みなさん、こんばんは。
連日盛り上がりを見せていたW杯カタール大会ですが、120分の激闘でも決着がつかず、最後はPK戦の末、アルゼンチンの優勝で幕を閉じましたね。日本代表は残念ながら悲願のベスト8進出とはなりませんでしたが、強豪国へ果敢に立ち向かう姿に勇気付けられた方も多かったと思います。次はどんな戦いを見せてくれるのか、2026年のW杯も楽しみに待ちましょう!
さて、2022年も残りあと僅かとなりましたが、今年も沢山の素敵な【パテックフィリップ】の時計に出会うことができました。本日はその中でも特に記憶に残ったモデルをご紹介していきたいと思います。超絶、希少モデルも多くご紹介しますので、是非最後までご覧ください。
「Ref.5207G-001」
『ミニットリピーター トゥールビヨン パーペチュアルカレンダー』18KWG
まずは今年の初旬に入荷したモデルです。2018年の新作として発表されたこちらは、18KWG(ホワイトゴールド)ケースに、手彫金による装飾を加え、ゴールド植字インデックスとブルーソレイユ文字盤が、美しさを引き立たせている1本。公式サイトによると、【パテックフィリップ】現行コレクションの中でも”ミニットリピーター”、”トゥールビヨン”、”瞬時日送り式窓表示永久カレンダー”を搭載した唯一の時計とのことです。『アニュアルカレンダー』「Ref.5205」にも似ていますが、そこはもちろん似て非なるもの。手彫金によって装飾が加えられた仕上がりは、特別なモデルに相応しく、美しいの一言でした。
ムーブメントもとにかく美しいの一言につきます。テンプは60秒間で1回転する”トゥールビヨン”が搭載されており、これによって姿勢差を打ち消し、高い精度を誇っています。そして、写真右の二つのハンマーでムーブメント外周を囲むゴングを打ち、音色で時を知らせる”ミニット リピーター”。間違いなく今年のナンバーワンと言っていいモデルです。
「Ref.5976/1G-001」
『ノーチラス クロノグラフ』生誕40周年記念モデル 18KWG
2016年に『ノーチラス』生誕40周年記念として、18KWG(ホワイトゴールド)ケース・ブレスレット仕様で発売された、世界限定1,300本のこちらは、サンバースト加工とブルーのPVD加工が施された文字盤と、バケットカットダイヤモンドインデックスの組み合わせが、とても美しい1本。12時位置のブランドロゴ下部に刻印された「1976-40-2016」が、40周年を記念した特別なモデルであることを強調しております。
リファレンス(型番)を見て分かる通り、ベースモデルが「Ref.5980」であるのは分かりますが、『ノーチラス』最大のケースサイズ44mmであるのに加えて、ケース・ブレスレットともに18KWG(ホワイトゴールド)製のため、かなりの重量感があります。実際に重さを測ったところ、余りコマを含めて”313g”。現在、奇跡的にも当店で今年2本目となる別個体を在庫しておりますが、国内外を探してもなかなかお目にかかれない希少モデルです。
「Ref.5520P-001」
『アラーム トラベルタイム』Platinum
続いては、一見すると『カラトラバ パイロット トラベルタイム』「Ref.5524」のようにも見える、2019年新作モデル『アラーム トラベルタイム』「Ref.5520P-001」をご紹介します。ケース両側に付いたプッシュボタン、文字盤12時位置に数字が記載された2つの小窓、それを挟むように上下に付いた2つの表示窓、そして、エボニーブラック・ソレイユ 文字盤に、重厚感のあるPlatinum(プラチナ)ケースと、一つ一つのディティールを理解すると、ただものではないと感じていただける1本。モデル名にもある通り、従来の”トラベルタイムタイム”機構に追加して、”アラーム”機構を搭載する発想は【パテックフィリップ】ならではですね。
新しく開発されたムーブメント「Cal.AL 30-660 S C FUS」を見ると、”ミニットリピーター”に似た構造になっているのが分かります。それもそのはず、アラーム設定時刻になると約35秒間、ハンマーがゴングを叩き、音色を響かせるのです。気になるアラーム音は、”ミニットリピーター”の音色を彷彿とさせており、とても美しく、機能はもちろんのこと、ルックスも含め、誰が見ても好印象を抱くモデルではないでしょうか。
「Ref.5078P-001」
『ミニットリピーター』Platinum
程よいサイズ感の38mmケース径、重みを感じるPlatinum(プラチナ)ケース、ホワイトのエナメル文字盤に黒で書かれたレイルウェイの目盛、そしてローマ数字のインデックスが焼き付けられているシンプルなデザインと、とにかく無駄がなく美しいモデルです。これまで、【パテックフィリップ】の”ミニットリピーター”搭載モデルを何本も見てきましたが、このモデルの特筆すべきはずばり”音色”です。多少、大袈裟にも聞こえるかもしれませんが、感動すら覚える美しい音色となっており、もはや芸術の域に達していると思います。
こちらの個体は、保証書の日付が2016年と極めて後年に販売されており、純正のフォールディングバックルも付いたお得な仕様でした。是非ともまた、取り扱いたい1本です。
「Ref.3970EJ-051」
『パーペチュアルカレンダー クロノグラフ』18KYG
「Ref.3970」の中でも第二世代にあたるこちらのモデルは、第一世代と同様にリーフ型の針、バーインデックスを採用しておりますが、インダイヤルのみダイヤルと同色に変更されました。ちなみに、リーフ型の針はクラシカルな雰囲気を醸し出す重要な要素であり、第一世代と第二世代にしか見られず、生産期間も僅か5年と非常に希少であります。また、ラグサイドに刻印されているホールマークも第二世代の特徴ですね。
第二世代の「Ref.3970」の大半は、スクリュー(ねじ込み式)のクローズドバックとなっておりますが、製造期間(1986年~1991年頃)の後半にスケルトンバックの仕様も存在しており、この個体がまさしくそれにあたるのものでした。サファイアクリスタルバックから眺めることができる【レマニア】社製のムーブメントがベースの「Cal.CH 27-70 Q」は、美しいの一言につきます。2022年3月にメーカーにてオーバーホール、外装仕上げ、革ベルトまで新品に交換しており、付属品も保証書、パスケース、冊子類、シリアルタグ、クローズドの裏ブタ、調整ピン、専用の箱も付属しており、コレクターズアイテムとしてもバッチリでした。時計業界に携わってから、数々の【パテックフィリップ】の時計を見ておりますが、その中でも強く記憶に残るほど美しいと思える特別な1本であります。
「Ref.5970G-001」
『パーペチュアルカレンダー クロノグラフ』18KWG
第三世代にあたる『パーペチュアルカレンダー クロノグラフ』「Ref.3970」の後継機として、18KWG(ホワイトゴールド)仕様、18KRG(ローズゴールド)仕様で2004年に発表された「Ref.5970」。2008年には18KYG(イエローゴールド)仕様、2009年には黒文字盤でPT(プラチナ)仕様のモデルが発表され、18KWG(ホワイトゴールド)仕様はこの個体が初入荷でした。ケースと同系色のややグレーがかった文字盤に、焼かれた針・インデックスとの組み合わせは、「Ref.5970」シリーズの中でも一番クールな印象の一本であると思います。
「Ref.5970」は、36mmから40mmにサイズアップされており、インダイヤル、ムーンフェイズの配置、文字盤外周に書かれたタキメータースケールと、その全てが完璧なバランスのデザインであると思います。ちなみに、2022年11月5日、6日にジュネーブで開催された【PHILLIPS(フィリップス)】時計オークションでは、PT(プラチナ)仕様のモデルと同額の落札金額(日本円換算で約3,950万円)となっておりました。今もなお、読みづらい市況が続いておりますが、来年以降も目が離せないモデルであります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
2022年もたくさんの【パテックフィリップ】の時計をお取り扱いさせていただきましたが、あらためて振り返った時に、自分の中で印象が強く残っているモデルを選ばせていただきました。なかなか入荷しないモデルばかりではございますが、次回入荷した際には詳しくご紹介できればと思います。
今年も残り僅かとなり、寒さも厳しくなってきておりますが、体調管理にはくれぐれも気をつけてくださいね。
では、また!