ホコリや水などの汚れ、衝撃や水圧、光の反射などから文字盤やムーブメントを守る「風防」。
一見するとただの「ガラス」ですが、頑丈さや見た目など素材によって特徴が大きく異なります。
一般的に高級時計に使われるガラスには、以下の3種類があり、「コスト」「デザイン性」によって使われ方が異なります。
- サファイアガラス
- ミネラルガラス
- プラスチック風防
今回はこれらの特徴をご説明いたしますので、時計を選ぶ際の参考にしてください。
なお、人気の時計はすぐに売り切れてしまいます。
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サファイアガラスの特徴
まずは高級時計に使用されるサファイアガラスの特徴をご説明いたします。
サファイアガラスの特徴は「とにかく硬い」こと!
サファイアガラスは高級時計に最も多く採用されている「ガラス」です。
別名「サファイアクリスタル」とも呼ばれています。
ちなみにガラスという呼称はあくまで便宜上で、実際にはガラスではありません。人工サファイアの粉末を水素バーナーで2000℃まで熱し、溶かして結晶化させた素材です。
サファイアクリスタルは天然宝石のサファイアと同等の硬度(モース硬度※:9)をもち、傷が付きにくいという特徴を持っています。
※モース硬度:モース硬度とは、鉱物の硬さを表す尺度の1つです。1〜10の10段階で評価され、10に行くほど硬いです。
高級時計で使用されている例として、「ロレックス エクスプローラーI」を挙げます。
1960年代ごろの生産時期を除き、ロレックスの風防はこのサファイアガラスが採用されています。
後述するプラスチック風防と比べ、サファイアガラスは側面が盛り上がっていません。
ロレックスを始め、パテックフィリップやオーデマピゲなど、当店で取り扱っている時計の多くは、このサファイアガラスが採用されています。
注意点:「コストがかかる」「割れるときは派手に割れる」
一方で「コストがかかる」「割れるときは派手に割れる」というデメリットも。
それぞれについて簡単にご説明すると、まず前者は優れた性質を持つがゆえ、加工に非常にコストがかかります。
そのため、時計のガラスとしては理想的な素材でありながらも採用されているのは高級時計が大半です。
また後者について、一般に硬い素材であればあるほど割れるときはパキっと派手に割れてしまいます。
普段の生活で割れてしまうことはほとんどないとは思いますが、コンクリートに打ち付けるなどといった強い衝撃は与えないように注意しましょう。
ミネラルガラスの特徴
主に5万以下の時計で使用されることが多いミネラルガラスの特徴を簡単にまとめました。
当店で取り扱う時計には基本的に採用されていないガラスですが、風防の種類を知る上では欠かせないガラスとなっております。
ミネラルガラスは「一般的」なガラス
ミネラルガラスはごく一般的なガラスを指します。
ミネラルガラスはサファイアガラスほどの硬度はありませんが(モース硬度:3〜6)、廉価で加工がしやすく、カジュアル時計を始め多くの時計に採用されています。
注意点:細かな傷は修復が難しい
ミネラルガラスの注意点として、後述するプラスチック風防のように研磨でメンテナンスができないので、小さな傷でもそのまま残ります。
また、通常のガラスですので、強い衝撃を与えると欠けたり割れたりしてしまい、文字盤を傷つけるリスクも。
プラスチック風防の特徴
最後に、プラスチック風防について特徴と注意点を述べます。
プラスチック風防とは、「プラ風防」、商標として「プレキシガラス」と呼ばれることもあるプラスチック製の風防です。
腕時計の黎明期から使用され続けてきた、非常に歴史のある素材です。
1940年代~60年代ごろの腕時計に多く使われていましたが、1970年頃から文字盤を覆う素材としてガラスが普及したことから、次第にその姿は見られなくなりました。
そのためプラスチック風防は、基本的にヴィンテージ品に多く採用されています。
プラスチック風防はドーム型の形状が魅力!
プラスチック風防は、何と言ってもその形状が魅力的。
ガラスは硬く加工が難しい素材であるが故、表面がフラットな形状をしています。
一方プラスチック風防は強度を上げるためにカーブを描いたドーム型の形状をしていることが多く、この形状はとても個性的です。
ドーム型の形状はアンティークウォッチの象徴ともいえ、コレクターの方には、このエッジ部分の雰囲気を好まれる方が多くいらっしゃいます。
例えばヴィンテージロレックスである「ロレックス サブマリーナー」の写真を見ると、風防がドーム状に盛り上がっているのがお分かりになるかと思います。
このサブマリーナーは1965年ごろの個体です。
横から見るとよりはっきりと盛り上がっているのがわかりますね。
当店では、ロレックスのみ「ヴィンテージロレックス」という枠を設け、お取り扱いを行なっております。
このようにロレックスは資産価値が高い時計としても有名です。
ヴィンテージ品だけではなく、現行の高級時計でもプラスチック風防を採用しているブランドがあります。
代表的なブランドと言えば、「パネライ」や「オメガ」が挙げられるでしょう。
こちらのパネライ ラジオミールは2012年製造ですが、プラスチック風防(プレキシガラス)を採用しています。
文字盤を守るドーム型の風防に思わず引き込まれてしまいますね。
またこちらのオメガのスピードマスターも2003年製造ですが、プラスチック風防(ヘサライト)が採用されています。
オメガの顔とも言われるスピードマスターは、当時激化していた宇宙開発競争の最中過酷なテストを勝ち抜き、NASAの公式装備品として正式に採用されたシリーズです。
こちらのスヌーピー限定モデルは、一見「宇宙」と「スヌーピー」という関わりのなさそうな2者のコラボですが、そこには宇宙開発を通じた深い関わりがあります。
1967年、アポロ1号の訓練中の火災事故により3名の宇宙飛行士が犠牲となる事故が発生。人の命を軽んじているかのようなNASAの宇宙開発は世間から批判を浴びました。
NASAは痛ましい事故を二度と繰り返さない「安心・安全の象徴」として、スヌーピーを起用したそうです。
当時の仕様に近いプラスチック風防が、コラボへのこだわりを感じます。
このようにプラスチック風防はヴィンテージ商品としてだけでなく、デザイン性の高さから現在でも使用されている素材です。
当店でも多数お取り扱いをしておりますので、ぜひ一度購入ページをご覧ください。
注意点:浅い傷は磨いて消せるが、やはり傷はつきやすい
プラスチック風防のモース硬度は2前後で、これは人の爪や琥珀程度の硬さを示します。
柔らかい素材のため、浅い傷は磨いて消すことができるという他の風防の素材にはない特徴がありますが、やはり傷はつきやすいです。
風防の種類:まとめ
腕時計の文字盤を保護するために風防は使用されています。
今回は「サファイアガラス」「ミネラルガラス」「プラスチック風防」の3つの風防の種類をご紹介し、それぞれの特徴と注意点をまとめました。
まず、サファイアガラスは硬さを示す指標値であるモース硬度「9」の、高級腕時計に多く採用されている素材です。
硬さゆえに傷がつきにくいというメリットがある一方、コストがかかるというデメリットも。
ミネラルガラスのモース硬度は「3〜6」で、一般的な時計に採用されている素材です。
ごく普通のガラスのため、広く普及していますが、サファイアガラスに比べると傷がつきやすいというデメリットがあります。
最後にご紹介したプラスチック風防はサファイアガラスに比べ強度は劣り傷がつきやすいというデメリットがある一方、プラスチック風防にしかない味わいがあるため、時計ファンに根強く愛され続けています。
当店で扱っている時計の多くはサファイアガラスが採用されていますが、ヴィンテージ品や現行品でもパネライ・オメガの一部ラインアップにはプラスチック風防が採用されています。
ぜひ、一度ご来店いただき当店で扱っている時計をご覧いただければと思います。
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ここまでお読みいただきありがとうございました。
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