みなさん、こんばんは。
先週の金曜日は都内でも雪がぱらつきましたが(私の家の周りは軽く積もるほどでした)、体調管理然り、路面凍結による怪我などはされていませんでしょうか?歳を重ねると、改めて自分の身体が思ったほど強くないんだなぁと、運動の大切さを知るとともに、老いを感じてしまう今日この頃です。(笑)
さて、私の話はさておき、今回はことある毎におすすめしている『パーペチュアルカレンダー クロノグラフ』「Ref.3970EG-001」が入荷しましたので、ご紹介していきたいと思います。コミット銀座(以下:当店)を始めてから、ケースの素材違いを含めて数本しか入荷していない希少モデル。価格もじわじわと上がっており、是非とも本コラムを読んでご興味を持って下されば幸いです。
「Ref.3970EG-001」
『パーペチュアルカレンダー クロノグラフ』18KWG
販売時期によって仕様が違う「Ref.3970」は、その種類からマニア心をくすぐり、多くの時計ファン・【パテックフィリップ】ファンを魅力するモデルです。そんな「Ref.3970」について、まずは簡単におさらいしていきましょう。
※Ref.2499 参照:PHILLIPS
『パーペチュアルカレンダー・クロノグラフ』搭載モデルの二代目にあたる「Ref.2499」。その後継モデルとして1986年に登場したのが「Ref.3970」です。
※Ref.3970(第一世代) 参照:SOTHEBY’S
第一世代と言われる個体は生産本数が僅か100本と言われ、その特徴はケースバック(裏蓋)がクローズドのスナップバック(はめ込み式)であったことと、インダイヤルの色味が違い、コントラストが効いたクラシカルな雰囲気であったことです。私自身も海外の時計オークションで見たかな?というくらい希少で、是非ともいつか当店でも取り扱いたいモデルです。
※Ref.3971 参照:PHILLIPS
ちなみに、同時期に発売されていた「Ref.3971」というモデルもございます。こちらのケースバック(裏蓋)は、サファイアのスケルトンバックが採用されていました。
※Ref.3970(第二世代)
その後、1986年~1991年頃まで製造されていたのが第二世代です。
リーフ型の針とバーインデックスを採用している点は、第一世代と変わらないのですが、インダイヤルはダイヤルと同色になりました。裏蓋はスクリュー(ねじ込み式)のクローズドバックがほとんどとされていますが、生産期間(1986年~1991年頃)の極めて後半にスケルトンバックのモデルも存在しております。実は、当店で昨年3月に入荷した「Ref.3970EJ-051」がまさしくそれにあたる個体で、その時は複数名のお客様からお問い合わせをいただき、即販売に至りました。
クラシカルな雰囲気を醸し出している”リーフ針”は、「Ref.3970」の第一世代と第二世代にしか見られず、生産期間も僅か5年と短かったこともあり、市場での出回りも極めて少なく、探されている方も多いかと思います。
その後、今回ご紹介する第三世代「Ref.3970E」が登場します。
「Ref.3970E」の”E”はetanche=フランス語で「防水」を意味し、ねじ込み式で、クローズドバックとサファイアクリスタルのシースルーバックがセットで販売されるようになりました。諸説ありますが、顧客たちより「Ref.3970」モデルのスケルトンバックの個別注文が相次いだという話を受けて登場したとも言われてます。
文字盤は、インデックスがバトン型からトライアングル型へ、針がリーフ針からバトン針へと変わります。
少し前から「Ref.3970」自体、市場での出回りが極めて少なくなった印象ですが、この世代が一番製造個数は多いと思います。今までの経験上、18KYG(イエローゴールド)ケースの流通が最も多く、今回入荷した18KWG(ホワイトゴールド)ケース×シルバー文字盤の組み合わせは、意外と数が少ないと思います。
ケースサイズは36mmとやや小ぶりに感じる方もいらっしゃるかと思いますが、その存在感から決して小さくは感じません。【ロレックス】の手巻き『デイトナ』、『デイデイト』然りですが、クラシカルなサイズ感は需要が高く、華奢な日本人には特に人気です。12時位置にあるカレンダー小窓、3時、9時位置に配された積算計、9時位置のムーンフェイズ、その外周にあるデイト表示、文字盤外周のミニットスケール、文字盤デザイン、、、完璧なバランスかと思います。
生産時期や世代によって”ホールマーク”が刻印されている場所が異なるのですが、ラグサイドに刻印されているのは通好みなポイントの一つです。ちなみに、ラグ裏に刻印されているモデルも多々ございます。
36mmのケースサイズに対して、13mmの厚みがぽってりとしていて、どこか愛らしいフォルムも堪らないですね。この厚みも少なからず時計の小ささを感じさせない理由の一つかと思います。カラトラバ十字のリューズも、しっかりと存在感を放っていますね。
サファイアクリスタルバックから眺めることができる、レマニア社製ムーブメントがベースの、名機としても名高い「Cal.CH 27-70 Q」は、美しいの一言に尽きます。
保証書の下部にプリントされている4桁のアルファベットを読み解くと、1993年8月に製造された個体であることが分かります。第三世代に切り替わってから比較的初期のほうに製造された個体ですね。この頃はまだDバックルではなく、ピンバックル(尾錠)の仕様で、ピンバックルも山形ではなくスクエアに近い形でした。
付属品は保証書、パスケース、冊子類、シリアルタグ、クローズドの裏ブタ、調整ピン、内部に傷みはありますが調整ピンがセットできる箱も付属しており、コレクターズアイテムとしてもバッチリです。
気になる販売価格は、、、
★★★ COMING SOON ★★★
ごめんなさい。実は現在メーカーにメンテナンス(オーバーホール)に出しており、ジュネーブでの対応のため、販売はまだ少し先となってしまいます。
国内で販売されている「Ref.3970」は現在ほぼ無く、第三世代だとしても、状態が良く付属品もしっかりと揃った個体となると、海外でも見つけるのは困難です。そんな希少な1本であったため、今回先行でご紹介させていただきました!是非とも新着入荷を心待ちにしていてください!!!
まとめ
いかがでしたでしょうか。
メンテナンス(オーバーホール)から早く返ってこないかな、、、と心待ちにしている私ですが、きっとこの記事を読んだ方々も同じ気持ちではないかと思います。少しお時間は掛かりますので、首を長~くしてお待ちください!
今回もこの記事を読んで頂いたことによって、一人でも多くの方に、高級時計、そして【パテックフィリップ】の魅力が伝われば幸いです。
ではまた!