機械式時計を選ぶ際、皆さんはどこに注目されるでしょうか。 

多くの方は"デザイン性"や"機能性"、"資産性"とお答えになると思います。もちろん見た目やリセールというのは非常に重要なポイントになりますが、ここにブランドやモデルの歴史的背景、年代毎のマイナーチェンジなど、知識や理解が増えることで、さらに時計が好きになり、選ぶ楽しみを味わえるのではないでしょうか。 本コラムでは、初心者、上級者を問わず、機械式時計に関する知識を一つでも多くお伝えし、皆さまの時計選びの参考となるよう徹底解剖、徹底解説してまいります。

今回は【ロレックス】『サブマリーナー』「Ref.116618、116619、126618、126619」にフォーカスを当ててお話ししていきますので、ぜひ最後までご覧ください。


第4世代サブマリーナー Ref.116618LB・LN / 116619LB

2008年に登場した「Ref.116618」は、第4世代サブマリーナーデイトに属するイエローゴールドモデルです。SSモデルに先駆けて登場した、この金無垢モデルはケースやブレスレットの剛性感を高め、さらにセラクロムベゼルを導入するなど、機能面・耐久性が大幅に進化しました。
「Ref.116619LB」はシリーズ初のホワイトゴールド製モデルで、ブルーのみのカラーリングで登場しています。


基本スペック
製造年:2008〜2020年頃
ケース:40mm
素材:18KYG/18KWG
ベゼル:セラクロム製逆回転防止ベゼル
防水性能:300m
ムーブメント:Cal.3135

ダイヤル

「Ref.116618LB」はマット仕上げのブルーダイヤルで登場しましたが、2013年頃にサンレイ仕上げのブルーダイヤルへとマイナーチェンジされています。

〇マットダイヤル(ダイヤモンドインデックス仕様)

〇サンレイダイヤル

「Ref.116618LN」は生産当初から最後までラッカー仕上げのブラックダイヤルを搭載。インデックスと針は大型化され、「マキシダイヤル」と呼ばれる仕様で、視認性を大幅に高めています。

〇ブラックラッカーダイヤル

「Ref.116619LB」は生産当初から最後までラッカー仕上げのマットなブルーダイヤル仕様です。

〇マットダイヤル

夜光はこのモデルからクロマライト夜光が新たに採用されています。また、インデックスにダイヤが採用されたラグジュアリーなモデルも存在します。

ベゼル

セラクロム製のインサートを搭載。傷に強く、経年変化による退色がほとんど起こらないのが特徴です。ゴールドの目盛りはPVDコーティングで塗布され、耐久性と美観を兼ね備えています。

ムーブメント

「Cal.3135」を搭載。1988年から長くロレックスを支えた定番キャリバーで、信頼性と安定性は抜群です。

第5世代サブマリーナー Ref.126618LB・LN / 126619LB

2020年に登場した第5世代『サブマリーナー』。ケースサイズは従来の40mmから41mmへサイズアップ、キャリバーも最新の「Cal.3235」を搭載するなど大きく進化しました。

基本スペック

製造年:2020年頃〜
ケース:41mm
素材:18KYG / 18KWG
ベゼル:セラクロム製逆回転防止ベゼル
防水性能:300m
ムーブメント:Cal.3235

ダイヤル

〇サンレイダイヤル 「Ref.126618LB」

〇ブラックラッカーダイヤル「Ref.126618LN」

〇ブラックラッカーダイヤル「Ref.126619LB」

イエローゴルド製の「Ref.126618LB」はサンレイ仕様のブルー、「Ref.126618LN」はラッカー仕様のブラックを採用。ホワイトゴールド製の「Ref.126619LB」は、ブラックダイヤルに変更されています。インデックスと針は引き続きマキシダイヤル仕様で、迫力と視認性を兼ね備えています。夜光はクロマライト夜光のため、視認性は前世代同様に高水準を維持しています。

前モデルとの見分けは文字盤6時位置のSWISS MADEの間に王冠マークがあれば、「Ref.126618」や「Ref.126619」になります。また、ブルー文字盤については、ゴールドレターからホワイトレターに変更されています。

ベゼル

セラクロム製ブルー/ブラックベゼル。耐傷性が高く、ゴールドの目盛りはPVD加工により鮮やかに刻まれています。

ムーブメント


「Cal.3235」を搭載。新型クロナジー脱進機を備え、耐磁性・耐衝撃性に優れ、パワーリザーブも約70時間へと進化しました。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

いずれも「サブマリーナー=ツールウォッチ」という概念を超え、ラグジュアリー性と実用性を極めた存在。特にゴールド無垢モデルは、所有する満足感と圧倒的な存在感を味わえる逸品といえるでしょう。ステンレススチールとは一味異なった着用感や見た目を希望される方にオススメです。

それではまた次のコラムでお会いしましょう!
ではまた!!

監修者のプロフィール

コミット銀座のロゴ

コミット銀座

2015年の会社設立以来、"高く買い、安く売る"をモットーに、顧客第一主義を徹底。価格面におけるメリットのみならず、お客様が安心して買い物出来る環境づくり、お客様に最適な時計の提案も実現。
徐々にお客様からの信頼も得て、多くの顧客様を抱えることに成功。高い知識を要するヴィンテージロレックスや、パテックフィリップを始めとするハイエンド商材の取り扱いを得意とする、新進気鋭の高級腕時計専門店。

時計解体新書