みなさん、こんばんは。

 

 

今回は私がオススメするレマニアベースのムーブメント搭載の「Ref.3970」が素材違いでなんと!2本も同タイミングで”緊急入荷”となりましたので、そちらをご紹介したいと思います!今まで以上に”熱”が入っていますので、ぜひお見逃しなく!!(笑)

 

 

「Ref.3970EJ-051」
『パーペチュアルカレンダー クロノグラフ』18KYG
&
「Ref.3970EP」
『パーペチュアルカレンダー クロノグラフ』PT

 

 

 

販売時期によって仕様が違う『パーペチュアルカレンダー クロノグラフ』「Ref.3970」は、そのどれもが美しく完成されたデザインで多くの【パテックフィリップ】ファンを魅了しています。

まずは本題へと入る前に、「Ref.3970」について簡単にお話していきましょう。

 

 

『パーペチュアルカレンダー・クロノグラフ』搭載モデルの二代目にあたる「Ref.2499」。その後継モデルとして1986年に登場したのが「Ref.3970」です。

ケースサイズは、「Ref.2499」が37.5mmに対して、「Ref.3970」は36mmと、やや小ぶりに感じる方もいらっしゃるかと思いますが、その佇まいや存在感から、決して小さくは感じません。最近のモデルは40mm前後がスタンダードとされていますが、むしろ時計としてのまとまりがあるこのクラシカルなサイズを好まれている、探されているファンがここのところ、特に多いと感じています。

 

 

 

12時位置にあるカレンダー小窓、3時、9時位置に配された積算計、9時位置のムーンフェイズ、その外周にあるデイト表示、文字盤外周のミニットスケールなど、絶妙なバランスで配された文字盤デザインになっています。

このあたりは世代による特徴、違いがあるのもマニア心をくすぐる要因であると思います。

 

 

 

 第一世代と言われる個体は生産本数が僅か100本と言われており、ケースバック(裏蓋)がクローズドのスナップバック(はめ込み式)になっていました。また、インダイヤルは後継機と異なる色味になっており、コントラストが効いたクラシカルな雰囲気となっていました。
※同時期に発売されていた「Ref.3971」というモデルもございます。こちらのケースバック(裏蓋)は、サファイアのスケルトンバックが採用されていました。

 

 

その後の1986年~1991年頃まで製造されていたのが第二世代です。

リーフ型の針とバーインデックスを採用している点は、第一世代と変わらないですが、インダイヤルはダイヤルと同色になりました。裏蓋はスクリュー(ねじ込み式)のクローズドバックがほとんど採用されていますが、生産期間の極めて後半にスケルトンバックのモデルも存在しており、今回ご紹介する「Ref.3970EJ-051」がまさしくそれにあたる一本です。クラシカルな雰囲気のこの”リーフ針”は「Ref.3970」の第一世代と第二世代にしか見られず、生産期間も僅か5年と短かったこともあり、市場での出回りも極めて少なく、探されている方も多いかと思います。

 

 

その後、第三世代「Ref.3970E」が登場します。

文字盤インデックスがバトン型からトライアングル型へ、針がリーフ針からバトン針へと変わります。「Ref.3970」自体、市場への出回りが極めて少なくなっていますが、こちらの世代が製造個数は一番多いと思います。

余談ではありますが、「Ref.3970E」の”E”はetanche=フランス語で「防水」を意味しており、ねじ込み式で、クローズドバックとサファイアクリスタルのシースルーバックがセットで販売されるようになりました。
※諸説ありますが、顧客たちより「Ref.3970」モデルのスケルトンバックの個別注文が相次いだという話を受けて登場したとも言われてます。

 

 

さて、このあたりで本題に戻りましょう。

「Ref.3970EJ-051」の保証書の販売日付けは、1991年9月となっておりますが、保証書の下部にプリントされているアルファベットの4文字を読み解くと、1991年7月製造であることが分かります。整合性が取れているのはマニア心をくすぐるポイントなのではないでしょうか。

 

 

第三世代の「Ref.3970EP」は、文字盤のインデックスがトライアングル型ではなく、ダイヤモンドがセットされております。(12時位置のみバゲットカット)
こちらの文字盤は、PT(プラチナ)ケースのみに見られる仕様で、艶感のある黒文字盤と相まって大人の妖艶な色っぽさを感じさせるモデルであります。

 

 

生産時期や世代によって”ホールマーク"が刻印されている場所が異なりますが、ラグサイドに刻印されているのは通好みなポイントの一つです。ちなみに、ラグ裏に刻印されているモデルも多々ございます。 

36mmのケースサイズに対して、13mmの厚みはぽってりとしていて、どこか愛らしいフォルムも堪らないですね。この厚みも時計の小ささを感じさせない理由の一つかと思います。ケースに対して大きめのカラトラバ十字が刻印されたリューズも、しっかりと存在感を放っています。

 

 

サファイアクリスタルバックから鑑賞いただける【レマニア】社製のムーブメントがベースとなっている、名機としても著名な「Cal.CH 27-70 Q」は、圧巻の美しさを誇ります。

 

 

「Ref.3970EJ-051」には、保証書(1991.9)、当時のパスケースや冊子類、クローズドの裏ブタ、調整ピン、内部に傷みはありますが、裏蓋・調整ピンがセットできる「Ref.3970」専用の箱も付属しており、コレクターズアイテムとしてもバッチリです。
※2024年8月にオーバーホールがされておりますので、安心してご使用いただけます。

 

気になる販売価格は、、、

と、言いたいところですが、本記事公開直前に多数のお問い合わせをいただき、販売が終了してしまいました。本当に申し訳ございません!!

 

商品詳細をご覧になりたい方はこちら

 



「Ref.3970EP」には、保証書(1995.10)、当時のパスケースや冊子類、シリアル入りのタグ、開封されていないクローズドの裏ブタ、調整ピン、箱(内部に傷みあり)もございます。こちらもコレクターズアイテムとして文句無しと言えるでしょう。

 

気になる販売価格は、22,550,000円(税込)

 

商品ページはこちら

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回、同タイミングでたまたま2本入荷しましたが、国内で販売されている「Ref.3970」は現在ほぼ無く、状態が良く付属品もしっかりと揃った個体となると、なおさら探すのは困難です。

今後、さらに入荷するのは困難なモデルでもありますので、ご検討いただいているお客様は、間違いなくこのタイミングでのご購入をオススメいたします!
今回は暑い夏に負けない''熱いパテック論''になりました。(笑)くれぐれも皆様、体調管理だけはしっかりして、良い夏をお過ごしください!

では、また!

阿部泰治のパテック論