皆さま、こんにちは。
本日は、【2022年最新版】機械式腕時計 “オメガのおすすめモデル10選”をお送りしたいと思います。
2022年の新作は、トレンドカラーをダイヤルに取り入れた『シーマスター アクアテラ』や、独自配合の合金ムーンシャインゴールドを使用した『スピードマスター ムーンウォッチ』など、【オメガ】らしさを感じるラインアップでありました。
スウォッチグループを牽引する【オメガ】は近年、『ムーンスウォッチ』などのトレンドに合わせたモデルや、過去に発表された名作モデルにフォーカスを当て、復刻モデルを出すなど、その人気はここ数年でより盤石になってきたように感じます。また、限定モデルやヴィンテージモデルは驚くほどのプレミアム価格がつくモデルもあり、その勢いは目を見張るものがございます。
今回は、そんな今後の動向も楽しみな【オメガ】の2022年新作、ディスコンモデルを含めながら、本当におすすめしたいと思うモデルを厳選して紹介していきたいと思います。是非とも最後までお楽しみください。
*参考定価については、販売当初の金額で表記しております。
⇩2021年”オメガおすすめモデル8選”も、この機会に是非ご視聴ください⇩
- ①『スペシャリティーズ CK 859』「Ref.511.12.39.21.99.002」
- ②『スピードマスター ムーンウォッチ “フロム ムーン トゥ マーズ”』「Ref.3577.50.00」
- ③『スピードマスター CK2998』「Ref.311.33.40.30.02.001」
- ④『シーマスター 300 “スペクター”』「Ref.233.32.41.21.01.001」
- ⑤『スピードマスター レジェンド “シューマッハ”』「Ref.3559.32.00」
- ⑥『スピードマスター ムーンウォッチ “アラスカプロジェクト”』「Ref.311.32.42.30.04.001」
- ⑦『スピードマスター ムーンウォッチ スピーディ チューズデー』「Ref.311.32.42.30.01.001」
- ⑧『スピードマスター スピーディ チューズデー “ウルトラマン”』「Ref.311.12.42.30.01.001」
- ⑨『スピードマスター ムーンウォッチ “タンタン”』「Ref.311.30.42.30.01.004」
- ⑩『スピードマスター キャリバー321』「Ref.311.93.42.30.99.001」
- ◆ まとめ
①『スペシャリティーズ CK 859』「Ref.511.12.39.21.99.002」
*出典元:https://www.omegawatches.jp/watch-omega-specialities-ck-859-51112392199002
2022年の新作として発表された『CK859』は、1939年のクラシックな【オメガ】の時計からインスピレーションを得て製作されています。ブルースチール針が映える美しいセクターダイヤルが特徴ですが、素材がシルバー製となっているため、エイジングを楽しむことが出来そうです。【ロレックス】の「パトリッツィ」や「アイボリー」ダイヤルを筆頭に、経年変化により評価が高まるモデルもありますが、そういった楽しみ方ができる可能性があるのは嬉しいポイントですね。
また、ヴィンテージ『CK859』のケースサイズは37mmでしたが、復刻にあたり39mmの現代的な大きさにブラッシュアップされています。搭載されている手巻きムーブメント「Cal.8926」は、約72時間のパワーリザーブ、15,000ガウスの耐磁性を備えており、その姿をシースルーバックから鑑賞することも可能です。限定モデルではないようですが、ケースバックにシリアルナンバーが刻印されており、既に生産終了がアナウンスされております。
数あるドレスモデルの中でも特にイチ推ししたいモデルで、現在はそこまでプレミアム価格とはなっておりませんので、気になっている方は早めに押さえておくことをおすすめします。
参考定価:825,000円(税込)
*出典元:https://www.omegawatches.jp/watch-omega-specialities-olympic-games-collection-52252392104001
ちなみに今年の冬季オリンピック”北京2022″でも、オフィシャルタイムキーパーを務める【オメガ】。18Kセドナゴールド製ケースの『CK859』「522.52.39.21.04.001」は、ブティック限定での取扱いとなっております。
参考定価:2,343,000円(税込)
②『スピードマスター ムーンウォッチ “フロム ムーン トゥ マーズ”』「Ref.3577.50.00」
*出典元:https://www.omegawatches.jp/watch-omega-speedmaster-professional-moonwatch-35775000
2004年に発表されたこちらは、著名な漫画家である松本零士氏が手掛け、インダイヤルにプリントされている火星(30分積算計)、地球(スモールセコンド)、月(12時間積算計)のデザインが大胆かつ斬新な『スピードマスター』です。もとは、「2020年までに月に宇宙ステーションを建設し、火星への有人ミッションの土台(発射台)を造る」というアメリカの計画が製作の原点になっており、「FROM THE MOON TO MARS」とダイヤルに印字されています。
風防は中央にΩマークが刻印されたヘサライトガラス、ムーブメントは言わずと知れた「Cal.1861」を搭載し、機能や意匠は踏襲しながらも、宇宙開発への思いと大胆なデザインが取り入れられた唯一無二の『スピードマスター』と言えるでしょう。
年々その評価は高くなってきており、独特のダイヤルデザインがグッときた方に、是非おすすめしたい一本です。
参考定価(販売当初):430,500円(税込)
*出典元:https://www.phillips.com/detail/omega/HK080218/850
同じく松本零士氏とのコラボレーションモデル『スピードマスター』「Ref.3571.50.00」。2000年に日本限定1999本でリリースされた、銀河鉄道999とのコラボレーションモデルです。ダイヤルは至って普通の『スピードマスター』ですが、ケースバックに銀河鉄道999に登場する「メーテル」と松本零士氏のサイン、限定番号が刻印されています。
参考定価(販売当初):280,800円(税込)
③『スピードマスター CK2998』「Ref.311.33.40.30.02.001」
*出典元:https://www.omegawatches.jp/watch-omega-speedmaster-anniversary-series-chronograph-39-7-mm-31133403002001
『スピードマスター』の2ndモデル「Ref.CK2998」(1959年登場)の復刻版であるこちらは、2016年に発売された限定モデルで、シックなネイビーブルーとシルバーオパーリンのコントラスト、ロリポップのクロノ針やアルファ針など、当時の魅力的なムーンウォッチを現代に蘇らせた一本です。リューズガードが無くすっきりとしたデザインは、レトロ感があって良いですね。ケースバックは、オリジナル同様にシーホースのエンブレムが刻印されています。
現在、高級時計販売サイト《クロノ24》では、1,500,000円をうかがうプライスで出品されている個体が大半です。純正NATOストラップの雰囲気も良く、ダイヤルの表情を含めて非常におすすめの一本です。
参考定価(販売当初):715,000円(税込)
*出典元:https://www.omegawatches.jp/watch-omega-speedmaster-anniversary-series-chronograph-39-7-mm-31132403002001
同年にリリースされた「Ref.311.32.40.30.02.001」は、黒を基調にパルスメーター(脈拍計測)と赤いクロノグラフ針が印象的な2998本限定モデル。こちらもおすすめです。
参考定価(販売当初):682,000円(税込)
④『シーマスター 300 “スペクター”』「Ref.233.32.41.21.01.001」
*出典元:https://www.omegawatches.jp/watch-omega-seamaster-300-master-co-axial-chronometer-41-mm-23332412101001
2015年に公開された映画「007 スペクター」。当店のコラムでも度々登場しておりますが、007シリーズ史上初めてジェームズ・ボンドが劇中で着用した、市販モデルがこちらです。7007本限定と、販売本数は多かったのですが、中古市場での出回りは現在も少なく、根強い人気を誇るプレミアムモデルです。ケースバックにはシリアルナンバーと007ロゴがデザインされ、ジェームズ・ボンドの代名詞であるNATOストラップも付属している、ファン涎垂のモデルとなっています。
これまでも「オメガ×007」のコラボレーションモデルは複数本リリースされていますが、デザイン性においてはこちらのモデルが断トツでおすすめです。3代目のロジャームーアを抜き、歴代で最も長い15年間も”ジェームズ・ボンド”を務めた6代目のダニエル・クレイグが「007 ノー・タイム・トゥ・ダイ」を最後に勇退。ダニエル・クレイグの名演は次代に渡り評価され続けていくと思われます。今後の将来性と共に、とても魅力的な一本です。
参考定価(販売当初):825,000円(税込)
⑤『スピードマスター レジェンド “シューマッハ”』「Ref.3559.32.00」
*出典元:https://www.omegawatches.jp/watch-omega-speedmaster-legend-35593200
F1ドライバー、ミハエルシューマッハが2003年にワールドチャンピオンを獲得した際に、記念モデルとして2004年に6000本限定で発売されたこちらは、【ロレックス】『デイトナ』ポールニューマン「Ref.6239」赤巻きホワイトダイヤルの配色を彷彿とさせることから、知る人ぞ知る人気モデルとなっています。ケースバックには、「シューマッハ レジェンド」と限定シリアルの刻印、ムーブメントはフレデリックピゲ社製の高級クロノグラフムーブメント「Cal.3301」を搭載しています。
こちらも限定本数が6000本と多いですが、中古市場での出回りは非常に少なく、価格帯はまだ手が届く範囲であることから、今まさにおすすめしたい一本。シューマッハ限定モデルは他にも、レッドダイヤル「Ref.3506.61.00」、ブラックダイヤル「Ref.3507.51.00」、ホワイトダイヤル「Ref.3506.31.00」がリリースされています。
参考定価(販売当初):514,500円(税込)
⑥『スピードマスター ムーンウォッチ “アラスカプロジェクト”』「Ref.311.32.42.30.04.001」
*出典元:https://www.omegawatches.jp/watch-omega-speedmaster-professional-moonwatch-31132423004001
2008年に1970本限定でリリースされたこちら、実は恥ずかしながら、時計業界に入ったばかりの頃、その名から極寒のアラスカで行うプロジェクトのために製作されたモデルなのかと思っておりました。(笑)
“アラスカプロジェクト”とは
【オメガ】が1970年代初頭にコードネーム”アラスカ”と名付けたプログラム。その目的は極端な温度変化のある環境に適した『スピードマスター』を作ること。”アラスカプロジェクト”は「Ⅰ(1969年)」、「Ⅱ(1972年)」、「Ⅲ(2008年)」まで存在。初代のプロトタイプが製作された1969年当時、熾烈な宇宙開発競争を行なっていたアメリカにおいて、機密事項を扱うことの多いNASAに関する事柄を指したコードネームが”アラスカ”である。
今回ご紹介しているモデルは”Ⅲ”にあたり、全体的にホワイトを基調としたデザインは、太陽の熱を反射するため。また、付属品の中で一番目につくのが58mmの赤いアウターケース。これは耐熱シールド陽極酸化処理を施したアルミニウム製の”熱遮蔽体(ねつしゃへいたい)”を備えたもの。このアウターケースを使うことで、月や宇宙空間の温度(+260℃~-148℃)に耐えることができるというのだから驚きです。国内外問わず出回りは少なく、プレミアム化が進んでおりますが、その歴史的背景も手伝ってイチ推しのモデルです。
参考定価(販売当初):682,000円(税込)
⑦『スピードマスター ムーンウォッチ スピーディ チューズデー』「Ref.311.32.42.30.01.001」
*出典元:https://www.omegawatches.jp/watch-omega-speedmaster-anniversary-series-31132423001001
「スピーディ チューズデー」設立5周年を記念し、2017年1月に世界限定2012本で発表されたこちらは、『スピードマスター』には珍しい逆パンダ文字盤を備えたモデル。
スピーディ チューズデー(#SpeedyTuesday)とは
毎週火曜日に世界の『スピードマスター』愛好家が、SNS投稿する際につけたハッシュタグ「#」に由来。元々は「フラテロウォッチーズ(Fratello Watches)」という腕時計サイトの創設者である”ロバートジャンブロア氏”が、2012年にフェイスブック上で毎週火曜日に投稿したことが始まりで、オンラインで予約販売を始めた先駆けの時計とも言われている。
ケースバックには”アラスカプロジェクトⅢ”の刻印もありますので、歴史的背景も含めて『スピードマスター』愛好家なら是非ともコレクションしておきたい一本ですね。
参考定価(販売当初):715,000円(税込)
⑧『スピードマスター スピーディ チューズデー “ウルトラマン”』「Ref.311.12.42.30.01.001」
*出典元:https://www.omegawatches.jp/watch-omega-speedmaster-anniversary-series-31112423001001
2018年7月10日にネット上のみで発表され、およそ2時間ほどで予約完売となったこちらは、1971年に放送された「帰ってきたウルトラマン」で着用された『スピードマスター』を記念して、世界2012本限定で発売されたスペシャルエディションです。ウルトラマンが地球上で戦える時間は3分。30分積算計のミニッツスケールの3分までを”オレンジ”にしているニクイ演出がファンにとってはたまらないポイントだと思います。また、9時位置のスモールセコンドにも仕掛けがあり、スペシャルボックスに付属しているベータカプセル型UVライトを当てるとウルトラマンの顔が浮かび上がります。
日本の特撮は海外でも高い人気を誇り、デザイン性、将来性含めて面白い一本ではないでしょうか。また、「ブラック×オレンジ」のカラーリングの魅力を再認識させてくれたモデルでもあります。《クロノ24》では2,000,000円オーバーで販売されていることも多く、気になっている方は早めに押さえておいた方が良いかもしれません!
参考定価(販売当初):781,000円(税込)
⑨『スピードマスター ムーンウォッチ “タンタン”』「Ref.311.30.42.30.01.004」
*出典元:https://www.omegawatches.jp/watch-omega-speedmaster-moonwatch-chronograph-42-mm-31130423001004
赤白の市松模様をダイヤル外周に描いたデザインが、ベルギーの漫画家エルジェが作った「タンタンの冒険」に登場するロケットのデザインに似ていることから、通称”タンタン”と呼ばれているこちらは、元々は、コラボレーションウォッチとして製作されていたようですが、出版社との権利関係のため実現はしなかったと言われているモデル。【オメガ】の製品開発責任者である”ジャンクロードモナション”は「このモデルは、”タンタン”のコミックのロケットの色に基づいている」と言及しており、プロトタイプにはロケットが文字盤にデザインされていましたが、【オメガ】は文字盤のデザインからロケットを取り除き、2013年に赤白のチェッカーフラッグをダイヤル外周にデザインしてリリースしました。
当初はそのインパクトのためか全く人気が無かったようですが、現在《クロノ24》では最低でも2,000,000円を超える販売価格となっているほど人気を博しています。正確な生産本数は発表されていませんが、海外のコミュニティによるシリアルナンバーを基に割り出された推定生産本数は、1000~2000本ほど。ちなみに原作者エルジェは「”タンタン”と呼んで欲しくない」と言ったエピソードも残っているようです。(笑)叶わなかった幻のコラボレーションだからこそ、その背景とともに心惹かれるのかもしれませんね。
参考定価(販売当初):486,000円(税込)
⑩『スピードマスター キャリバー321』「Ref.311.93.42.30.99.001」
*出典元:https://www.omegawatches.jp/watch-omega-speedmaster-calibre-321-chronograph-42-mm-31193423099001
「キャリバー321」を搭載し、ダイヤルにオニキス、インダイヤルにメテオライトを使用したプラチナ製のこちらは、アポロ11号の月面着陸50周年を迎えた2019年に発表された、「キャリバー321」復刻第一弾のモデルです。そもそも「キャリバー321」は、なぜこれほどまでに人気なのか。その答えは、レマニア社の傑作ムーブメント「Cal.321」を搭載し、月に到達した『ムーンウォッチ』であるから。1965年にNASAはジェミニ計画(有人宇宙飛行計画)のため、携行する腕時計のテストを行い、その選考に残ったのは【ロレックス】『コスモグラフ(デイトナの前身)』と【オメガ】『スピードマスター』。そして最終的にNASAに選ばれたのが『スピードマスター』なのです。
余談ですが、レマニア製ムーブメントは、当店店主阿部のコラム「パテックフィリップ論」でも度々登場し、【パテックフィリップ】【ヴァシュロンコンスタンタン】などにも供給されていたことで有名です。【オメガ】の注文により天才時計技師アルベールピゲが設計したムーブメント「Cal.321」は、構造の美しさと精度の両面において、当時の傑作ムーヴメントと呼べるものでした。ちなみに、【パテックフィリップ】の『パーペチュアルカレンダークロノグラフ』に搭載されている「Cal.CH 27-70」は、この「Cal.321」を基に作られたものです。
*出典元:https://www.omegawatches.jp/watches/speedmaster/heritage-models/calibre-321/product
1981年、レマニア社は【ブレゲ】に買収されることとなり、現在ではスウォッチグループの傘下となっています。スウォッチグループと言えば、その筆頭ブランドは【オメガ】。グループ企業となったことで、「Cal.321」復刻の案が出たと思うとロマンがありますよね。
ムーブメントばかりに言及してしまいましたが、こちらのモデルはダイヤルにも注目です。使用されているメテオライトは「月の隕石」。まさに【オメガ】の『ムーンウォッチ』への思いが伝わってきて感動しますね。プラチナ製ということもあり、おいそれとは手が出しにくい価格ではありますが、「オニキス×メテオライト」の組み合わせは、時計好きならば喉から手が出るほど欲しくなる要素のひとつではないでしょうか。
参考定価:8,173,000円(税込)
まとめ
いかがでしたでしょうか。
『スピードマスター』ばかりの選出となってしまいましたが、それもこれも、長く受け継がれていくであろう普遍的なモデルだからと勝手に納得しております。(笑)しかしながら、それだけ真っ先に頭に浮かぶモデルであることが、【オメガ】のアイコンウォッチたる所以なのだとも思います。
そんな素晴らしいブランドである【オメガ】のコレクションは、”《2022年7月改定》現行モデル定価表”でも全てを網羅しきれていないほどたくさんあります。是非とも一度、公式ホームページも覗いてみて下さい。
今回も、このコラムがお気に入りの一本を見つける一助となれば幸いです。
ではまた!