せっかく買った高級時計は、毎日着けたい!
そう誰もが思いますよね。愛着を持って毎日時計を着用していると、日々汚れも溜まるものです。高級時計を所持された方が疑問に思うことの一つに、メンテナンスの方法が挙げられます。実際に店頭でもご相談をいただくことも多いです。
では実際にどこまでのメンテナンスを自分でやるべきで、どこからプロに任せるべきなのか。今回は自分で出来るセルフメンテナンス方法と、プロに任せるべきメンテナンス内容をわかりやすく解説していきたいと思います。
自分で出来るセルフメンテナンス方法
毎日の簡単な手入れをするだけで、皆さんが思う何倍も高級時計を綺麗に保てます。
今回ご紹介するのは誰でもできる簡単なお手入れ方法です。大事な愛用時計だからこそ、しっかりとメンテナンスをしてあげましょう。
*ヴィンテージの時計や防水性能が備わっていない時計はお控えください。
用意するもの
▼柔らかめの歯ブラシ
▼つまようじ
▼綿棒
▼セーム革
▼ウエットティッシュ
▼ティッシュ
ほとんどの方がセーム革以外はすぐご用意できるかと思います。セーム革は正規店や中古店でも購入時に付いていることがほとんどですので、箱の中を確認してみて下さい。なお、無い場合は通販なり、雑貨量販店なりでお求めください。
手順
①汚れをかきだす
まずはじめに汚れが溜まりやすい、ベゼル、ケース、裏側の溝などをつまようじで掃除し、汚れを浮かします。あまり強くやると時計に傷がつく可能性があるので、優しくやるのがポイントです。ブレスレットに関しても、つまようじを使用しコマとコマの間や溝などの汚れをかきだします。
②汚れを取り除く
①で汚れを浮かせたら、次は乾いた柔らかめの歯ブラシで汚れを落としていきます。
*スレ傷などがあまりない個体に関しては傷がついてしまう恐れがあるので、特に気をつける必要があります。やさしく行うか、歯ブラシはかけなくてもよいかもしれません。
*必ず柔らかめの歯ブラシで行ってください。
③汚れを拭き取る
・ケース
セーム革 or ティッシュで汚れを拭き取ります。拭き取る際もあまり強くこすると傷がつく恐れがありますので、こちらも優しく行いましょう。
・ブレス
ウエットティッシュで汚れを拭き取りましょう。コマの間などは汗によって汚れが溜まりやすいので特に入念にすることをおススメ致します。また、細かい隙間には綿棒などもお使いください。
④水分を拭き取る(ブレス)
ウエットティッシュで拭き取ったブレスを、ティッシュやセーム革で拭き取りましょう。水分の拭き残りがあると水垢が残るので、もれなく拭き取りましょう。
プロに任せるべきメンテナンス(自分ではやらない)
ここまで簡単なお手入れのお話をしてきましたが、続いてはプロに任せるべきメンテナンスをお伝えします。もちろん時計の扱いに詳しい方なら、大丈夫かもしれませんが、ここでは高級時計の取り扱いに慣れていない方へ向けてお話ししていきたいと思います。
①洗浄・水洗い
毎日手入れをしていても、落としきれない汚れは存在致します。そこで有効となるのは洗浄・水洗いです。しかしながら、時計は精密機械であり、防水機能を備えているとはいえ、取り扱いが慣れていない場合は不用意に洗浄を行う行為NGです。よって、洗浄に関してはプロに任せる方が良いでしょう。
②ケース内部の機械を分解
非常に繊細な内部の機械を不用意にいじることはNGとなります。専用の工具があれば裏蓋を開けることも可能ですが、基本的にはやめましょう。大きな傷がついてしまったり、部品の破損・欠損に繋がり、取り返しのつかないことになる可能性もあります。内部に不具合を感じた際は迷わず時計店などに持って行き依頼しましょう。
③傷を消すために研磨する
時計を着けていると、どうしてもスレ傷などがついてしまうものです。その際に研磨剤などを使って簡単に綺麗にすることも出来ますが、なるべくそのようなことは控えてください。研磨に関しては技術が必要で、やり方を間違えると時計自体の価値を大きく落とすことになります。ロレックスの時計を筆頭に、現在は購入当時の状態が維持されている『ノンポリッシュ』(研磨がされていない状態)の評価が非常に高いです。ですので、個人での研磨は絶対にやらないようにお願いいたします。
まとめ
時計のメンテナンスについてご紹介させていただきましたが、いかがだったでしょうか。
自分で出来るセルフメンテナンス方法と、プロに任せるべきメンテナンス内容をしっかりとご理解いただき、愛用時計を大事に使っていただければと思います。メンテナンスをする上でわからないことがあれば自分で何とかしようとせずに、まずはプロにご相談ください。
また、オーバーホール等の修理依頼などがございましたら、コミット銀座でも承っておりますので、お気軽にご相談ください。
自分の大切な時計を長く愛用していくためにも、毎日の手入れを怠らず、愛情をこめて使ってあげましょう!そうすればきっと、その時計がもっともっと好きになると思います!!
ではまた!