映画やテレビなどで俳優が着用した時計にフォーカスする「Actor’s Watch」。
第34弾の今回は「マット・デイモンの腕時計」をお送りします。
*出典元:https://pledgetimes.com/
『ジェイソン・ボーン』シリーズなど、数々の大ヒット映画で激しいアクションを披露し、また、脚本と主演を務めた名作『グッド・ウィル・ハンティング』では、アカデミー脚本賞でオスカーに輝いたマット・デイモン。
*出典元:https://screenrant.com/
アクションも脚本も超一流、まさに文武両道と呼ぶにふさわしい俳優マット・デイモンが選ぶ腕時計とはどのようなものでしょうか?さっそくチェックして参りましょう。
- ◆ オーシャンズ13
- ◆ ボーン・アイデンティティー
- ◆ ジェイソン・ボーン
- ◆ オデッセイ
- ◆ 第88回アカデミー賞授賞式
- ◆ まとめ
オーシャンズ13
OCEAN’S THIRTEEN (2007)
ダニー・オーシャン(ジョージ・クルーニー)率いる犯罪スペシャリスト集団が大金を狙って奮闘する「オーシャンズ」シリーズの第3作『オーシャンズ13』。本作では、オーシャンの仲間を裏切った、アル・パチーノ演じるホテル王が「ターゲット」になります。マット・デイモンが演じるのは、シリーズ当初よりチームの資金を担う「スリの天才」ライナス・コールドウェル。他のメンバーから子ども扱いされるのがお約束のいじられキャラです。
*出典元:http://www.heavemedia.com/
本作でマット・デイモンが着用しているのは、IWC ポルトギーゼ クロノグラフ。中国の不動産王の秘書に扮し、標的となるホテルのスイートルームを確保するシーンでこの時計を着用しています。
*出典元:https://www4.fusionmovies.to/
この画像は一見するとマット・デイモンに見えませんが、付け鼻で変装した姿です(笑)。不動産王の秘書が着けるアイテムとして、エレガントさと堅実さを兼ね備えたポルトギーゼは絶妙に「ちょうどいい」時計ですね。
ボーン・アイデンティティー
THE BOURNE IDENTITY(2002)
記憶を失った暗殺者ジェイソン・ボーン(マット・デイモン)が、自分の足跡を追って過去を取り戻し、古巣の諜報機関(CIA)との戦いに挑むサスペンスアクションシリーズの1作目。『ボーン・アイデンティティー』『ボーン・スプレマシー』『ボーン・アルティメイタム』の三部作となっており、いずれも大ヒットを記録した人気シリーズです。
*出典元:https://www.imdb.com/
マット・デイモンが演じる「最強の暗殺者」ジェイソン・ボーンは、三部作を通してブレスレットのS字コマが特徴的なタグホイヤー リンク クロノグラフ (Ref.CT1111BA0550)を着用しています。
*出典元:https://fromtailorswithlove.co.uk/
陸上競技やモータースポーツなど、「速度」が支配する世界を追求するタグホイヤーは、スピード感あふれるアクションが売りの本シリーズに、実に相応しい時計と言えるのではないでしょうか。
ジェイソン・ボーン
JASON BOURNE (2016)
CIAへの復讐を果たし、地下格闘技の世界で生計を立てていたジェイソン・ボーン(マット・デイモン)と、新たな陰謀を計画するCIAの戦いを描くシリーズ復活作『ジェイソン・ボーン』。本作ではボーンの父とCIAの関係など、今まで明かされていなかった彼の過去が描かれることになります。
*出典元:https://theplaylist.net/
この作品でジェイソン・ボーンが着けているのは、やはり愛用のタグホイヤー。しかしそのモデルはリンクからフォーミュラ1クロノグラフ(Ref.CAU1114.FT6024)に変わっています。
*出典元:https://bamfstyle.com/
ブレスレットからラバーストラップの時計に変わったのは、汗をかきやすい格闘の世界に身を置いているからでしょうか。オールブラックの外見も、華やかさやオーラを出さず、一般人にまぎれて行動することも少なくない、ボーンのスタイルを象徴しているように思えます。
オデッセイ
THE MARTIAN(2015)
事故によって火星にひとり取り残されてしまった宇宙飛行士のサバイバルを描くSF映画『オデッセイ』。この映画では、過酷で孤独な環境に置かれても、決してユーモア精神を忘れない宇宙飛行士、マーク・ワトニーをマット・デイモンが演じています。少ない物資や食料を知恵と工夫で増やし、生きる希望に変えていくマークと、彼を救出し、帰還させるミッションに燃える地球側の科学者たち。「諦めない」精神を描いた傑作映画です。
*出典元:https://www.space.com/
本作で絶対的な窮地に陥った宇宙飛行士、マークが着けているのは、ハミルトン カーキ ビロウゼロ(Ref.H78585333)。4ヶ所をボルト留めした46mmのチタン製ケースが圧倒的な存在感を演出する時計です。ちょっとやそっとの事では傷つきそうもない屈強なこの時計のイメージは、不屈の精神に満ち溢れたマークの腕にぴったりとハマっているように思えます。
*出典元:https://www.spotern.com/
この時計は、クリストファー・ノーラン監督の時間SF映画『テネット』でも印象的に使われていました。個人的な印象ですが、若干のスチームパンク感ある大仰なデザインが、SF映画との相性を生み出しているように思えます。
第88回アカデミー賞授賞式
88rd ACADEMY AWARDS(2016)
*出典元:https://www.hodinkee.com/
劇中ではありませんが、映画に関係する場でマット・デイモンが着けていた時計として非常に気になるものがありましたので、ご紹介させていただきます。それは2015年の第88回アカデミー賞授賞式でのこと。先程ご紹介した『オデッセイ』でアカデミー主演男優賞にノミネートされていた彼が会場で着けていた時計です。
*出典元:https://www.esquire.com/
その時計とは、ヴァン・クリーフ&アーペル「ポエティック コンプリケーション コレクション ミッドナイト プラネタリウム ウォッチ」。宇宙を思わせる深い青のアベンチュリン文字盤上で、太陽を中心とした惑星の動き(公転)を表示する天体時計です。火星を舞台とした『オデッセイ』でのノミネートに、これ以上ふさわしい時計はなかなか見当たりません。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
映画の中では決して華やかではないものの、演じるキャラクターに合った、実用性の高い質実剛健な腕時計を選び、逆に、アカデミー賞の会場ではこの上なく豪華でドレッシーでありながらも、しっかりと映画の内容に合った時計を着ける、という知的な遊び心を見せるマット・デイモンの時計選び。
こういうヒネリの効いた使い分けこそが、アクションスターとしても脚本家としても評価される、マット・デイモンの文武両道な二面性をあらわしているように思えます。
*出典元:https://icon.ink/
このように「実用性」と「遊び心」のギャップを利用した時計選びによって、ワンランク上の「大人の知性」を演出することが可能です。皆様も、全く違うタイプの複数の時計を使って、このような「ギャップを利用した大人の時計選び」に挑戦してみてはいかがでしょうか?
ではまた!