みなさんこんばんは。
今回は、前回のコラムで取り上げました、10月5日に香港で開催された【Sotheby’s(サザビーズ) 】オークションの結果速報をお届けしていきたいと思います。ピッアップしたモデルたちは、最終的にいくらの結果となったのか?是非とも最後までお楽しみください。
※落札された場合、別途手数料(26%)が加わった金額が支払い総金額となります。
※日本円につきましては、オークション開催時の直近レートを参照しております。
※HKD(香港ドル)=18.77円(*前回のコラム時より0.11円香港ドル安になっております。)
※画像は全てSotheby’s参照
- ◆ 【Lot.2200】 『クロノグラフ』PT 「Ref.5070P-001」
- ◆ 【Lot.2210】 『ワールドタイム クロワゾネ』18KWG 「Ref.5131G-001」
- ◆ 【Lot.2213】 『ワールドタイム クロワゾネ』18KRG 「Ref.5131R-001」
- ◆ 【Lot.2217】 『パーペチュアルカレンダー クロノグラフ』PT 「Ref.5971P-001」
- ◆ 【Lot.2221】 『パーペチュアルカレンダー クロノグラフ』PT 「Ref.5970P-001」
- ◆ 【Lot.2232】 『アニュアルカレンダー クロノグラフ』PT 「Ref.5961P-001」
- ◆ 【Lot.2241】 『パーペチュアルカレンダー スプリットセコンド クロノグラフ』PT 「Ref.5951P-001」
- ◆ 【Lot.2245】 『パーペチュアルカレンダー クロノグラフ』18KRG 「Ref.3970ER-028」
- ◆ 【Lot.2256】 『パーペチュアルカレンダー クロノグラフ』18KWG 「Ref.5970G-001」
- ◆ まとめ
【Lot.2200】
『クロノグラフ』PT
「Ref.5070P-001」
Estimate: HKD 1,000,000 – 1,500,000(JPY 18,880,000 – 28,320,000)
《前回コラム時の説明文》
【パテックフィリップ】としては42mmというやや大きめなケースサイズに、レマニアベースのムーブメントを搭載した人気の『クロノグラフ』「Ref.5070」。こちらのPlatinum(プラチナ)ケースモデルは、2008年に発表され翌年の2009年には生産終了となったため、総本数が少なく、価格も比較的高値で安定しておりました。少し前までは2000万円前後が市場での相場感でしたが、海外有名サイト「chrono24」では3000万円台後半(税別)から出品されており、このエスティメート内で買えると、お得な買いになるのではないでしょうか。
▶落札結果 HKD 1,260,000(JPY 23,650,200)
結果は思っていた以上にお得な落札金額、、、正直欲しかったレベルです。(笑)秋のオークション一発目。今後の期待値含めて最高の買いであったのではないでしょうか。
【Lot.2210】
『ワールドタイム クロワゾネ』18KWG
「Ref.5131G-001」
Estimate: HKD 700,000 – 900,000(JPY 13,216,000 – 16,992,000)
《前回コラム時の説明文》
18KWG(ホワイトゴールド)ケースにブルーを基調とした”クロワゾネ”の文字盤がとても綺麗なこちらは、販売当初から二次流通市場において当時の正規販売価格の倍のプライスが付いていたのを鮮明に覚えています。今でこそ『ノーチラス』や『アクアノート』は正規販売価格よりも高い価格が当たり前となっておりますが、ここまでのプレミアムな価格が付くのは、当時この『ワールドタイム』だけだったと思います。流通個体は非常に少ないモデルですので、オークションで狙うのはアリですね。
▶落札結果 HKD 882,000(JPY 16,555,140)
エスティメートの高値付近での落札ですが、ここに送料と消費税が掛かりますので、実際は結構な金額になりますね。私も大好きな『ワールドタイムクロワゾネ』。このような時計が評価されるのは、本当に嬉しいですね。
【Lot.2213】
『ワールドタイム クロワゾネ』18KRG
「Ref.5131R-001」
Estimate: HKD 700,000 – 900,000(JPY 13,216,000 – 16,992,000)
《前回コラム時の説明文》
コミット銀座でも過去にシールド品(ビニール未開封)と中古美品の販売をしているこちらは、文字盤のクロワゾネが非常に綺麗で、”日本”を確認することも出来、18KWG(ホワイトゴールド)ケースと共に、とても人気なモデルです。納品時に入っていたスリーブ状の外箱も未開封(*通称ダブルシールド)ですので、高く評価され落札価格も上がる可能性があると思われます。コレクションピースとしても最適で、落札結果が楽しみな一本です。
▶落札結果 HKD 882,000(JPY 16,555,140)
クロワゾネの時計はとても綺麗ですが、実際に使うとなるととても気を使ってしまう、、、こんな考えは私だけかもしれませんが、こちらはダブルシールドということで、コレクションピースとして長く所有するには最適。さらには将来性もとても楽しみであると思います。落札金額がLot.2210と同額でしたので、ひょっとしたら同じ方の落札でしょうか、、、!?
【Lot.2217】
『パーペチュアルカレンダー クロノグラフ』PT
「Ref.5971P-001」
Estimate: HKD 1,200,000 – 2,000,000(JPY 22,656,000 – 37,760,000)
《前回コラム時の説明文》
レマニアベースのムーブメントを搭載した、『パーペチュアルカレンダー クロノグラフ』の第四世代にあたる「Ref.5970」シリーズのPlatinum(プラチナ)×バゲットダイヤモンドベゼルモデル「Ref.5971P-001」。「Ref.5970」シリーズ自体、流通個体が極めて少ないですが、こちらのモデルは、更に最近見る機会が無くなってしまいました。過去には複数本取り扱ったことがございますが、とにかくカッコよくて存在感のある時計です。是非とも、コミット銀座でもお取り扱いしたいモデルの一つであります。
▶落札結果 HKD 2,142,000(JPY 40,205,340)
ここのところ、二次流通市場ではほんとど見ることのない「Ref.5970」シリーズですが、注目のレマニアベースということもあり、エスティメートを超えての落札となりました。ただし、それでも温度感は非常に良い金額であると思います。何回もお伝えしているのですが、とにかくカッコイイです!私の中で、是が非でも扱いたいモデルのひとつです。
【Lot.2221】
『パーペチュアルカレンダー クロノグラフ』PT
「Ref.5970P-001」
Estimate: HKD 1,600,000 – 2,400,000(JPY 30,208,000 – 45,312,000)
《前回コラム時の説明文》
『パーペチュアルカレンダー クロノグラフ』の第四世代にあたる「Ref.5970」。レマニアベースのムーブメントを搭載した最後の『パーペチュアルカレンダー クロノグラフ』であり、中でもこちらのPlatinum(プラチナ)ケース仕様は、最後に発表された、生産期間も極めて短く、黒文字盤を使用した唯一のモデルであり、ムーンフェイズの周りにあるデイト表示が見やすくアップデートされており、発表当初から人気が高く、流通個体も少なかった印象です。出品されていた個体は、Lot.2213同様、納品時に入っていたスリーブ状の外箱も未開封(*通称ダブルシールド)ですので、落札価格が上がる可能性が大いにあると思われます。こちらもコレクションピースとしても最適ですね。落札結果がとても楽しみです。
▶落札結果 HKD 2,394,000(JPY 44,935,380)
こちらは、予想ではもう少し高い金額になるのでは?と思っていましたが、落ち着いた落札金額であったと思います。それでも、このモデルのこの状態(ダブルシールド)は、将来がとても楽しみであることに、変わりはありません。また、間違いなく【パテックフィリップ】の上がり時計の上位に入る一本であり、勿体無いですが、真っ新の状態から着用するのも有りかもしれませんね。*私には無理です。(笑)
【Lot.2232】
『アニュアルカレンダー クロノグラフ』PT
「Ref.5961P-001」
Estimate: HKD 1,000,000 – 2,000,000(JPY 18,880,000 – 37,760,000)
《前回コラム時の説明文》
PT(プラチナ)ケースにマットブルーのダイヤ文字盤、ベゼルとバックルに総数58個、4.68キャラットのバゲットカットダイヤモンドがふんだんにセットされた、ラグジュアリー仕様の『アニュアルカレンダー クロノグラフ』「Ref.5961P-001」。こちらも、数年前に比べて相場が上がっており、納品時に入っていたスリーブ状の外箱も未開封(*通称ダブルシールド)となると、落札価格がどこまで行くのか楽しみであります。コレクションピースにも相応しい一本ですね。
▶落札結果 HKD 1,260,000(JPY 23,650,200)
率直にこの状態でこの落札金額は、リーズナブルであったのではないかと思います。過去にコミット銀座でも複数本取り扱ったことがあるのですが、PT(プラチナ)ケースにバゲットカットダイヤモンドがいやらしくなく、むしろ上品でかっこいいモデルです。コレクションピースとして保管するのも良いですが、こちらもこの落札金額であれば着用有りかもしれませんね。
【Lot.2241】
『パーペチュアルカレンダー スプリットセコンド クロノグラフ』PT
「Ref.5951P-001」
Estimate: HKD 2,500,000 – 3,500,000(JPY 47,200,000 – 66,080,000)
《前回コラム時の説明文》
1920~30年代にセンセーションを巻き起こした、アール・デコ洋式のタイムピースからインスピレーションを得て、2010年に登場した「5951P-001」。クッション型のPlatinum(プラチナ)ケースに、スプリット秒針クロノグラフと永久カレンダーを収めた超薄型ムーブメントが、当時話題沸騰となったモデルです。流通個体は、オークション以外でこのモデルを見たことが無いレベルです。いつか扱ってみたい、、、そんなレベルの希少モデルですね。
▶落札結果 HKD 2,772,000(JPY 52,030,440)
2020年11月の【CHRISTIE’S(クリスティーズ)※香港】でも出品があったこちらは、当時HKD 3,000,000=JPY 41,610,000で落札されました。今回の落札金額は香港ドルベースで考えるとリーズナブルでありながら、、、円安が恐ろしい結果となっておりますね。
【Lot.2245】
『パーペチュアルカレンダー クロノグラフ』18KRG
「Ref.3970ER-028」
Estimate: HKD 2,000,000 – 3,000,000(JPY 37,760,000 – 56,640,000)
《前回コラム時の説明文》
こちらは【パテックフィリップ】創設175周年記念を祝して、2015年にロンドンで開催された「Art of the Watches Grand Exhibition」で発表された、僅か5本のみ生産された極めて希少な「Ref.3970」です。18KRG(ローズゴールド)ケース、外周にタキメータースケールを配し、12時位置にブレゲ数字のインデックスがセットされたスペシャルな黒文字盤、針はリーフ型、クロノグラフ針は白色と、とにかく”かっこいい”が満載のモデルとなっております。正直飾っておきたいレベルの個体です。(笑)今回のオークションで、落札金額が特に気になる一本です。
▶落札結果 HKD 5,166,000(JPY 96,965,820)
今回のオークションで一番落札金額が気になっていたこちらですが、、、なんと結果はエスティメートを遥かに上回る落札金額でした!!まったく関係ないとは言えませんが、やはりこのような希少モデルは市況の影響も受けずらいですね。どなたか落札して実物を拝ませてください!!!(笑)
【Lot.2256】
『パーペチュアルカレンダー クロノグラフ』18KWG
「Ref.5970G-001」
Estimate: HKD 1,300,000 – 2,000,000(JPY 24,544,000 – 37,760,000)
《前回コラム時の説明文》
こちらは、本コラム3本目の登場となる、レマニアベースのムーブメントを搭載した『パーペチュアルカレンダー クロノグラフ』の最終モデル「Ref.5970」。18KWG(ホワイトゴールド)ケースは、18KRG(ローズゴールド)ケースとともに2004年のバーゼルワールドで発表されました。当店でも18KRG(ローズゴールド)ケース、Platinum(プラチナ)ケースの取り扱い実績はあるのですが、実はまだ18KWG(ホワイトゴールド)ケースは取り扱いがございません。ややグレーがかったシルバーの文字盤が非常にクールな印象で、大人の品格がこれでもかと漂っています。近い将来、当店でも是非扱いたいモデルですね。
▶落札結果 HKD 1,260,000(JPY 23,650,200)
個人的には、「Ref.5970」シリーズの中でPT(プラチナ)ケースと競うほどカッコイイモデルであると思うのですが、落札金額はそこまで伸びず、、、という結果に。もちろん、私が取り扱いたい気持ちに変わりはありませんので、お持ちの方は是非ともお話待っております!
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回、オークション終了後に【Sotheby’s(サザビーズ)】の方からお話を伺ったのですが、結果としては、総じて期待していたよりも厳しい結果であったとのことでした。私としても、この結果はそう感じざるを得ないと思いましたが、これは裏を返せば、落札者にとっては良いプライスで手に入れることが出来たとも言えます。
そんな要素を持ち合わせているのも、オークションならではであり、醍醐味でもあると思います。これからオークションシーズンに突入いたしますので、皆さんも是非とも海外オークションに目を向けてみて下さい。また、今後開催されるオークションの結果も速報していきますのでお楽しみに!
ではまた!