高級腕時計トレンド2025｜コッポラ×F.P.ジュルヌFFCと7本の出品

「映画の大コケが、高級腕時計の“物語価値”を押し上げる」。

『ゴッドファーザー』の巨匠フランシス・F・コッポラ監督が、自己資金約 1.2億ドル（約180億円）を投じた『メガロポリス』の興収不振を受け、私物の腕時計7本をフィリップスで売却へ。筆頭は、監督自身のアイデアから生まれたF.P.ジュルヌ〈FFCプロトタイプ〉です。最新の公開情報・数値ベースで全体像を整理します。

*AIによるイメージ画像です。

フランシス・F・コッポラ監督とは

コッポラは1939年デトロイト生まれ。 American Zoetropeを創業し、スタジオ依存から自立した映画製作を志向してきました。『ゴッドファーザー』（1972）と『ゴッドファーザー PART II』（1974）、『カンバセーション…盗聴…』（1974）、『地獄の黙示録』（1979）などで映画史に名を刻み、カンヌ国際映画祭パルムドールを2度受賞（1974年／1979年）。アカデミー賞でも脚本・監督部門を含む複数受賞。2024年にケネディ・センター名誉賞、2025年はAFI生涯功労賞の顕彰対象となりました。

映画以外ではワイン事業（ナパの Inglenook）を再建。資産を創作へ振り向ける姿勢は一貫しており、最新作『メガロポリス』には自己資金 1.2億ドル（約180億円）超を投下。「お金に興味はない。面白いかどうかだ」という価値観が、今回の私物放出の背景にあります。この“姿勢”には驚きましたが、同時に映画人としての矜持も感じます。

*https://www.phillips.com/より引用

メガロポリスとは

物語の骨子：舞台は近未来の「新ローマ」＝ニューヨーク。理想都市の再建を構想する建築家シーザー・カティリナ（アダム・ドライバー）と、治安と既得権を優先する市長フランクリン・シセロ（ジャンカルロ・エスポジート）の政治的・思想的対立が主軸です。シーザーは斬新な都市計画と新素材で「未来の街」を提案。市長の娘ジュリア（ナタリー・エマニュエル）とのロマンスや、インフルエンサー（オーブリー・プラザ）らによる世論操作が複雑に絡み、都市の行方を巡る審判（レファレンダム）へ収斂（しゅうれん）します。壮麗な建築美術と古代ローマ的モチーフを重ね、理想と現実、権力と創造の葛藤を描く社会寓話です。

最新数値：上映時間は 138分。製作費は 1.2億–1.36億ドル（約180〜204億円）。世界興収は 1440万ドル（約21.6億円）にとどまり商業的には苦戦。日本は2025年6月20日公開でIMAX上映も実施されています。数字は直近更新の公的・業界データに基づきます。ただ、時間とともに評価が反転するタイプの作品でもあり、映像美と挑戦的文法は長期的再評価の余地があります。

*AIによるイメージ画像です。

フィリップスに出品された7本

2025年12月6–7日の Phillips「The New York Watch Auction: XIII」に、コッポラの私物7本が出品予定。ヘッドラインはF.P.ジュルヌ〈FFCプロトタイプ〉で、エスティメートは in excess of 100万ドル（1億5,000万円超）。以下、各モデルの要点と現時点の公式URLを整理しました。（※個別ロットのカタログURLは公開前のため、現状はプレスリリース／オークション概要にリンクしています）

とくにFFCの“誕生秘話”は時計愛好家の注目するところ。Only Watch 2021の近縁作〈FFC Blue〉は CHF 4.5Mで記録的落札となりました。今回の一点物プロトタイプは来歴の強さが別格と言えるでしょう。

*AIによるイメージ画像です。

なぜ今“売る”のか｜映画×時計の相互作用

『メガロポリス』は商業面で苦戦しつつも、監督は「版権を維持する」ための資金調達を明言。配信売却に慎重で劇場体験を優先する姿勢は崩さず、手元資産の換金で創作継続を選びました。ニュース性は高いですが、価格形成の実務では“来歴×唯一性×露出”が効いてきます。FFCはその三点が最大化され、他の6本にも波及効果が期待されます。

*AIによるイメージ画像です。

初心者向けQ&A

• F.P.ジュルヌ：独立系の雄。技術美と“物語性”。FFCは唯一無二で 約1億5,000万円超のエスティメイト。
• パテック フィリップ：資産性の王道。WTは 約225万〜450万円、3919は 約90万〜180万円目安。
• ブレゲ：古典意匠の金字塔。5140は 約60万〜120万円レンジ。
• ブランパン：三問の玄人好み。推定 約225万〜450万円。
• IWC：実用×上品。ポルトギーゼ・クロノは 約45万〜90万円。

*AIによるイメージ画像です。

コレクター視点の戦略｜入札・売買・長期保有の勘所

エスティメートへの期待が最も高いのはもちろんFFC。Only Watchの CHF 4.5M実績と“コッポラ個人の一点物”という要素の重なっていることが要因です。次点はレゾナンス。贈答来歴など固有の物語はプラス要因と言えます。WTと3919は裾野が広く、ブレゲ／ブランパン／IWCは価格帯を散らすことでオークション全体の落札率を押し上げる役割を担うことでしょう。一方、短期の話題性だけで先を占うことは留意したいところです。

*AIによるイメージ画像です。

まとめ｜物語は価格を動かす

• 最新数値：製作費 1.2億ドル–1.36億ドル（約180〜204億円）、世界興収 1440万ドル（約21.6億円）。
• 出品：Phillips New York、2025/12/6–7。筆頭はFFC （約1億5,000万円超）。
• 投資目線： 来歴×唯一性×露出が主因。Only Watchの実績は強い参考値。

購入・売却や査定の相談は、下記の内部リンクからどうぞ。相場観と来歴の語り方までご提案します。

買取査定のご相談 F.P.ジュルヌ在庫一覧

FAQ

参考・出典リンク

• Phillips Press（FFCプロトタイプのプレス配信）
• The New York Watch Auction: XIII 公式概要
• People.comの報道
• Los Angeles Timesの報道