みなさん、こんばんは。

本日は前回ご紹介した待望のモデル「Ref.5204P-011」と同タイミングで入荷した、こちらも待望の複雑機構が全部盛りの’’超絶モデル’’をご紹介したいと思います。

実はこのモデルのPlatinum(プラチナ)ケース×黒文字盤は、以前販売した実績がございます。その時は鳥肌が立つほどの緊張感を抱いたのを昨日のように憶えていますが、今回はまさにその再来でありました(笑)

それでは早速お話ししていきます。

「Ref.5016R-010」 ミニッツリピーター トゥールビヨン パーペチュアルカレンダー レトログラード 18KRG

まず初めに、腕時計における複雑な機構は、パーペチュアルカレンダートゥールビヨンミニッツ・リピーターが挙げられます。

こちらの「Ref.5016」は、上に挙げた3つの複雑機構を全て盛り込み、さらにレトログラード機構も追加されている、凄いと言うか、とんでもない’’超絶’’モデルです。

【パテックフィリップ】で、パーペチュアルカレンダーの機構を備えたモデルは、国内定価で1000万円を下回ることはなく、単体でミニッツリピーターを備えるモデルは、国内での正規販売価格はリクエストとなっており正確な金額はわかりかねますが、4000万円くらいはすると思われます。

それぞれの機構を分かりやすく値段で書きましたが、想像するだけでいかにとんでもないのかを分かっていただけると思います。

以前に販売の実績がある「Ref.5016P-018」は、Platinum(プラチナ)ケースに黒文字盤という、鉄板な組み合わせではありました。

※Ref.5016P-018

PT(プラチナ)ケース×黒文字盤は、どのモデルでも皆が切望する組み合わせであり、見た目もクールなカッコよさがあるのですが、どこか冷たさを感じてしまうところもあります。*もちろんメチャクチャかっこいいです(笑)

一方で、今回ご紹介する「Ref.5016R-010」は、18KRG(ローズゴールド)のケース×シルバー文字盤という組み合わせによる温かみが、大人の色気を醸し出す、素敵な仕様となっております。Platinum(プラチナ)ケース×黒文字盤、18KRG(ローズゴールド)ケース×シルバー文字盤の二本を持っていれば、最強のコレクション(組み合わせ)でありますね(笑)

文字盤デザインは、18KRG(ローズゴールド)ケースと同色のアップライドのブレゲ数字のインデックスにブレゲ針という、王道ともいえる組み合わせです。内側には、8時位置から4時位置にかけてレトログラードのデイト表示があり、ブルーに焼かれた針がデイトを指しています。12時、3時、9時位置に小窓があり、それぞれが、閏年、月、曜日を表示しています。

ここで1点。ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、6時位置にある”TOURBILLON”という記載。実は、【パテックフィリップ】のトゥールビヨン搭載モデルは、表からそれを眺めることが出来ないのです。トゥールビヨンというと、6時位置にグルグル回っているのが見えて、、、と思いがちですが、【パテックフィリップ】は”敢えて見せない美学”、、、ではなく、実用面などを考えて、このような仕様になっているようです。

ケース径は37mmと、今の時計からするとやや小ぶりに感じますが、これだけの複雑機構を搭載している訳で、しっかりとケースには厚みがあり、ラグ足も太く、実際のサイズ以上に大きさを感じます。「Ref.5004」同様ぽってりとしたケースが可愛らしくも感じますね。手巻きしやすい大きなリューズと、9時位置にあるリピーターのレバーが、只者ならぬ存在感を醸し出しています。

ここで、ミニッツリピーターについて軽くご説明をさせていただきます。

9時位置にあるレバーを上に押し上げることにより、ミニッツリピーターが作動し、異なる3つのゴングで時刻を知らせます。

▶1回目になるゴング=時間
⇒時計の時刻が10時であれば、10回音がなります。
▶2回目になるゴング=15分単位
⇒時計の時刻が38分であれば、2回音がなります。
▶3回目になるゴング=1分単位
⇒時計の時刻が38分であれば、8回音がなります。

おさらいをすると、時計の時刻が10時38分であれば、最初に10回、次に2回、最後に8回音がなります。ですので、一番音を聞きたい時には、11時59分に時計の時刻をセットすると、最初に11回、次に3回、最後に14回の音を聞くことが出来ます。

*詳しくは、Youtubeでもご紹介しております⇩⇩⇩

スケルトンバックから覗くムーブメント「Cal.R TO 27 PS QR AIG.1」からは、トゥールビヨンの繊細な動きを見ることが出来ます。

ミニッリピーターを作動させると、ハンマーの動きとともにゴングが奏でる音を聞くことが出来、とても芸術的であります。一つ一つのパーツへの細かな仕上げも含めて【パテックフィリップ】の物作りへの拘り、伝統と技術の結集であるのが分かります。

私は実際に聞いたことは無いのですが、スケルトンバックよりもクローズドバックのほうが音の響きが良いという話も聞きます。オーナーになられる方には、是非とも試していただきたいと思います。

付属品ですが、こちらのような超絶クラスになりますと、箱にも鍵は付いているのです。もちろん、この箱に時計をしまう方はいないと思いますが(笑)

保証書類を納めるレザー製のパスも、前回ご紹介した「Ref.5204」同様、高級感がある仕様となっております。アディショナルで付属しているクローズドのバック(裏ブタ)とカレンダー調整用のセッティングピンがセット出来る仕様ですね。セッティングピンも通常の物よりも豪華な仕様に感じるのは私だけでしょうか。(笑)付属品完備、保管状態良し、とても綺麗です。

保証書日付は2009年6月。

気になる販売価格は、、、59,950,000円(税込)となっております。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

現在、国内外のサイトを見ても販売自体ほとんどなく、海外オークションで見かけるくらいであると思います。

前回に引き続き、コミットで初となる待望のモデル「Ref.5016R」。またまた熱がだいぶ入ってしまいました(笑)

また、連鎖したかのようにコミットに面白いモデルが入荷して来ていますで、そちらも近いうちにご紹介したいと思います。

では、また!

阿部泰治のパテック論