みなさん、こんにちは。

本日は【パテックフィリップ】で人気のノーチラスシリーズ、待望のWネームモデルが緊急入荷しましたので、そちらをご紹介したいと思います。

みなさんもお気付きかとは思いますが、私は無類のWネーム好きであります。(笑)

コミット銀座を始めてから、常に取り扱いたい!ご紹介したい!と考えており、今回人気モデルのWネームの入荷に至りました。

是非とも最後までお楽しみください。

「Ref.5712/1A-001」 ノーチラス プチコンプリケーション TIFFANY&CO.

ノーチラス初となる待望の複雑機構を搭載した「Ref.3712/1A-001」の後継機として、ノーチラス生誕30周年記念の2006年に発表された「Ref.5712/1A-001」。

販売期間は既に15年近くになりますが、今回ご紹介する時計は2021年販売の、ブレスレット調整も全くされていない、状態が新品という極めて稀な個体です。通常の(Wネームでない)「Ref.5712/1A-001」でも、年式が新しいこのような状態のモノを見つけるのが難しいにもかかわらず、「TIFFANY&CO.」とのWネームモデル。説明せずともどれほど希少であるかは分かっていただけるかと思います。

歴史

ここで少しだけ【パテックフィリップ】「TIFFANY&CO.」の歴史について触れたいと思います。

両社の歴史は深く、1851年から現在にいたるまで【パテックフィリップ】の時計をアメリカ国内におけるティファニーブティックで取り扱っております。あまり知られていないかもしれませんが「TiFFANY&CO.」は【パテックフィリップ】アメリカ国内最古の小売業者でもあります。

2001年にはパートナーシップとなって150周年を祝い、ハンターケースにアニュアルカレンダーを搭載した「T150 Ref.5150」を発表いたしました。また、2008年にはニューヨーク5番街にあるティファニーの旗艦店内に、米国初の【パテックフィリップ】サロンをオープンさせ、2013年には5周年を記念したアニュアルカレンダー「Ref.5396G」ティファニー特別仕様を限定で発表しています。こういったところからも、両社の蜜月な関係が分かると思います。

話を戻します。

前回のパテックフィリップ論でも取り上げてはおりますが、「Ref.3712/1A-001」同様に、「Ref.5712/1A-001」もグラデーションがかったブラック・ブルーの文字盤、4時-5時位置のスモールセコンド、7時-8時位置のムーンフェイズ・日付指針表示、10時-11時位置のパワーリザーブ表示と、全てに無駄がない絶妙なデザインです。

となると、どこにWネーム表記(TIFFANY&CO.)が入るのか、、、?

ここです!!!

良く見ると、文字盤下部、5時-6時位置に「TIFFANY&CO.」の記載がございます。私も含め、おそらく皆さんももっと大きく記載があっても良いのでは?と思われたかもしれませんが、【パテックフィリップ】の時計ですので、《文字盤デザインを邪魔しない》《「PATEK PHILIPPE GENEVE」ロゴよりも「TIFFANY&CO.」ロゴが下》《文字サイズを小さくする》などの誓約があるのかもしれませんね。ただ、それ以上に【パテックフィリップ】「TIFFANY&CO.」における、相互の信頼関係や敬意を感じるのは私だけでしょうか。

また、どのブランドにも言えることですが、Wネームモデルで重要なのが保証書の存在です。
Wネームモデルの評価として、文字盤(時計本体)に表記されている、イングレービング(彫刻)がある、などが挙げられます。そして、保証書も評価の上で非常に重要な存在となっております。基本的にはリテイラー(販売店)の印が押されている(プリントされている)のですが、そこに「TIFFANY&CO.」があるかどうかの確認をするのは重要なポイントです。

イレギュラーなケースではあると思いますが、「TIFFANY&CO.」での販売品で、文字盤や本体に一切ロゴの確認が出来なかったこともあります。たしか、モデルはワールドタイム「Ref.5130」であったと思います。文字盤中央部分がギヨーシェ彫りされたサンバーストの仕上げで、その周りを各国の都市名が記載されているため、「TIFFANY&CO.」のロゴを入れられなかったのではないかと思われます。もちろん、アメリカ国内のティファニーブティックで販売されているのは間違いない時計ではありましたが、買う方からすれば、保証書の存在はやはり安心材料となりますね。

ただし、時計自体にWネームである確認は出来なくとも、ティファニーで販売された時計と考えると、それだけでも気分が上がります。(笑)

サファイアクリスタルのスケルトンバックから覗くムーブメントは、「Ref.3712/1A-001」同様、1977年にマイクロ・ローターを搭載した極薄型自動巻ムーブメント「Cal.240」がベースとなっている「Cal.240 PS +IRM +C +LU」です。 プチコンプリケーションの機構を搭載しても、ケース径が8.52mmに抑えられており、装着時のストレスがないのは、流石【パテックフィリップ】と言わざるを得ないですね。

また、冒頭でも少しお話ししましたが、ブレスレットの調整が一切されておらず、バックル、ブレスレットの一部に保護シールが残っているのは、非常に高評価のポイントです。今となっては通常モデルでも本当に探すのが難しいです。

付属品ですが、レザー調のパスケース、冊子類も一切触れられた形跡も感じられないほどの状態で揃っています。「TIFFANY&CO.」とのWネームモデルならではですが、外箱をさらに収納出来る、ティファニーブルーの紙製の箱も、コレクター心をくすぐります。*購入時にいただいている、使用感のないショッピングバッグもお付け致します。

気になるコミットでの販売価格ですが、26,950,000円(税込)

国内で販売されている個体はおそらくなく、海外販売サイトを見ても、この状態で2021年製のリーズナブルな販売個体はないと思います。「Ref.5712/1A-001」は、販売期間も既に15年近くになりますので、近い将来生産が終了することも予測でき、今後を考えても非常に面白いWネームモデルであると思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

定番モデルはもちろんですが、複雑な機構を備えたモデル、希少なモデルと、コミットは幅広くお取り扱いいたします。

今後も、素敵な【パテックフィリップ】の時計を数多くご紹介していきますので、皆様楽しみにしていてください。

では、また!

阿部泰治のパテック論