」という言葉がありますが、Ref.1518はまさにその象徴でしょう。初心者の方も本記事を通じてその魅力の一端を感じていただけたなら幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。引き続き、高級時計の奥深い世界についての情報を発信して参りますので、次回のコラムもどうぞお楽しみに!

よくある質問

  • Q1. パテックフィリップ Ref.1518とは何ですか?
    A. 1941年に発表された、世界初の永久カレンダー付きクロノグラフ搭載の機械式腕時計です。パテックフィリップが製造した伝説的モデルで、生産数はわずか281本程度と非常に希少です。
  • Q2. Ref.1518のステンレスモデルが特に高価な理由は?
    A. Ref.1518のステンレススチール製モデルは4本程度しか存在しない極めて珍しいバリエーションです。通常パテックフィリップの高級モデルは金やプラチナ製のため、ステンレスモデルは異例であり、コレクターの需要が非常に高いためオークションでも高額になります。
  • Q3. ピンク・オン・ピンクとは何を指しますか?
    A. 「ピンク・オン・ピンク」とは、パテックフィリップ Ref.1518においてケースがピンクゴールド、文字盤も同系統のサーモンピンクカラーで統一されたモデルの愛称です。製造本数が極めて少なく(確認例で14本程度)、希少性からオークションで高値が付きます。
  • Q4. 腕時計のオークション最高落札額はいくらですか?
    A. 腕時計単体のオークション最高額記録は、パテックフィリップのグランドマスター・チャイム(Ref.6300A)が2019年に記録した約34億円(3,100万スイスフラン)です。次いで有名なロレックス「ポール・ニューマン」デイトナが約20億円など、数億円規模の落札例が複数あります。

監修者のプロフィール

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