映画やテレビなどで俳優が着用した時計にフォーカスする「Actor’s Watch」。
第31弾の今回は、ブラッド・ピットの腕時計に注目していきましょう。

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ハリウッドを代表するその正統派のイケメン具合から、20~30代の頃は「ロバート・レッドフォードの再来」と呼ばれていたブラッド・ピット。還暦間近となった2021年においてもその男っぷりは衰えを知らず、まさに「永遠のイケメン」と呼ぶに相応しい、21世紀のハリウッドを代表する大スターと言えるでしょう。

そんな彼が着用している腕時計とはどのようなものか、さっそく見て参りましょう。

Mr.&Mrs.スミス

Mr.&Mrs.Smith (2005)

お互いを一般人だと思っているスミス夫妻だが、実は夫のジョン・スミス(ブラッド・ピット)は一匹狼の殺し屋、妻のジェーン・スミス(アンジェリーナ・ジョリー)も暗殺組織のリーダー。どちらも凄腕の暗殺者だった。そんな二人に、それぞれ別の組織から同じ人物を標的とする暗殺の依頼が舞い込み、スミス夫妻はお互いの正体に気付かぬまま、敵同士として戦うハメになってしまう…。

後に、実際に結婚する二人が出会うきっかけとなった作品としても有名な、コメディタッチのアクション映画『Mr.&Mrs.スミス』。

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この映画でブラッド・ピットが着用しているのは、IWC スピットファイア クロノグラフ。IWCが得意とするパイロットウォッチを現代的かつラグジュアリーにアップデートした、高い質感を誇るミリタリーウォッチです。

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かたやアンジェリーナ・ジョリーが着けているのは、ティソ T-Touch。1999年に発売され、世界初のタッチスクリーンを採用したことで有名な腕時計です。

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設計事務所の経営者を装っている夫ジョンは、エグゼクティブらしい高価な機械式時計を愛用し、兼業主婦でIT系ワーカーを装っている妻ジェーンは、リーズナブルなハイテクウォッチを身に着けているという、キャラクターに応じた時計のチョイスとなっています。

オーシャンズ13

Ocean’s Thirteen(2007)

ダニー・オーシャン率いる13人の仕事人たちが、ダイヤの強奪と、裏切り者であるラスベガスのホテル王への復讐を狙うクライムサスペンス『オーシャンズ13』。ジョージ・クルーニーが演じる天才詐欺師オーシャンの右腕、チームのスカウト役であるラスティをブラッド・ピットが演じています。

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この映画でブラッド・ピットが身に着けているのは、ロレックス GMTマスターII。金無垢のロレックスを身に着けることで羽振りの良さを見せつけ、スカウト相手に「儲かる話」があることをさりげなくアピールする小道具として、腕時計が用いられています。

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また、ラスティは前作の『オーシャンズ12』でもロレックス デイデイトを着用しており、彼が「スカウティングの必需品」として金無垢のロレックスを重宝していることがよくわかります。

マネーボール

MONEY BALL(2011)

現代の野球界では導入が当たり前となった、統計学を用いた選手評価や戦略分析手法「セイバーメトリクス」

2000年代初頭にメジャーリーグで初めてセイバーメトリクスを導入し、リーグ屈指の低い年棒総額ながら年間100勝以上をあげたオークランド・アスレチックスの躍進と、スポーツビジネスの裏側を描いた人間ドラマ『マネーボール』。ベテランのスカウトやコーチの猛反対を押し切り、セイバーメトリクスの導入を決定した実在の球団GM、ビリー・ビーン役をブラッド・ピットが演じます。

*出典元:https://timeandtidewatches.com/

この映画でブラッド・ピットが身に着けている時計は、タグホイヤー キリウム WL1113ヴァシュロン・コンスタンタン 222や、ブレゲ マリーンをデザインしたヨルグ・イゼックの手による、当時流行していた人間工学が取り入れられた近未来的なデザインの時計です。クォーツムーブメントで当時の定価は20万円ほど。メジャーリーグ球団のGMとしてはやや安価に思えますが、資金に乏しいアスレチックスのGMであることを考えると、このあたりの時計がピッタリとハマってきます。

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド

ONCE UPON A TIME IN HOLLYWOOD(2019)

1969年。人気女優シャロン・テートが、カルト宗教の指導者チャールズ・マンソンのファミリーによって惨殺された「シャロン・テート殺害事件」。この実話を背景に、落ち目のハリウッドスター(レオナルド・ディカプリオ)と、付き人のスタントマン(ブラッド・ピット)の絆を描く、クエンティン・タランティーノ監督の「映画愛」が炸裂したノスタルジックな作品『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』。

寡黙でワイルドなスタントマン、クリフ・ブースを演じたブラッド・ピットは、この作品でアカデミー賞助演男優賞を受賞。初のオスカーに輝きました。

*出典元:https://drivetribe.com/

この映画でブラッド・ピットの腕元を飾るのは、シチズン 8110。通称「ツノクロノ」と呼ばれる、12時側にリューズやクロノグラフのプッシャーを備えたブルヘッドモデルです。

*出典元:https://www.watchuseek.com/

もともとはブレスレット仕様の時計ですが、ミリタリー感の強い背あて付きの革ベルトに付け替えられているのは、ベトナム戦争帰りという設定を反映したものでしょうか。ロサンゼルスのレザーブランド「レッドモンキー」のベルトを用いたこのアレンジが、ブルース・リーに喧嘩をふっかけたり、危険なカルト宗教のコミュニティに単身で乗り込んでいくような「ワイルドで危険な男」というイメージを演出しています。

オンリーウォッチ・オークション

*出典元:https://www.watchtime.com/
ONLY WATCH AUCTION(2015)

最後に、映画以外の話題をひとつ。
難病の筋ジストロフィー治療の研究資金を集める目的で、2005年から2年ごとに開催されているオンリーウォッチ・オークション。約50社もの時計ブランドが一点モノの腕時計を提供し、その売り上げが筋ジストロフィーの研究費用に充てられるチャリティーオークションです。

*出典元:https://www.timeandwatches.com/

2015年の同オークションにパテックフィリップが提供した「Ref.5016A-010」は、トゥールビヨン、ミニッツリピーター、ムーンフェイズ、永久カレンダーという複雑機構を複数備えたグランドコンプリケーションの、唯一無二のステンレススチールモデル。この時計の入札はヒートアップを極め、最終的に7,300,000スイスフラン(日本円で9億円以上)もの高額で落札されましたが、その落札者は、なんとブラッド・ピットだったそうです。

*出典元:https://oracleoftime.com/

インタビュー映像やプライベートショットでは、たびたびパテックフィリップの着用が目撃されていた「PP愛好家」のブラッド・ピットではありますが、さすがに9億円のパテックを落札するとは、ハリウッドスターおそるべしといったところでしょうか。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
歳を取るごとに落ち着いた趣味の時計に変えていく俳優も多い中、カスタムベルトの「ツノクロノ」など、むしろ若い頃よりもワイルドなチョイスを見せるブラッド・ピット。年齢に相応しいワイルドさ男らしさセクシーさなどを時計で演出したい際には、彼の時計の選び方はとても参考になるのではないでしょうか。

*出典元:https://www.popsugar.com/

とはいうものの、「ブラッド・ピットだから似合ってる」という部分も多分にございますので、参考にする際はあくまでも「自己責任」という形で宜しくお願い致します。(笑)
ではまた!

Actor's watch