みなさま、こんばんは!
本日も新連載の《今さら聞けないシリーズ》をお届けしていきたいと思います。この連載では、高級腕時計にあまり詳しくない方、これから勉強していきたい方へ向けた「今さら聞けないよ!」といった、高級腕時計の基本的な事をわかりやすくお伝えしていきます。
第3回目となる今回は
【高級腕時計入門編】:『針』
時刻を知るという本来の目的はもちろん、そのデザインによっては腕時計の印象を大きく左右する重要なパーツの一つ『針』。多くのブランドで使われている一般的な仕様から、ブランド独自のデザインのものまで、その種類は様々です。意外と知らないそんな『針』について、もっと知りたいという方は、是非参考にしてみてください!
『針』とは?役割を解説
『針』=「ハンド」
腕時計における『針』とは、別名「ハンド」とも呼ばれ、時刻を読み取るための最重要パーツです。一部の特殊な機構を除き、『針』がない腕時計では時刻は読み取れません。また、腕時計の顔とも言える文字盤上にあるため、そのデザイン性にも大きく影響します。
『針』の種類一覧
ここからは、『針』の種類と、その代表的なモデルをご紹介していきます。
「バー針」
「バー針」は先端が平らな棒状の、最もスタンダードな『針』と言えます。シンプルであらゆるデザインの文字盤に馴染みやすいため、多くのブランドやモデルに使われています。
【代表モデル】
【ロレックス】『デイトジャスト』
「ペンシル針」
「ペンシル針」は、その名の通り先端が鉛筆のように尖っている形状の『針』です。中央部分に夜光塗料を塗りやすいため、ミリタリーウォッチによく使用されます。
【代表モデル】
【パネライ】『ルミノール』
「リーフ針」
「リーフ針」も、その名の通り葉っぱのような形状から名付けられた『針』です。柳の葉や笹の葉のように、細身で優雅な印象があるため、ドレスウォッチに広く利用されています。
【代表モデル】
【パテックフィリップ】『カラトラバ』
「ドルフィン針」
「ドルフィン針」は、万年筆の剣先のような形が特徴の『針』です。別名ドーフィン針とも呼ばれ、イルカではなくフランス王皇太子妃を意味します。クラシカルなデザインの腕時計で多くみられます。
【代表モデル】
【グランドセイコー】『メカニカルハイビート 36000』
「バトン針」
「バトン針」は、先端が尖った形状が特徴の『針』です。「ペンシル針」と似ていますが、先端に向かって太さが一定である「ペンシル針」に対して、「バトン針」は中央から先端に向かって徐々に太くなっている点で異なります。
【代表モデル】
【カルティエ】『タンク マスト』
「アルファ針」
「アルファ針」は、ひし形の『針』です。ギリシャ語で1番を意味する言葉で、「ドルフィン針」と似ていますが、「アルファ針」は付け根部分が”すぼまっている”のが特徴です。
【代表モデル】
【オメガ】『スピードマスター』
「アロー針」
「アロー針」は、矢印の形状になっている『針』です。アローハンドとも呼ばれ、太く視認性が高いため、ダイバーズウォッチに搭載されることが多いです。
【代表モデル】
【オメガ】『シーマスター』
「メルセデス針」
【ロレックス】のスポーツモデルに採用されている「メルセデス針」。メルセデス・ベンツのロゴに似ていることからその名が付けられ、別名”ベンツ針”とも呼ばれています。
【代表モデル】
【ロレックス】『サブマリーナー』
「イナズマ針」
【ロレックス】の『ミルガウス』にのみ採用されている「イナズマ針」。高耐磁性を備えた『ミルガウス』の秒針には、雷をイメージしたこちらの『針』が採用され、モデルを象徴するアイコンとして、ファンに広く知られています。
【代表モデル】
【ロレックス】『ミルガウス』
「イカ針」
「イカ針」は、【チューダー】のダイバーズウォッチに採用されている『針』です。形がイカに似ていることからその名が付けられ、90年代以降は一度「イカ針」仕様が見られなくなりましたが、ヴィンテージウォッチの注目が高まり、近年採用したモデルが復活しております。
【代表モデル】
【チューダー】『ブラックベイ』
「ブレゲ針」
「ブレゲ針」は、【ブレゲ】の創業者であり、時計の歴史を200年早めたと言われる天才、アブラアム=ルイ・ブレゲが生み出したデザインの『針』です。先端に輪がついているのが特徴で、輪がくり抜かれているタイプとくり抜かれていないタイプがあります。現在では【ブレゲ】以外のメーカーでも広く採用されています
【代表モデル】
【ブレゲ】『クラシック』
まとめ
『針』の役割や種類について解説させていただきましたが、いかがでしたでしょうか。
自分の好みの『針』はどんな種類か、欲しい時計にはどんな『針』が使われているか、調べてみるとよりその時計への愛情が深まるでしょう。
今回もこの記事をご覧頂いたことで、高級腕時計に興味を持っていただければ幸いです!
ではまた!