第5話 サムネイル
賢治
正規サービスで部品交換したんですよ。
それって“優等生ムーブ”ですよね?買取も上がるやつ。
店主
基本は優等生です。
ただし時計の世界はたまに、優等生が赤点を取ります。
賢治
え、なんで!?
正規で治したのに!?
店主
キーワードは 「オリジナル性」
たとえると…実家のカレーです。
店主
(具材を“違うもの”に変えたとしたら、「それはいつもの実家の味じゃない」って言う人がいる。時計も似てる。)

① なぜ“交換”で評価が割れる?:修理が、コレクターには“別物”に

横長16:9。買取店カウンター。店主が同じ時計を左右に並べ、左はオリジナルの針/文字盤(少し経年の味)、右は新品交換パーツでピカッとしている。背景に『同じ人なのに卒アルと証明写真が違いすぎる』を連想させるシルエット演出(文字なし)。賢治は『え、同じ時計…?』の顔。くっきり線画、淡い彩色、上品なコメディ。
賢治
でも交換って、良いことしかなくないですか?
壊れたら困るし…。
店主
もちろん“使う時計”としては正解です。
ただ、コレクター目線だと 当時のままの部品 に価値が乗ることがある。
店主
たとえばヴィンテージジーンズ。
破れを完璧に直したら“新品っぽく”なるけど、
味が消えて「それじゃない」って人が出てくる。

② ざっくり結論:内部はセーフ寄り、外観の“顔”は議論が荒れる

横長16:9。店主が『中身(ムーブ)』と『見た目(文字盤・針・ベゼル)』を天秤で比較して説明。片側に小さな歯車アイコン、もう片側に顔アイコンのシルエット(文字なし)。賢治はメモを取りつつ困惑顔。
店主
大枠で言うとこうです。
内部パーツ(消耗品)は交換しても評価が落ちにくい。
外観パーツ(文字盤・針・ベゼル)は評価が割れる。
賢治
“顔”が変わると、別人扱いになるってこと…?
店主
そうです。第4話で言うなら、磨きすぎが別人。
交換しすぎも別人。
時計界の別人率、少なくないのです。

③ 文字盤:一番“裁判”になりやすい。判決が店によって違う

横長16:9。店主がルーペで文字盤を見ながら、背後に『裁判所のハンマー(ガベル)』を連想させる抽象シルエット演出(文字なし)。賢治はドキドキ。時計の文字の描き込みは控えめ、ロゴや文字は入れない。
賢治
文字盤交換って、そんなに響きます?
見やすくなるし良くない?
店主
響くことが多いです。
特にヴィンテージ寄りのモデルは、文字盤が“顔”みたいなもの。
店主
公式が“きれいに書き直してくれた”としても、
「それはそれ」「元の顔が良かった」ってなるやつです。特に夜光などの仕様が変わってしまうと評価に大きく影響します。
賢治
うわ…。

④ 針・夜光:色味が合わないと“寄せ集め感”が出る

横長16:9。時計の針と夜光の色味を店主が比較。『色見本(カラーチップ)』風の抽象カードが背景にふわっと浮かぶ(文字なし)。賢治は『同じ白じゃないんだ…』の表情。
店主
針交換もケースバイケース。
夜光の仕様が文字盤とズレると “パッチワーク感” が出て評価が落ちることがあります。
賢治
そんな微妙な差、誰が気づくんですか…。
店主
僕らと、世界中の“コレクターの人たち”です。
たとえると、パズルのピースが1個だけ違う。
似ていて、はまるけど、「質感」が違う。

⑤ ベゼル・インサート・風防:交換自体は普通。でも“オリジナルパーツ”が強いモデルがある

横長16:9。店主がベゼル部品(インサートっぽいリング形状)を示し、もう一方で時計本体を持つ。背景に『新品の部品はキラッ、当時物は少し褪せて味』の対比。文字なし。賢治は納得しつつも『奥深い…』顔。
賢治
ベゼル交換もダメ?
傷だらけより良くないですか?
店主
交換自体はよくあります。
ただモデルによっては、当時のインサートや風防の“雰囲気”にプレミアが乗ることも多いのです。
賢治
伝わりました。マニア怖い(褒めてる)

⑥ ブレス・バックル:交換したら快適。でも“元の部品”が残ってると強い

横長16:9。店主が『交換済みブレス(ピカ)』と『元のブレス(少し使用感)』を並べ、どちらも保管されている様子。背景に『保険の証券』っぽい封筒シルエット(文字なし)。賢治は『元も取っておけば良かった…』の顔。
店主
ブレス交換は、実用面では”あり”です。
でも査定的には元のブレス/バックルが残ってると評価が安定します。
賢治
え、交換したら古い方は捨てるものじゃ…?
店主
捨てると、後で後悔するかもしれません。
仮にキズがあったり、伸びたりしていても大切に保管しておくことをおすすめします。

⑦ サービス明細:強い。でも“万能の免罪符”ではない

横長16:9。店主がサービス明細(紙)を掲げ、背後に『盾(シールド)』の抽象アイコン。完全防御ではなく、少し欠けた盾の表現で『万能ではない』ニュアンス(文字なし)。賢治は希望と不安が半々の顔。
賢治
じゃあサービス明細があれば、全部OKになります?
店主
かなりプラスです。
いつ・どこで・何をやったかが見えるのは強い。
ただし、“外観”が変わってたら議論は残るので専門店に意見を聞くことが肝要です。
ざっくり目安:交換パーツの“セーフ/要相談”マップ
  • セーフ寄り:内部消耗品(パッキン/ゼンマイ/部品一式)、防水関連、必要な修理(止まり・不具合の改善)
  • 要相談:針(夜光の色味差が出る)、ベゼル/インサート(モデル・年代で価値が割れる)
  • 議論が荒れやすい:文字盤交換、リダン(再塗装)疑い、外装の雰囲気が大きく変わる交換
  • 強い補助:サービス明細/修理伝票、外した部品の保管(戻せる/証明できる)

※同じ“正規交換”でも、モデル・年代・市場人気で評価が変わります。迷ったら「交換前の写真」「明細」「外した部品の有無」をセットで相談が安全です。

⑧ あるある事故:良かれと思ってやると“逆効果”な3つ

横長16:9。店主が『NG3つ』を指で数えるジェスチャー。背景に『地雷マーク』ではなく、上品な注意アイコン(丸に!のシルエット)を3つ並べる。賢治は『やってた…』と汗。文字なし。
店主
ここ、事故りがちなので先に言います。
“良かれと思って”で評価を落とす三銃士がいます。
賢治
三銃士って言い方が…。
店主
① 査定直前に 研磨
② 交換した部品を 捨てる
③ “社外パーツでカスタム” を正規だと思う
賢治
気をつけなきゃいけないポイント…覚えておきます…。

結論:修理は基本プラス。でも“何を変えたか”で世界線が分岐する

横長16:9。店主が『分岐』を示すように、道が二股に分かれる背景(片方は『実用ルート』、片方は『コレクタールート』を色味でニュアンス表現、文字なし)。賢治は『なるほど…』と深く頷く。
賢治
つまり…修理は正義だけど、
変えてはいけない部分がある、と。
店主
実用で安心を取るか、当時の雰囲気を守るか。
目的次第で最適解が変わります。
賢治
最適解…自分で見つけられるかな…
今日からできる:交換・修理で損しない3つ
  • サービス明細は必ず保管(いつ何をしたかが武器)
  • 外した部品は可能なら残す(戻せる/説明できる)
  • 迷ったら交換前に写真で相談(モデルによって“正義”が違う)

※社外パーツや過度なカスタムは評価が割れやすいです。特に売却予定があるなら、施工前に一度相談が安全です。

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2015年の会社設立以来、"高く買い、安く売る"をモットーに、顧客第一主義を徹底。価格面におけるメリットのみならず、お客様が安心して買い物出来る環境づくり、お客様に最適な時計の提案も実現。
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