【ロレックス】の主力モデル『エクスプローラーI』。
高級腕時計の選択肢としては定番で、資産価値が高く、次のモデルに切り替える際にも値下がりの心配があまり無いです。
初めての高級腕時計としてはもちろん、一生モノの時計としても選ばれています。
この記事では、そんな定番『エクスプローラーI』の魅力について、時計をあまり知らない方にも分かりやすく解説させていただきます。
エクスプローラーIは探検家のための時計
エクスプローラーとは「探検家」という意味で、その名の通り探検家のための時計として作られました。
『エクスプローラーI』が開発されたのは、20世紀初頭。懐中時計が主流だった当時、腕時計はまだメジャーではありませんでした。第二次世界大戦後、エベレストや南極など未開の地への探検ブームが巻き起こり、そこに目を付けた【ロレックス】は探検家のための時計『エクスプローラーI』を開発したのです。
『エクスプローラーI』は、【ロレックス】の中で初めての「スポーツモデル」でした。
性能としても、高耐久・高視認性と探検に必要な腕時計の要素を兼ね備えており、その機能性が話題になったことで、本物の探検家の中でも、『エクスプローラーI』の愛用者が続出しました。
では、一般人にまで『エクスプローラーI』が人気になった理由はどのようなものだったのでしょうか。
ロレックス エクスプローラーIが人気な理由は?
人気の理由①究極のシンプルさ
まず始めに、探検家のための時計として作られたこちらのモデルですが、一般の方は探検をしませんよね。日常生活でも高い耐久性は必要ですが、一目で「これは凄い耐久性だ、買おう」とはなりません。やはり、購買意欲をそそられるのは、時計の見た目が重要です。
『エクスプローラーI』のデザインは非常にシンプルで、完成された美しさが際立ち、大人の男性に特に好まれました。
日本では【ロレックス】愛好家としても知られている木村拓哉さんですが、特に好きなモデルが『エクスプローラーI』だそうです。ドラマで着用していたこともあり、人気爆発の要因となりました。
人気の理由②利用シーンを選ばない
『エクスプローラーI』は、非常にシンプルなデザインが特徴的で、ビジネス・プライベート問わず、利用シーンを選びません。そして、使い勝手の良さだけではもちろんなく、生涯唯一の高級腕時計としても選ばれているのです。
また、基本的なケースサイズは36mmであるものの、39mmのモデルやステンレス×18Kイエローゴールドのコンビモデルが登場するなど、時代に合うスタイルを取り込み、進化し続けています。
人気の理由③手に入れやすい価格帯
『エクスプローラーI』は、【ロレックス】の中でも比較的手に入れやすい価格設定となっています。また、冒頭でも触れましたが、『エクスプローラーI』は人気が高いため、値下がりすることがほとんどなく、定価以上の価格で販売されているのはよく見受けられます。
【ロレックス】のモデルは、定価が高い分、価値も高いとは限りませんが、『エクスプローラーI』に至っては定価以上に価値が高いと言えるモデルです。
知っておきたいエクスプローラーIの代表モデル
具体的にどのようなモデルがあるのか、それぞれどのような違いがあるのかをご紹介させていただきます。
【ロレックス】『エクスプローラーI』「Ref.1016」
1963年から1988年にかけて販売されていたモデルで、視認性の高いデザイン・安定性の高いムーブメントも合わさり、25年もの間、ロングセラーを記録し続けた【ロレックス】の王道モデル「Ref.1016」。
現在は、ヴィンテージとしての価値も高く、バックストーリーも深いため、愛好家の中でも非常に人気が高いモデルとなっています。
ちなみに1971年には『エクスプローラーI』の上位機種となる『エクスプローラーⅡ』「Ref.1655」が発売され、そちらも高い人気を誇っています。
【ロレックス】『エクスプローラーI』「Ref.14270」
1990年から2001年まで発売され、「Ref.1016」からフルモデルチェンジにより、進化した「Ref.14270」。風防(風除けの部品)がプラスチックからサファイアクリスタルに変更されています。
基本的には【ロレックス】に限らず、時計は製造年が新しいほど価値が上がっていくものですが、この「Ref.14270」については、「ブラックアウト」「シングルバックル」「オールトリチウム」といった特徴を持つ、古い製造年月日のモデルが特に注目されています。
ちなみに、シングルバックルとは現在主流のダブルバックル以前に採用されていた構造で、トリチウムとは1960年代以降、ミリタリーウォッチを中心に用いられ、1990年代後期頃まで幅広く使用されていた夜光塗料のことになります。
性能の上で言えば、機能性は新しいものに劣りますが、なぜ値段が上がっているかと言えば、レトロ感やヴィンテージ感が味わえるからであると考えられます。
木村拓哉さんがドラマで愛用していたのもこのモデルで、時代を感じるロマンがこちらのモデル人気を沸騰させているのですね。
【ロレックス】『エクスプローラーI』「Ref.114270」
2001年から2010年まで発売されていた「Ref.114270」。全体的に初期の「Ref.1016」よりもデザインが洗練された印象を受けます。また、6時方向の風防にコピー防止の”王冠マーク透かし”が先行的に導入されたモデルでもあります。更に細部にわたって調整がされているため、メンテナンス性や安定性も向上しています。
『エクスプローラーI』というモデルの中でも、完成度が高く、資産価値も安定していることから、現行機がある中でも、あえてこちらを選ぶ愛好家の方も多いです。
【ロレックス】『エクスプローラーI』「Ref.214270」
2010年から2021年まで発売されていた「Ref.214270」。デザイン自体は前モデルを踏襲していますが、ケースサイズが39mmへと大型化しています。また、2016年頃の個体にはブラックアウトと呼ばれ、メタルが剥き出しになったデザインを採用しており、その希少性から価値が高くなっています。
※ブラックアウトとは…3・6・9のインデックスの色が黒くなっているデザイン。
ブラックアウトは「Ref.14270」の初期に1~2年ほど発売されたモデルで、黒いフチなしのインデックスが特徴的でしたが、黒の文字盤に黒のインデックスなため、視認性はあまりよくありませんでした。
こちらの「Ref.214270」にも、ブラックアウトのインデックスとフチありインデックスの2モデルが存在し、それぞれに良さがあり、人気を2分しています。
夜光塗料にはクロマライトを採用し、発光時間が8時間と大幅に上がっています。その他、耐久性・耐磁性・耐熱・耐震と【ロレックス】持ち前の耐久性はもちろん、細部に至るまで性能が大きく進化しています。
【ロレックス】『エクスプローラーI』「Ref.124270」
2021年の新作として発表された現行の『エクスプローラーI』「Ref.124270」。前モデルではケースサイズが39mmとなっていましたが、36mmへと回帰しています。また、リファレンスにも表れている通り、「Ref.224270」ではなく「Ref.124270」となっていることから、「Ref.114270」を踏襲していることがお判りいただけるかと思います。
一方で、機能面においては、前モデルでCal.3100系を使用していたところを、本モデルではCal.3200系を使用しており、スペックアップしています。見た目にこそ大きな変更はありませんが、確実に性能は上がっており、使いやすさが向上していますので、シンプルなデザインを好まれている方や普段使いをされたい方には特にオススメしたいモデルです。
まとめ
今回は、【ロレックス】の主力モデルである『エクスプローラーI』についてご紹介させていただきました。
『エクスプローラーI』には、以下のような人気の理由があることをご紹介致しました。
- 時代に伴い洗練されていく究極のシンプルさ
- ビジネス・プライベートなど利用シーンを選ばない使いやすさ
- 手に入れやすい価格帯
さらに、『エクスプローラーI』の魅力を知る上では欠かせない代表的なモデルもご紹介させていただきました。
- アンティーク・エクスプローラーⅠの傑作「Ref.1016」
- ブラックアウト、トリチウム&シングルバックルが特に注目されている「Ref.14270」
- 全体的に進化を遂げ価格帯もちょうどいい「Ref.114270」
- ケースサイズが36mmから39mmへと禁断の進化を遂げ、全体的にブラッシュアップされた「Ref.214270」
- 「Ref.114270」を踏襲したデザイン、スペックアップした機能性が特徴的な「Ref.124270」
どのモデルも新しいから良い、古いから良いという一概には語れない魅力を持ち合わせています。あなたはどのモデルの『エクスプローラーI』に心惹かれましたか?
ぜひ、お気に入りの一本を選ぶ参考にしていただければ幸いでございます。