みなさんこんにちは。

そろそろ梅雨明けも待ち遠しい頃ですが、どうやら今年は梅雨明けが遅れそうですね。はやく暖かい日が来てほしいなと思いながらも、蒸し暑い日が続くと続くで、、、(笑)ただ、日本の四季も最近は崩れつつあるのかな?と思うと四季を感じれることに感謝しながら過ごしたいなと思う今日この頃です。

さて、前回に引き続き7月11日(日)に香港で開催されたオークションについて話していきますが、2回目となる今回は『Sotheby’s(サザビーズ)』の時計オークションの結果に基づき、【 パテックフィリップ 】の時計について書きたいと思います。通常のモデルよりもコレクション性が高い物、市場であまり見かけない物、話題性の高い物などを選んでお送りいたしますので、是非とも最後までお付き合いください。

*価格については、オークションの落札価格に手数料(25%)が入った金額となっております。

*日本円につきましては、オークション開催当日のレートを参照しております。

*画像は全て「Sotheby’s(サザビーズ)」を参照させて頂いております。

Lot.2033 アクアノート ラージ 18KYG

Ref.5065J-001

落札結果⇒HKD 325,000(JPY 4,631,250)

現行モデルの一世代前にあたるアクアノートです。現行モデルより気持ち小ぶりな38mmの18KYG(イエローゴールド)ケースにトロピカルバンドの組み合わせとなります。トロピカルバンド仕様だと、ゴールドケースが重さも含めて丁度いいですね。

Lot.2039 ワールドタイム ムーンフェイズ 175周年記念モデル18KWG 世界限定1300本

Ref.5575G-001

落札結果⇒HKD 750,000(JPY 10,687,500)

こちらのRef.5575G-001は、前日のPHILLIPSのオークションよりも落札価格が高い結果となりました。ワールドタイムにムーンフェイズが搭載された【 パテック フィリップ 】の創業175周年に出された時計です。コミットでも過去に未使用品で3本の販売実績がございます。

Lot.2048 パーペチュアルカレンダー・クロノスプリット Platinum

Ref.5204P-011

落札結果⇒HKD 1,562,500(JPY 22,265,625)

パーペチュアルカレンダーにスプリットセコンドを搭載した現行モデルです。PT(プラチナ)ケースに黒文字盤の組み合わせは、既に生産が終了となっております。正直、リーズナルな落札価格だと思います。買った方はナイスBUYです!(笑)

Lot.2052 アニュアルカレンダー・ムーンフィイズ WEMPE 18KRG

Ref.5125R-001

落札結果⇒HKD 300,000(JPY 4,2475,000)

こちらは以前のコラムでも書かせていただいたWネーム、1878年創業のドイツ一流宝飾店【WEMPE*ヴェンぺ】が創立125周年記念モデルとして発売したモデルです。製造本数はPT(プラチナ)が100本、18KRG(ローズゴールド)、18KWG(ホワイトゴールド)、18KYG(イエローゴールド)はそれぞれ125本です。カタログを見る限り【WEMPE】がオリジナルで発行した保証書、追加で付属するクローズドの裏蓋等が無く、落札価格が抑えられた感じがします。限定モデルは、しっかりとした付属品が欲しいところですね。

Lot.2055 カラトラバ トラベルタイム GUBELIN 18KWG

Ref.5134G

落札結果⇒HKD 175,000(JPY 2,493,750)

こちらも上記同様、スイスの名門宝飾店【GUBELIN*ギュベリン】創立150周年記念モデルとして発売したモデルです。製造本数はPT(プラチナ)が40本、18KRG(ローズゴールド)、18KWG(ホワイトゴールド)がそれぞれ45本、18KYG(イエローゴールド)が50本となっており、同リファレンスの通常モデルは文字盤がシンプルなので、違いは一目瞭然!人と違ったモデルを所有したい方には、落札価格もリーズナルでオススメの個体でした。

Lot.2056 ノーチラス パワーリザーブ S/S

Ref.3710/1A-001

落札結果⇒HKD 437,500(JPY 6,234,375)

ジャンボサイズで文字盤にパワーリザーブ表示を備え、インデックスがローマ数字の「Ref.3710/1A」発売当時の印象は、通常のノーチラスと比べると斬新なイメージが強かったですが、今となっては市場に出回っている本数も少なく、非常に良い時計だと思います。探されている方も多いですね。

Lot.2062 パゴダ Platinum

Ref.5500P

落札結果⇒HKD 212,500(JPY 3,028,125)

1997年の【 パテックフィリップ 】新社屋落成記念に限定で販売された、Ref.5500「パゴダ」。こちらは「エッフェル塔」の愛称で親しまれた、Ref.2441の復刻デザインのケースとして、とても美しいと評価されております。PT(プラチナ)ケースは150本と生産数も少ないです。以前と比べると買いやすい落札価格となったなぁと感じます。一つ前のLot.2061 18KRG(ローズゴールド)ケースの「パゴダ」は、コミットでも販売実績がございます。

Lot.2068 クロノグラフ 18KWG

Ref.5070G-001

落札結果⇒HKD 562,500(JPY 8,015,625)

レマニアベースのムーブメントを搭載した、販売当時としてはやや大ぶりな42mmケースの人気の2つ目クロノグラフ。最後に発表されたPT(プラチナ)ケースに青文字盤の組み合わせは特に人気で、市場価格で2000万円はある時計です。今となっては市場で見かける事も少なくなってきており、素材問わず探されている方が多いモデルかと思います。是非ともコミットでも扱いたい時計の一本です。

Lot.2257 ワールドタイム クロワゾネ 18KYG

Ref.5131J-001

落札結果⇒HKD 625,000(JPY 8,906,250)

ワールドタイムクロワゾネの現代版第一弾がこの「Ref.5131J」。18KYG(イエローゴールド)ケースにどこかアンティークを思わせる色使いが特徴で、モダンで美しい完成度の高い1本といえます。今回落札された価格は” お得! ”と思わざるを得ない落札結果となりました。Lot.2258 18KWG(ホワイトゴールド)ケース、Lot.2259 18KRG(ローズゴールド)ケースがいずれもHKD 937,500(JPY 13,359,375)の落札結果だったのですが、オリジナルのファクトリーシールドの状態だったので、落札結果に差が出たのかなと思います。

Lot.2285 カラトラバ S/S

Ref.5565A-001

落札結果⇒HKD 275,000(JPY 3,918,750)

こちらは2006年ジュネーブサロン再開を祝し、300本限定で販売されたモデル。アンティークのカラトラバ「Ref.565」をオマージュしております。【 パテックフィリップ 】においてスポーツモデル以外でのSS(ステンレススチール)モデルは少なく、15年近く経った今でも一定の価値を保っております。

Lot.2290 パーペチュアルカレンダー・クロノスプリット Platinum

Ref.5004P-021

落札結果⇒HKD 2,125,000(JPY 30,281,250)

レマニアベースのムーブメントを搭載した、パーペチュアルカレンダー・クロノスプリット「Ref.5004」。2007年製の高年式な個体で、全体的なコンディションも良さそうでした。37mmケースと小ぶりながらも、圧倒的なオーラを醸し出しており、最近またじわじわと価格が高騰してきている気がします。

Lot.2296 ミニット・リピーター Platinum

Ref.5078P-010

落札結果⇒HKD 2,250,000(JPY 32,062,500)

聞いたことがある方は、【 パテックフィリップ 】のミニット・リピーターの音色は、別格で「感動すら覚える」と思います。こちらはPT(プラチナ)ケースにブラックのラッカー仕様の文字盤です。コミットでも、美しいホワイトのエナメル文字盤「Ref.5078P-001」の販売実績が3本ございます。是非ともこの仕様も取り扱いたいですね。

Lot.2308 パーペチュアルカレンダー・クロノグラフ Platinum

Ref.5271P-001

落札結果⇒HKD 1,500,000(JPY 21,375,000)

PT(プラチナ)素材のパーペチュアルカレンダー・クロノグラフに、インデックス/ベゼル/ラグ/バックルそれぞれにバゲッドカットのダイヤモンドがセットされた現行モデルです。実物を見ると、とてつもないオーラを感じる時計です。こちらも” お得、安い! “と思える落札価格でした。

まとめ

今回も【 パテックフィリップ 】の時計が多数出品されておりましたが、多少前回と視点を変え、気になったモデルを中心に紹介させていただきました。心なしか”良い価格=お得!”と思う落札が多かったようにも感じます。また、限定モデル等の出品があるのはオークションならではで、その時々のニーズを把握出来る点もオークションの醍醐味ですね。

シリーズが長くなりますが、今回は参加できず悔しすぎるので、次回も書かせて下さい!!(笑)次回は、香港オークション第三弾としてChristie’s(クリスティーズ)の結果についてお話をしたいと思います。

この記事でオークションが少しでも身近な存在・楽しい存在になってもらえると幸いです。

ではまた。

阿部泰治のパテック論