皆さん、こんばんは。

【ロレックス】のスポーツモデルの中で『デイトナ』『サブマリーナー』と並び、高い人気を誇る『GMTマスターⅡ』。2018年以降は新作が続々と登場し、バリエーションが一気に増加しました。2022年の新作では新色となるグリーン×ブラックベゼルに加え、レフトハンド仕様の「Ref.126720VTNR」が登場し、大きな注目を集めたことは記憶に新しいですね。

今回は、そんな【ロレックス】『GMTマスターⅡ』を3世代遡り、各世代毎の代表モデルを用いて(第2世代「Ref.16710」、第3世代「Ref.116710LN」「Ref.116710BLNR」、第4世代「Ref.126710BLNR」)徹底比較していきたいと思います!『GMTマスターⅡ』が欲しいけど、「どのモデルを購入しようか迷っている」、「『GMTマスターⅡ』の歴史を知りたい」という方は、必読な内容となっていますので、是非とも最後までご覧ください。

『GMTマスターⅡ』3世代の紹介

まずは今回比較する3つのモデル、第2世代「Ref.16710」、第3世代「Ref.116710LN」「Ref.116710BLNR」、第4世代「Ref.126710BLNR」をご紹介していきます。

第2世代 Ref.16710
スペック(仕様)
ケース径 40mm ベゼル アルミニウム
ダイヤル ブラック 夜光 トリチウムorルミノバ
素材 SS ブレスレット SS
防水性 100m 駆動方式 自動巻き
Cal 3185,3186 パワーリザーブ 約48時間

その他(ダイヤル6時位置表記)

~1998年頃 SWISS-T<25
1998年頃~1999年頃 SWISS
2000年頃~ SWISS MADE

初代『GMTマスターⅡ』「Ref.16760」の後継機として誕生した「Ref.16710」。

ベゼルカラーが”赤黒”のみの展開であった初代モデルに対し、「Ref.16710」では既に生産終了していたベゼルカラーの”黒”と”赤青”が復刻し、再びその注目度がグッと上がりました。初代モデルの「Ref.16760」は、”ファットレディ”との愛称があるほどケースが他のモデルよりも分厚く印象的でしたが、「Ref.16710」ではシャープで引き締まったシルエットのケースへと変更され、腕馴染みも良くなっています。

【代表的な希少個体】
・2005年頃~2007年頃に製造されたシリアルD、Z、M番の後期に見られる”スティックダイヤル”
※スティックダイヤル:ダイヤル6時位置のモデル名『GMTマスターⅡ』の”Ⅱ”が、上下の横線がなく”||”と印字されている個体。

第3世代 Ref.116710LN
スペック(仕様)
ケース径 40mm ベゼル セラミック
ダイヤル ブラック 夜光 ルミノバorクロマライト
素材 SS ブレスレット SS
防水性 100m 駆動方式 自動巻き
Cal 3186 パワーリザーブ 約48時間

2007年に登場した”黒ベゼル”の「Ref.116710LN」。現行モデルの『デイトナ』や『サブマリーナー』に使われているセラミックベゼルをいち早く採用し、『GMTマスターⅡ』人気の火付け役となりました。

第3世代 Ref.116710BLNR
スペック(仕様)
ケース径 40mm ベゼル セラミック
ダイヤル ブラック 夜光 ルミノバorクロマライト
素材 SS ブレスレット SS
防水性 100m 駆動方式 自動巻き
Cal 3186 パワーリザーブ 約48時間

2013年に待望の新色として登場した”青黒ベゼル”の「Ref.116710BLNR」。【ロレックス】が開発したセラミック素材の通称”セラクロムベゼル”は、技術的に”黒”しか色付けできないと言われていましたが、「Ref.116710BLNR」が登場し、その人気と中古市場での価格は共に、一気に高騰することとなりました。現在では、”バットマン”の愛称で親しまれています。

【代表的な希少個体】
・シリアルV番(2009年頃)に見られる、第2世代「Ref.16710」と同じ仕様の”スティックダイヤル”

第4世代 Ref.126710BLNR
スペック(仕様)
ケース径 40mm ベゼル セラミック
ダイヤル ブラック 夜光 クロマライト
素材 SS ブレスレット SS
防水性 100m 駆動方式 自動巻き
Cal 3285 パワーリザーブ 約70時間

2018年に登場した赤青ベゼルの「Ref.126710BLRO」に続き2019年に登場した、青黒ベゼルの「Ref.126710BLNR」。当時スポーツモデルには珍しい”ジュビリーブレスレット”が採用されたことで、大きな話題となりました。後の2021年には”オイスターブレスレット”仕様のモデルもラインアップされています。

第2世代「Ref.16710」と第3世代「Ref.116710LN」のスペック比較

まずはRef.16710」と「Ref.116710LN」の比較をしていきましょう。
主なスペックは以下の通りです。

Ref.16710
Ref.116710LN
40mm ケース径 40mm
アルミニウム ベゼル セラミック
ブラック ダイヤル ブラック
トリチウムorルミノバ 夜光 ルミノバorクロマライト
SS 素材 SS
SS ブレスレット SS
100m 防水性 100m
自動巻き 駆動方式 自動巻き
3185,3186 Cal 3186
約48時間 パワーリザーブ 約48時間

❶【ベゼル・リューズ】

ベゼル

Ref.16710 アルミニウム
Ref.116710LN セラミック
アルミニウムベゼルは日焼けや褪色をすることがありましたが、”セラクロム”ベゼルは硬質で耐食性に優れており、日焼けや褪色はもちろん、傷も付きにくい特徴があります。また、リューズやリューズガードも大型化され、操作がしやすくなっています。

❷【ダイヤル】

インデックス

Ref.16710 トリチウムorルミノバ
Ref.116710LN ルミノバorクロマライト
ルミノバが”緑色”の光を放つのに対し、クロマライトは”ピーコックブルー”と呼ばれる鮮やかな青い光を放つのが特徴です。クロマライトの発光時間は一般的な蓄光塗料の2倍とされ、8時間以上も継続するとされています。また、インデックスの大きさ自体が一回り大きくなっており、視認性が向上しています。

❸【ブレスレット】

ブレスレット(コマの中身)

Ref.16710 空洞
Ref.116710LN 無垢
コマの中身が”無垢”に変更され堅牢性がアップし、ブレスレットの中央部分の仕上げが鏡面仕上げになったことで、より高級感のある見た目となりました。バックル部分には”イージーリンク”が備わり、簡単にサイズの微調整が出来るようになっています。
第3世代「Ref.116710BLNR」と第4世代「Ref.126710BLNR」のスペック比較

続いて第3世代「Ref.116710BLNR」と第4世代「Ref.126710BLNR」の比較をしていきましょう。

主なスペックは以下の通りです。

Ref.116710BLNR
Ref.126710BLNR
40mm ケース径 40mm
セラミック ベゼル セラミック
ブラック ダイヤル ブラック
ルミノバorクロマライト 夜光 クロマライト
SS 素材 SS
SS ブレスレット SS
100m 防水性 100m
自動巻き 駆動方式 自動巻き
3186 Cal 3285
約48時間 パワーリザーブ 約70時間

❶【ダイヤル】

6時位置のロゴ

Ref.116710BLNR SWISS MADE
Ref.126710BLNR SWISS と MADEの間に王冠マーク追加
ほぼ同じに見えるダイヤルですが、6時位置の”SWISS MADE”表記の間に王冠マークが追加されています。

❷【ブレスレット】

ブレスレット仕様

Ref.116710BLNR オイスターブレスレット
Ref.126710BLNR オイスターブレスレットorジュビリーブレスレット
2019年の登場時は、ジュビリーブレスレットのみの展開でしたが、2021年にオイスターブレスレット仕様も選べるようになり、選択肢が広がりました。

❸【ムーブメント】

ムーブメント

Ref.116710BLNR Cal.3186
Ref.126710BLNR Cal.3285
香箱の構造が変わったことで精度が向上するとともに、パワーリザーブが約70時間と大幅増。
まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回、【ロレックス】『GMTマスターⅡ』の3世代を比較してみましたが、年月を経てどのように進化してきたのかが、お判りいただけたかと思います。

実用性に優れた第4世代、現行モデルの登場によって手に取りやすくなった第3世代、経年変化による楽しみを味わえる第2世代と、各々違った魅力がある『GMTマスターⅡ』。

是非とも皆さんのお好きなモデルを探してみてください。

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