
機械式時計を選ぶ際、皆さんはどこに注目されるでしょうか。
多くの方は"デザイン性"や"機能性"、"資産性"とお答えになると思います。もちろん見た目やリセールというのは非常に重要なポイントになりますが、ここにブランドやモデルの歴史的背景、年代毎のマイナーチェンジなど、知識や理解が増えることで、さらに時計が好きになり、選ぶ楽しみを味わえるのではないでしょうか。 本コラムでは、初心者、上級者を問わず、機械式時計に関する知識を一つでも多くお伝えし、皆さまの時計選びの参考となるよう徹底解剖、徹底解説してまいります。
今回は、「Ref.14270とRef.114270」にフォーカスを当ててお話ししていきますので、ぜひ最後までご覧ください。
ロレックスのエクスプローラーは、1953年の誕生以来“冒険家のための時計”として進化を重ねてきました。
その中でもRef.14270は、ヴィンテージ期のRef.1016の後継として1990年に登場。
サファイアクリスタル風防の採用やインデックスのメタル化など、現代的なデザインへと大きく生まれ変わりました。
続くRef.114270は、内部機構を進化させつつ、伝統的な36mmケースを受け継いだ完成形といえるモデルです。
エクスプローラー Ref.14270
基本スペック
製造年 : 1990年〜2001年
ケースサイズ : 36mm
ケース素材 : ステンレススチール
風防 : サファイアクリスタル
防水性能 : 100m防水
ブレスレット : 78360(FF558B)
ムーブメント : Cal.3000
①ダイヤル
「Ref.14270」のダイヤルは、時代の移り変わりとともに細かな仕様変更がありいくつかのバリエーションに分類されます。
◯ ブラックアウト

「Ref.14270」初期ロットに見られる希少なタイプで、通称「ブラックアウト」と呼ばれます。
3・6・9のアラビア数字インデックスが黒く塗装されており、ダイヤル全体がシルバー文字で統一。
立体的な艶消しインデックスと黒地のコントラストが特徴で、独特の落ち着いた雰囲気を持ちます。
また、「シルバーレター」「ホワイトレター」が存在します。
レターや目盛りが銀色でプリントされたタイプを“シルバーレター”、
白で印字されたものを“ホワイトレター”と呼びます。
どちらも数が少なく、コレクター間で高い人気を誇る仕様になりますが、特にシルバーレターが高い評価を得ています。
◯ トリチウム夜光期

ダイヤルデザインが安定期に入り、一般的に市場に多く見られる仕様です。
王冠マークがやや細長く、レターの印字バランスも整えられ、現代的な印象に。
夜光塗料にはトリチウムが使用されており、6時位置には“T SWISS – T < 25”表記が入ります。
アラビア数字インデックスのメタル部分も光沢を持ち、視認性と高級感を両立しています。
◯ ルミノバ夜光期

最終仕様として登場したMk4は、夜光表記が“T SWISS – T < 25”から“SWISS”表記へ変更。
1997〜1999年の短期間に製造されたこの表記は、ルミノバ初期型へ移行する過渡期を示します。
1999年以降は“SWISS MADE”表記となり、使用夜光がスーパールミノバへ変更されました。
この切り替え時期の個体は数が限られており、後年特に注目される仕様です。
エクスプローラー Ref.114270
基本スペック
製造年 : 2001年〜2010年
ケースサイズ : 36mm
ケース素材 : ステンレススチール
風防 : サファイアクリスタル
防水性能 : 100m防水
ブレスレット : 78690
ムーブメント : Cal.3130
②ダイヤル
「Ref.114270」では、前モデルのデザインを継承しつつも、より洗練された造形へと進化しました。
インデックスは18KWG(ホワイトゴールド)製で縁取りされ、夜光塗料はスーパールミノバを採用。
長く美しい白色発光が続くため、経年による焼けが少ないのが特徴です。
◯ ルミノバ夜光

クロノメーター表記のフォントが太くなり、より力強い印象に。
ケース側面には穴のないソリッドラグが採用され、近代エクスプローラーの完成形ともいえる仕上がり。
「Cal.3130」ムーブメントは安定性・耐久性に優れ、「Cal.3000」からの大きな進化点となっています。
3.ブレスレット
「Ref.14270/114270」ともに、ブレスレットはオイスターブレス仕様。
「Ref.14270」初期は78360リファレンス、
後期および「Ref.114270」では78690などのソリッドリンクタイプへ移行しました。
この変更により、剛性感と装着感が大幅に向上しています。
まとめ
ヴィンテージとモダンの狭間に位置する“過渡期の傑作”『エクスプローラー』「Ref.14270」。
特に初期のブラックアウトダイヤルは、「Ref.1016」から続くクラシカルな雰囲気を色濃く残し、現代【ロレックス】の礎を築いた存在です。
そして「Ref.114270」は、「Cal.3130」の搭載や仕上げの向上により、完成された『エクスプローラー』として評価されています。
どちらのモデルも36mmという絶妙なサイズ感とシンプルな美しさを持ち、
時代を超えて愛され続ける“王道のエクスプローラー”といえるでしょう。
これからも「Ref.14270/Ref.114270」のさらなる研究を続け、情報をアップデートしていきますので、
ぜひ次回の記事もお楽しみに!
ではまた!





