みなさん、こんばんは。
今回は、5月23(金)~25日(日)に香港で開催された【PHILLIPS(フィリップス) 】の時計オークション結果をお伝えしていきます!残念ながら、私は現地に赴くことは出来ませんでしたが、当店スタッフの数名は実際に現地を訪れておりました。見聞きした情報も踏まえながら、早速見ていきましょう!
※価格については、オークション会社支払分の手数料(27%)も含んだ金額となっております。
※日本円につきましては、オークション開催時の直近レートを参照しております。
※HKD(香港ドル)=18.2円
※画像は全てPHLLIPS参照
Lot.856
『パーペチュアルカレンダー クロノグラフ』
「Ref.3971」18KYG
Estimate:HKD 1,500,000 – 3,000,000
(JPY 27,300,000 – 54,600,000)
Sold for HKD 3,048,000(JPY 55,473,600)
「Ref.3970」の第一世代に属している『パーペチュアルカレンダー クロノグラフ』「Ref.3971」。
製造本数僅か100本と言われている「Ref.3970」の第一世代ですが、その中にこちらの「Ref.3971」の存在があります。サファイアクリスタルバック仕様となっている点が特徴のこちらは、本数も極めて少なく、市場での流通はほぼございません。保証書こそ付属していませんでしたが、アーカイブによると1987年に製造された個体である事が確認出来ます。落札価格は比較的リーズナブルな結果となっておりましたので、落とせた方は幸運だったのではないでしょうか。
Lot.857
『パーペチュアルカレンダー クロノスプリット』
「Ref.5004G-013」18KWG
Estimate:HKD 1,500,000 – 3,000,000
(JPY 27,300,000 – 54,600,000)
Sold for HKD 3,556,000(JPY 64,719,200)
1996年頃から後継機「Ref.5204」が発表される2012年頃まで生産されていた『パーペチュアルカレンダー クロノスプリット』「Ref.5004」。
アラビア数字のインデックスをセットした文字盤にスプリットボタンを備えた大きめのリューズが特徴的なこちらは、ただでさえ流通が少ない「Ref.5004」の中でもさらに希少とされている、18KWG(ホワイトゴールド)ケース×シルバー文字盤の一本。しかも、出荷時のビニールから開封されていない"シングルシールド"の状態ということで、Estimateを超える落札結果となっています。
Lot.858
『パーペチュアルカレンダー クロノグラフ』
「Ref.5970R-001」18KRG
Estimate:HKD 700,000 – 1,100,000
(JPY 12,740,000 – 20,020,000)
Sold for HKD 1,397,000(JPY 25,425,400)
『パーペチュアルカレンダー クロノグラフ』「Ref.3970」の後継モデルとして発表された「Ref.5970」。
レマニアベースのムーブメント「Cal.27-70 Q」を搭載した最後の『パーペチュアルカレンダー クロノグラフ』であり、こちらの18KRG(ローズゴールド)ケースと共に18KWG(ホワイトゴールド)ケースが2004年のバーゼルワールドで発表されています。それにしても、ほんのりグレーがかったシルバー文字盤のこの温かみは本当に美しいですよね。希少モデルながら、今回の落札金額は比較的リーズナブルだったのではないでしょうか。
Lot.904
『パーペチュアルカレンダークロノグラフ』
「Ref.3970E」PT
Estimate:HKD 800,000 – 1,600,000
(JPY 14,560,000 – 29,120,000)
Sold for HKD 3,048,000(JPY 54,864,000)
「Ref.3970」の第二世代にあたる『パーペチュアルカレンダークロノグラフ』「Ref.3970E」。
ケースバックはスクリューバック(ねじ込み式)で、時・分針がリーフ型となっている点が第二世代のモデル特徴でありますが、こちらは製造初期個体ということもあり、ムーブメントが見えない、ソリッドのケースバックが採用されています。また、ラグのサイドにホールマークが刻印されているのもポイントの一つ。更にはオリジナルの保証書が付属しているなど、非常に優れた個体と言えるでしょう。
Lot.971
『パーペチュアルカレンダー クロノスプリット』
「Ref.5204P-011」PT
Estimate:HKD 950,000 – 1,900,000
(JPY 17,290,000 – 34,580,000)
Sold for HKD 1,587,500(JPY 28,892,500)
2014年のバーゼルワールドにて発表された『パーペチュアルカレンダー クロノスプリット』「Ref.5204P-011」。
12時位置にある曜日と月を表示するカレンダー窓がサイズアップし、表示も黒地に白文字と非常に見やすくなっています。また、4時-5時位置には閏年、7時‐8時位置には白と青で昼夜が判別可能な窓が備わり、6時位置にあるムーンフェイズは、くり抜かれていた窓が上部から下部へと変更となるなど、大胆なデザイン変更がなされています。ムーンフェイズ外周にある日付表示も、数字が大きくなったことでより見やすくなっていますね。既に生産終了しているモデルということもあり、もう少し伸びるのではと、思っていましたが、リーズナブルな落札金額となっています。
Lot.987
『パーペチュアルカレンダー クロノスプリット』
「Ref.5004P-021」PT
Estimate:HKD 1,200,000 – 2,400,000
(JPY 21,840,000 – 43,680,000)
Sold for HKD 2,667,000(JPY 48,539,400)
Lot.857で紹介した「Ref.5004G-013」の素材違いとなるPT(プラチナ)ケース×シルバー文字盤仕様の『パーペチュアルカレンダー クロノスプリット』「Ref.5004P-021」。
アラビア数字のアップライドインデックス、サークル有りのインダイヤルデザイン、リーフハンド、スプリットボタンを備えた大きめのリューズと、全てのバランスが絶妙で、シンプルに"カッコいい"モデルです。実は当店を創業して間もなく、初めて取り扱いした「Ref.5004」がまさしくこのモデルでしたので感慨深いモデルでもあります。やや小ぶりに感じる37mmケース径ではありますが、PT(プラチナ)ケースとなっていますので、ちょうど良い重みが感じられるのはポイントです。数多くの【パテックフィリップ】のモデルを見てきた中で、一番と言っても過言ではない程の格別のモデルですので、落札価格はもっと伸びても良かったのではと、考えております。(笑)
Lot.988
『パーペチュアルカレンダー クロノグラフ』
「Ref.5970J-001」18KYG
Estimate:HKD 780,000 – 1,560,000
(JPY 14,196,000 – 28,392,000)
Sold for HKD 1,651,000(JPY 30,048,200)
2008年に発表されましたが、その翌年には生産終了がアナウンスされた、超が付く程の短命モデル『パーペチュアルカレンダー クロノグラフ』「Ref.5970J-001」。
「Ref.5970」には、18KYG(イエローゴールド)、18KWG(ホワイトゴールド)、18KRG(ローズゴールド)、PT(プラチナ)の4素材ございますが、こちらのモデルが最も生産数が少ないとされています。華やかな雰囲気ながらも、どこかクラシカルで知的な印象を与えるモデルですね。じわじわと注目が集まり始めているモデルであり、価格も上がって来ている印象です。今回の落札価格を見ると、希少性の高さ故に、今後のオークションや市場での価格推移が楽しみであります。
Lot.1046
『パーペチュアルカレンダークロノグラフ』
「Ref.3970E」18KRG
Estimate:HKD 640,000 – 1,280,000
(JPY 11,648,000 – 23,296,000)
Sold for HKD 1,079,500(JPY 19,646,900)
「Ref.3970」の第二世代にあたる『パーペチュアルカレンダークロノグラフ』「Ref. 3970E」。
スクリューのクローズドバックがほとんどとされていますが、生産期間(1986年~1991年頃)の極めて後半にスケルトンバックも併せ持ったモデルが存在しているとされており、こちらの個体がまさしく"その"モデルにあたります。保証書の下部にプリントされているアルファベットの4文字を読み解くと、1991年10月製造であることが分かり、整合性がとれている点もマニア心をくすぐりますね。こちらの落札価格は、非常にお得であったのではないでしょうか。
Lot.1058
『ミニットリピーター トゥールビヨン パーペチュアルカレンダー レトログラード』
「Ref.5016P-010」PT
Estimate:HKD 3,000,000 – 6,000,000
(JPY 54,600,000 – 109,200,000)
Sold for HKD 5,207,000(JPY 94,767,400)
1993年に発表された『ミニットリピーター トゥールビヨン パーペチュアルカレンダー レトログラード』「Ref.5016P-010」。
"ミニッツリピーター"、"トゥールビヨン"、"レトログラード付きパーペチュアルカレンダー"の三大複雑機構を搭載しており、2001年に発表される「Ref.5002」が登場するまでは、【パテックフィリップ】の中で最も複雑な機構を搭載するモデルとして君臨していました。「Ref.5016」自体、市場での出回りは極めて少ないですが、PT(プラチナ)ケース×シルバー文字盤は視認性も良く、探されている方も多いと思います。当店でもこれまでに2本しか扱った事のない、"超レアモデル"ですので、私も現地に行って、実際に時計を見たかったです、、、
まとめ
いかがでしたでしょうか。
他にも【パテックフィリップ】の時計が多数出品されておりましたが、私の中で結果も含めて気になったモデルをピックアップしてご紹介させていただきました。
これらのように、非常にレアなピースを一気に見れるのは、海外オークションの醍醐味ですよね。次回は、是非とも参加して、実物を見に行きたいと思います!
引き続き、今まで以上に魅力的でオススメ出来るモデルを一本でも多くご紹介して参りますので、次回もお楽しみにお待ちください!
では、また!