みなさま、こんばんは!
毎回新作を発表するたびに時計界を震撼させる【リシャールミル】。
究極を求めたそのデザインや仕様には、誰もが注目し称賛しています。
そして今回も衝撃の新作モデルが登場しました。
その名も
『RM 27-05 フライングトゥールビヨン ラファエル・ナダル』。
ブランドではお馴染みのプロテニスプレーヤー、ラファエル・ナダル選手とのコラボモデルですが今作はなんと重さ11.5g、14,000Gの耐衝撃性というとんでも逸品。今回は、この手巻きトゥールビヨン時計として二重の記録を打ち立てた、究極のコラボモデルを詳しく解説していきます。
概要
特徴
①重さわずか11.5gの秘密
今作の一番の特徴は、重量がわずか11.5gという驚異的な軽さ。そもそも【リシャール・ミル】とのパートナーシップが始まるまでのラファエル・ナダル選手は、試合で時計を着用することは拒んでいました。そんな彼をリシャール氏が何度も説得し、「世界でもっとも軽いトゥールビヨンを共同開発する」という目的のもと、始まった経緯があります。
こうして誕生した初代モデルの『Ref.RM027』は、20gを切るという、それまでの時計の常識では考えられないほどの軽量さを誇っていました。さらに、「Ref.RM27-01」では18.83g、「Ref.RM27-03」では1万Gの耐衝撃性と、進化を続けてきました。
そして今作では、とうとう11.5gという驚異的な軽さを実現。その秘密は、新たに開発した素材、カーボンTPT® B.4にあります。この素材は、標準的なカーボンTPT®と比較して、4%密度が高く、繊維は15%硬く、樹脂は30%耐久性が向上しています。これによって、ケースの部品をより薄く加工でき、耐久性を維持しながらも圧倒的な軽さを実現することができているのです。
②ケースの薄型化はあのモデルのおかげ
今作は軽量なだけでなく、ケースの厚みも7.2mmと圧倒的な薄さも実現しています。
この秘密は、厚さわずか1.75mmという薄さで話題となったフェラーリとのコラボモデル『RM UP-01 フェラーリ』にあります。
このモデルで実現された方法を、今作でも活用しています。それは、ムーブメントとケースを固定するネジを使用せず、すべてのメカニズムをモノコック地板とミドルケース内に収めることで、ムーブメントを固定するという方法。地板とミドルケースの上に、インナーベゼルとベゼルを配置し、全体の組み立てがムーブメントを抑えることで、しっかりと固定される設計となっています。
③驚異の耐衝撃性
【リシャール・ミル】のラファエル・ナダルモデルの特徴といえば、軽量さと耐衝撃性。時計業界では、5000Gが標準的な耐衝撃性と言われていますが、今作では実に14,000Gもの耐衝撃性を実現しています。
この耐衝撃性を実現するために、ムーブメントにチタンとカーボンTPT®を使用しました。これにより優れた剛性を持ちながら、総重量3.79gという超薄型かつ軽量さを実現しています。
さらに、ラファエル・ナダルに着用してもらう前に、検証テストが何度も行われました。5,000Gのさまざまな衝撃を加えた後、時計の断層撮影によって損傷を3Dでシミュレーションすることで、驚異的な耐衝撃性を備えることに成功しました。
④可変慣性テンプ搭載のフライングトゥールビヨン
フライングトゥールビヨンは、従来あった上部のブリッジを廃し、ユニークな片面搭載を採用しています。こうすることで複雑な機構を一望でき、全体の重量を軽減しているのです。
テンプにはフリースプラング式を採用することで、衝撃を受けたときやムーブメントの組み立てや分解、経年劣化に対しても強い精度を保つことができます。また通常の緩急針は使用せず、4個の小さな調整可能なビスをテンプに直接取りつけることで、より正確な調整が可能となっています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
【リシャール・ミル】とラファエル・ナダル選手という、最強のパートナーシップによるコラボウォッチ。複数回のコラボレーションを通じて、軽量さと耐久性は他に類を見ない程の結果となっています。まさに究極の時計!
次はどんな時計を生み出してくれるのでしょうか?今後の【リシャール・ミル】の新作時計にも期待です。
今回も本コラムを見て下さったことで、一人でも多くの方が高級腕時計に興味を持ってくだされば幸いです!
ではまた!