*出典元:https://www.newsweek.com/

 

2023年のアカデミー賞で10部門のノミネートを果たした『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』。27年ぶりの共演となったロバート・デ・ニーロとレオナルド・ディカプリオに挟まれたこのメガネの好々爺こそが、本作の監督、マーティン・スコセッシです。

デ・ニーロとは『タクシー・ドライバー』(1976)や『キング・オブ・コメディ』(1983)、ディカプリオとは『ギャング・オブ・ニューヨーク』(2002)や『ディパーテッド』(2006)など、数々の名作でタッグを組んできた、ハリウッドが誇る巨匠マーティン・スコセッシ。

映画やテレビなどで活躍する俳優の腕時計にフォーカスする「Actor’s Watch」ですが、第183弾の今回は映画監督、マーティン・スコセッシの愛用時計をご紹介して参ります。

 

 

ロレックス

デイデイト36【Ref.118205】

*出典元:https://x.com/

 

2024年2月のビバリーヒルズ。その年のアカデミー賞にノミネートされた俳優や制作陣が招待されて行われる、毎年恒例のランチ会でのヒトコマです。『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』で作品賞や監督賞などにノミネートされたマーティン・スコセッシ監督が肩に手を掛けているのは、『オッペンハイマー』で主演男優賞にノミネートされたキリアン・マーフィー。彼はマーティン・スコセッシが製作総指揮を務めたガンアクション映画『フリー・ファイヤー』(2016)で主役のテロリストを演じており、旧知の間柄。ランチ会ではお互いのノミネートを祝福しあったようです。

この時にスコセッシ監督の腕に着けられていた腕時計は、ロレックス デイデイト 36(Ref.118205)と思われます。ロレックス公式サイトでは、映画界とロレックスのパートナーシップをアピールするページに登場しているマーティン・スコセッシ監督。ロレックスはアカデミー賞のスポンサーでもありますので、アカデミー賞に関係する公式の場では、彼はロレックスを着用していることが多いようです。

 

サブマリーナー【Ref.16610LV】

*出典元:https://www.vanityfair.com/

 

続いては2023年、シャネルの男性用フレグランス「ブルー ドゥ シャネル」のアンバサダーを務めるティモシー・シャラメと、同商品のキャンペーン映像を監督したマーティン・スコセッシの2ショットから。撮影に使われた地下鉄の中でティモシー・シャラメと何事か語り合うマーティン・スコセッシ。この時に彼が着けていた腕時計は、ロレックス グリーン サブマリーナー(Ref.16610LV)でした。

アカデミー賞授賞式など、ドレスアップした公式の場ではデイデイトを着けることが多いスコセッシ監督ですが、撮影現場での動きやすいラフな服装にはサブマリーナーと、ロレックス愛好家らしい使い分けが見事です。黒ではなく、グリーンのサブマリーナーを選ぶ遊び心は、いかにもマーティン・スコセッシらしい気がします。

 

ラルフローレン

オートモーティブ ウォッチRef.RLR0220701

*出典元:https://www.justjared.com/

 

こちらは2013年のニューヨーク。レオナルド・ディカプリオとタッグを組んだ『ウルフ・オブ・ウォールストリート』プレミアでのヒトコマです。記者たちの質問に笑顔で答えるマーティン・スコセッシ監督の腕に着けられていた腕時計は、ラルフローレン オートモーティブ ウォッチ(Ref.RLR0220701)でした。

この腕時計の最大の特徴は楡(にれ)が使われた文字盤ですが、これはラルフローレンが所有する、世界に2台しか現存しないクラシックカー「1938年型ブガッティタイプ57SCアトランティッククーペ」の内装にインスパイアされたもの。

マネーゲームに熱狂するヤバい投資家たちの姿を描いた『ウルフ・オブ・ウォールストリート』には、リムジンやフェラーリ、カウンタックなどの超高級車が数多く登場します。もしかしたらスコセッシ監督はそれに合わせ、高級車に由来するこの腕時計をチョイスしたのかもしれません。

 

ブライトリング

トップタイム【Ref.2011】

*出典元:https://www.imdb.com/

 

ロバート・デ・ニーロとマーティン・スコセッシの名を世に知らしめ、子役だったジョディー・フォスターの出世作でもあるアメリカン・ニューシネマの傑作『タクシードライバー』(1976)。その3人が並んだ撮影中のオフショットでマーティン・スコセッシ監督が着用している腕時計は、1950~60年代に発売された、ブライトリング トップタイム(Ref.2011)と思われます。

かつて『アビエイター』(2004)にて、実業家でパイロットの大富豪、ハワード・ヒューズの生涯を描いたスコセッシ監督。劇中、ヒューズが1940年代に新型旅客機の開発に私財を投じるシーンがありますが、その旅客機「ロッキード コンステレーション」の数少ない実働機は、現在、ブライトリング社が保有していることで知られています。偶然でしょうけれども、スコセッシ監督とブライトリングの縁を感じさせるエピソードです。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

ジェームズ・キャメロンと並んでロレックスの公式サイトで紹介されているほどのロレックス愛好家として知られるマーティン・スコセッシ監督。私もリサーチ前は「調べてもロレックス以外は出てこないだろうな」と思っていたので、ラルフローレンやブライトリングの腕時計を着用していたとは意外でした。

 

*出典元:https://www.today.com/

 

御年81歳のマーティン・スコセッシ監督。しかし創作意欲は全く衰えを知らないようで、現在も2本の企画が進行中との事。そのうちの一本は、1930年代から歌手や俳優として活躍し、1998年に亡くなった希代のエンターティナー、フランク・シナトラの伝記映画だそうで、シナトラを演じるのはレオナルド・ディカプリオではないかと噂されています。

人気歌手でありながら、マフィアとの黒い噂も絶えなかったシナトラ。『グッドフェローズ』(1990)や『アイリッシュマン』(2019)など、数々の実録マフィア映画の傑作をものにしてきたマーティン・スコセッシだけに、期待は膨らむばかりです。しかし、シナトラの遺族がマフィアとの交際を描くことに難色を示しているという噂もあり、企画が陽の目を見るかはまだ不明確なようです。

映画ファンとしては期待せずにはいられない一本。無事に完成することを祈りたいと思います。

ではまた!

Actor's watch