みなさんこんにちは。
あっという間に7月に入り、2020年も折り返しに入りましたね。前回お伝えしたように、オークションは好景気を表すような?結果となっており、時価を考えるとびっくりするような落札価格となりました。
来週には香港でオークションが開催されますので、今度はどんな結果となるか非常に楽しみなところでございます。ご興味がある方は、結果等をインスタグラムで配信いたしますので、是非ともフォローし閲覧ください!⇩⇩⇩
さて、今回は現行モデル「Ref.5270」について書こうと思っていたのですが、その前に忘れてはならない「Ref.5970」というモデルがございますので、そちらについて書いていきたいと思います。【 パテックフィリップ 】らしさをしっかりと伝えられるよう書きますので、是非とも最後までお付き合いください。
「Ref.5970」
2004年のバーゼルワールドで発表された、「Ref.3970」の後継機「Ref.5970」
*「Ref.5970G」 参照:PHILLIPS
ムーブメントは「Ref.3970」と同じ手巻き「Cal.CH 27-70 Q」を搭載。「Ref.3970」のクラシカルなデザインを引き継ぎつつ、前々回にご紹介した「Ref.1518」「Ref.2499」の第一世代に見られた角形のプッシュボタンを採用し、36mmから40mmにサイズアップをはかりながらも、文字盤外周にタキメーターを配し、絶妙なバランスを保っています。
自分の記憶を辿りますと、発表時はWG(ホワイトゴールド)、RG(ローズゴールド)ケースのみの用意でした。正規国内定価も1,000万円を下回っていたと思います。販売当初は、まだ「Ref.3970」のほうが市場としての評価も高く、未開封品や新品でも比較的リーズナルな価格で購入が可能でありました。
2008年には新色としてYG(イエローゴールド)ケースが追加となりました。
*「Ref.5970J」 参照:Christies
この年は奇しくも、リーマン・ブラザーズ・ホールディングスが経営破綻したことに端を発して、連鎖的に世界規模の金融危機が発生した、通称”リーマンショック”が起こったことも記憶に新しいと思います。時計業界も未曾有の金融危機による市場価格の下落を避けられず、ここから数年は時計によっては、かなりリーズナブルな価格で買えたと思います。
リーマンショック後の時計業界の変位については下記記事も読んでみて下さい⇩⇩⇩
『MASTER’Sコラム』景気変動後の時計売買はどうなる!?
待望のPT(プラチナ)仕様「Ref.5970P」
【 パテックフィリップ 】の予定通りなのか、YGは即生産が終了し、翌年には満を持してだったのか、急遽なのかPT(プラチナ)ケースに黒文字盤という完璧な組み合わせが登場しました。
*「Ref.5970P-001」
この文字盤を初めて見た時に今までの文字盤との違いは一目瞭然だったのですが、特に目を引いたのがインダイヤル6時位置の日付表示の数字がはっきりと見やすくなった点です。文字盤の色についてですが、プラチナケース以外は基本的にシルバーなのですが、ケースによって色味が違います。
主観によるものもありますが、WGケースは、グレー感が強いクールなシルバー、RGケースはやや温かみのあるシルバー、YGケースはクラシック感が強い白よりのシルバーに見えます。
ケースごとに色味を変えてくるところは、さすが【 パテックフィリップ 】だなと感心させられるところであります。
「Ref.5971P」
ここでもう一つ、「Ref.5971P」について触れたいと思います。
*Ref.5971P 参照:PHILLIPS
PT(プラチナ)ケース×ダイヤモンドインデックスの黒文字盤、バケットカットのダイヤモンド36個 約3.88カラットがセットされたベゼル、6個のバケットカットのダイヤモンドがセットされたプラチナ製の尾錠タイプのバックルとこれだけでスペシャル感が漂っていると思います。(笑)過去に何本も見てはいますが、最近はめっきり見かけることもなく、コミットで扱いたい時計であります。
まとめ
「Ref.5970」は、今までのクラシカルなデザインを現代に上手く落とし込み、時計としての実用性も兼ね備えた傑作モデルであると思います。生産期間も2004年から2009年までと少なく今後も時計としての価値も保ち、市場価格も上がっていく可能性のある時計だと個人的に思っています。
パーペチュアル・カレンダークロノグラフにつきましては、時計に対してはもちろんのこと、その時々に思ったことや背景などもあり長くなって申し訳ないのですが、次回は現行モデル「Ref.5270」や補足について書かせてもらい、完結としたいと思います。