映画やテレビなどで俳優が着用した時計にフォーカスする「Actor’s Watch」。
第33弾の今回は、前回の予告通り「ダニエル・クレイグの腕時計【後編】」をお送りします。

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>>【コラム】ダニエル・クレイグの腕時計【前編】はこちら!

コロナ禍で公開延期となっていたシリーズ最新作、『007 ノータイム・トゥ・ダイ』
2021年10月1日の公開が決定し、今から公開を楽しみに待っておられる方も多いかと思います。かくいう私もその一人でありまして、公開当日は仕事も休暇を取り、今か今かと心待ちにしています。*出典元:https://www.insider.com/

また、既にご存知の方もいらっしゃると思いますが、本作は、ダニエル・クレイグ版「007」の最終作。15年の長きに渡ってジェームズ・ボンドを演じ続けたダニエル・クレイグですが、今作『007 ノータイム・トゥ・ダイ』を最後にジェームズ・ボンド役を引退。彼が演じるジェームズ・ボンドは、見納めとなる予定です。

今回の「Actor’s Watch」は、シリーズ旧作のおさらいと、長年のジェームズ・ボンド役への労いを兼ね、ダニエル・クレイグ版「007」シリーズにて着用していた腕時計をご紹介してまいります。

007 カジノ・ロワイヤル

CASINO ROYALE(2006)

シリーズ第21作目となる『007 カジノ・ロワイヤル』は、ジェームズ・ボンドの生い立ちやMI6のメンバー構成など、過去の007シリーズの設定を刷新した「リブート作」となりました。テロ組織から資金を預かり、天才的な数学力でマネーロンダリングや資金運用を行なう犯罪組織の会計屋、ル・シッフル。航空機テロによる株価操作を目論むル・シッフルと、テロを阻止せんとするジェームズ・ボンドの攻防が描かれます。

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公開前は「金髪のボンドなどあり得ない」「英国紳士に見えない」など、ダニエル・クレイグ版のジェームズ・ボンドは散々な言われ様。前評判は非常に悪いものでした。しかしその評価は公開後に大逆転。庶民出身の駆け出し諜報員「ジェームズ・ボンド」が、カジノでの強敵との勝負を経て、一流の英国人スパイ「007」になっていく姿を描いた本作。ダニエル・クレイグの英国紳士らしからぬルックスや演技が、「未熟なスパイだったジェームズ・ボンドの成長を描く」という、テーマにぴったりとハマっていたのです。

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そんなダニエル・クレイグ版ジェームズ・ボンドが確立されたと言っていい本作で、ボンドが着けているのは、オメガ シーマスターダイバー300(Ref.2220.80.00)と、オメガ シーマスター プラネットオーシャン(Ref.2900.50.91)の2本。リアリティのあるスパイ活劇を目指した作品だけに、どちらも秘密兵器的な機能は搭載しておらず、極めてシンプルにボンドの左腕を飾っています。

なお、前任者ピアース・ブロスナンの時代から「007」シリーズはオメガとのアンバサダー契約を続けている為、基本的にボンドが着ける時計のブランドは決まっています。

>>【コラム】ピアース・ブロスナン版「007」の腕時計はコチラ

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話を戻しますが、本作にて冷徹で神経質な悪役、ル・シッフルを演じるのはマッツ・ミケルセン。TVシリーズ『ハンニバル』のレクター役や、小島秀夫監督が手掛ける大ヒットゲーム『デス・ストランディング』への登場など、いまや多くのメディアで世界中から注目される人気俳優のひとりですが、このル・シッフル役が世界的な人気と評価を得るきっかけとなりました。

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そのル・シッフルが劇中で着けている時計は、ロンジン エヴィデンツァ クロノグラフ。この時計は、20世紀の初頭にアインシュタインが愛用していた、ロンジンのトノー型腕時計のデザインを継承したタイムピースとして知られています。数学の天才であるル・シッフルが愛用する時計として、同じ理数系の天才であるアインシュタインにゆかりのある時計が選ばれたのかもしれません。

007 慰めの報酬

QUANTUM OF SOLACE(2008)

前作で心から愛する女性スパイ、ヴェスパー・リンドを殺されたことで、心に大きな傷を負ったボンド。『007 慰めの報酬』は、その怒りからボンドが敵側の人物を容赦なく殺していく、ダークな復讐劇として幕を開けます。

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彼女が所属していた「謎の組織」を追っていくうち、南米のクーデターによる軍事利権と資源の採掘利権、そして水資源の独占を巡る陰謀に巻き込まれていくボンド。

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この映画でボンドが着けているのは、オメガ シーマスター プラネットオーシャン600(Ref.2201.50.00)。珍しくカジュアルな姿で砂漠をさまようジェームズ・ボンドの腕に、この時計が着けられています。前作と同様、秘密兵器ではなく、ベーシックな腕時計としてジェームズ・ボンドの任務をサポートしています。

007 スカイフォール

SKYFALL(2012)

各国のテロ組織に潜入している諜報部員の情報を収めたハードディスクを巡り、ジェームズ・ボンドとサイバーテロリストが戦いを繰り広げる『007 スカイフォール』。本作は007シリーズの50周年記念作になります。

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10年ぶりのシリーズ復帰となったMI6の秘密兵器開発担当「Q」ベン・ウィショー)との掛け合いなど、シリアスな前2作と比較すると、ややエンターテインメント色を強めたカジュアルな作風となっています。

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また、長崎の軍艦島を模した孤島や、ボンドの生家などといったロケーションが非常に印象的で、記憶に残る作品となっています。本作はボンドの生い立ちに迫る作品でもあり、それは次作『007 スペクター』へと繋がる布石にもなっています。

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本作でボンドが着けている時計は、オメガ シーマスター アクアテラ(Ref.231.10.39.21.03.001)。オメガとのアンバサダー契約以降、ボンドが回転ベゼルの無い時計を着けたことはなかったので、これは非常にレアなコーディネート。物語の後半、タキシードにアクアテラを合わせたコーディネートが「大人のエレガントさを身に着けたボンド」を強く印象付けています。

007 スペクター

SPECTRE(2015)

過去作において『007 サンダーボール作戦』(1963)から、『007 ユア・アイズ・オンリー』(1981)まで、ボンドの宿敵として登場していた悪の秘密組織「スペクター」。本作は、その「スペクター」とボンドの初の直接対決を描くアクションエンターテインメント作となっています。

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スペクターの首領、ブロフェルドを演じるのは、クエンティン・タランティーノ監督作の『イングロリアル・バスターズ』(2009)と、『ジャンゴ 繋がれざる者』(2012)への出演で2度のアカデミー賞助演男優賞に輝く名優、クリストフ・ヴァルツ。「悪の秘密組織」というスパイ映画のファンタジーが絵空事に感じられないのは、彼の演技力の賜物と言えるでしょう。

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対するジェームズ・ボンドは冒頭からアクション全開。映画はメキシコシティの「死者の日」のパレードに紛れ込んだテロリストを追うワンカット映像から始まり、開始早々から目が離せません。

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本作でボンドの腕元を飾るのは、オメガ シーマスター300 スペクター限定モデル(Ref.233.32.41.21.01.001)。

こちらは、初めて007エディションとして発売され、かつ劇中でも着用されたモデル。また、久々の「秘密兵器」としての機能を搭載したスパイガジェットになっており、ネタバレになりますので詳細は控えますが、窮地に陥ったボンドを救う活躍を見せてくれます。残念ながら、市販品にその機能はありませんが(笑)

007 ノー・タイム・トゥ・ダイ

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NO TIME TO DIE(2015)

コロナ禍により公開の延期が続いていた、シリーズ最新作『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』。2021年10月1日に公開が決定したニュースは、日本中の映画ファンを喜ばせました。

内容についてはいろいろな噂が伝わってきておりますが、デマやネタバレになってしまう可能性がありますので現時点では自重させていただき、劇場公開後に実際にこの目で観て確かめてから、別の機会にお伝えできればと思います。

*出典元:https://www.filmstories.co.uk/

ダニエル・クレイグが演じる最後のジェームズ・ボンド。その腕元を飾るのは、オメガ シーマスター ダイバー 300M 007エディション(Ref.210.90.42.20.01.001)です。前作の「スペクター限定モデル」同様に、劇中でボンドが着用したものと同じモデルが、2020年2月に発売となっております。

*出典元:https://www.prestigetime.com/

ヴィンテージの風合いを強く意匠に反映させたデザインは、ヴィンテージオメガのコレクターでもあるダニエル・クレイグの意向を反映したもの。

また、裏蓋には英国軍の仕様に則った本格的な刻印が記されています。大きな矢印は英国軍官給品をあらわす「ブロードアロー」マーク。「0552」は海軍所属、「923 7697」はダイバーズウォッチ、「A」はねじ込み式リューズ。そして、説明不要の「007」のコードナンバーに、シリーズ第一作『007 ドクター・ノオ』の公開年(1962)を示す「62」があしらわれています。この存在感のある時計が、劇中でどのような活躍を見せてくれるかは、映画を観てのお楽しみとしておきましょう。

こちらは、現在コミット銀座で販売しているオメガ シーマスター ダイバー 300M 007エディション(Ref.210.90.42.20.01.001)を撮影した画像となります。ご興味のある方は、是非お気軽にお問合せください。※品切れの際はご容赦ください

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まとめ

オメガとの協力体制のもと、新時代のジェームズ・ボンド像を創造し、見事に演じきったダニエル・クレイグ。「007」シリーズの可能性を広げてくれたその演技に、いち映画ファンとして心から拍手を贈りたいと思います。

さて、少し気が早いですが、こうなると「誰が7代目ジェームズ・ボンドを襲名するのか?」気になりますよね。

いま噂に上がっているのは

ヘンリー・カヴィル『マン・オブ・スティール』
イドリス・エルバ『パシフィック・リム』
トム・ヒドルストン『ロキ』
リチャード・マッデン『ゲーム・オブ・スローンズ』
トム・ハーディ『ヴェノム』
トム・ホランド『スパイダーマン』

といった俳優たち。

この中の誰が跡を継ぐのか、それとも全く別の俳優が演じるのか?続報を楽しみに待ちたいと思います。

ではまた!

Actor's watch