みなさんこんにちは。

今回も、前回に引き続き5月8日(土)・9日(日)に、スイスのジュネーブで開催された【PHILLIPS(フィリップス)】時計オークションの結果に基づき【パテックフィリップ】の時計についてお話しさせていただければと思います。
*私的な意見も多数含まれますので、ご理解下さい。

※価格については、オークションの落札価格に手数料(26%)が入った金額となっております。
※日本円につきましては、オークション開催直近レートを参照しております。
※CHF(スイス・フラン)=121.15円
※画像はすべてPHILLIPS参照

【PHILLIPS(フィリップス)】時計オークションの結果

Lot.102 ノーチラス アニュアルカレンダー SSRef.5726/1A-010

CHF 107,100(JPY 12,975,165)

2019年に生産終了となった、ノーチラス アニュアルカレンダー SS(ステンレススチール)ブレスレット仕様の白文字盤です。ノーチラスというとブルー・ブラックのグラデーション文字盤が印象的ですが、爽やかでポップなイメージの白文字盤もオススメです。オークションということもあり、以前と比べると相場はやや上がった気がします。三針モデルのノーチラスの高騰ぶりを見ると、このあたりは狙い目であるのかなとも思います。

Lot.103 カラトラバ SS Ref.5565A-001

CHF 47,880(JPY 5,800,662)

こちらは、2006年ジュネーブ・サロン(パテックフィリップ直営ブティック)リニューアルオープン記念として、ジュネーブにあるブティック限定300本で販売されたSS(ステンレススチール)仕様のカラトラバです。リファレンスから分かる通り【パテックフィリップ】の代表作「Ref.565」をインスパイアしたケースデザインとなっております。最近、オークション以外で見かけることも少なくなったような気がします。個人的にとても好きなモデルです。

Lot.128 パーペチュアルカレンダー クロノグラフ Platinum Ref.3970E

CHF 252,000(JPY 30,529,800)

レマニア・ベースのムーブメントを搭載した【パテックフィリップ】の代表作であるパーペチュアルカレンダー クロノグラフ「Ref.3970」。こちらは、Platinum(プラチナ)ケースにダイヤインデックスが文字盤にあしらわれたモデルです。ケースのコンディションは良さそうですが、ここまで落札が高かった理由は正直分かりません。こじつけるとすれば、ムーンフェイズのお月さまがホワイトなところですかね。検索していただくと、実はお月さまが白いのは少ないのです(笑)このようなモデルの落札金額が高いのは、私個人としては嬉しい限りです。

Lot.129 パーペチュアルカレンダー ムーンフェイズ 18KWG Ref.3448/17

CHF 441,000(JPY 53,427,150)

こちらは、パーペチュアルカレンダーの代表作である「Ref.3448」のとても珍しい18KWG(ホワイトゴールド)ケース×ブレスレット仕様です。約130本ほどの製造であったようですが、ブレスレット仕様はその中でも極めて少なく、このようなブレスレットのデザインで、リファレンスの終わりが「/17」となっている個体はほぼないようです。言うまでもなく、コレクションピースな時計です。

Lot.130 パーペチュアルカレンダー クロノグラフ 18KYG Ref.2499/100

CHF 428,400(JPY 51,900,660)

続いては、パーペチュアルカレンダー クロノグラフの2代目にあたる「Ref.2499」の4thシリーズです。4thシリーズの特徴は、サファイアクリスタル風防が使われている点です。今となっては、オークションでしか見かけることのない時計となってしまいましたが、いつかはコミットでも取り扱いたいモデルです。

Lot.159 クロノグラフ 18KYG Ref.130

CHF 144,900(JPY 17,554,635)

【パテックフィリップ】の時計の中で、最も有名なクロノグラフと言っても過言ではない、やや小ぶりな2カウンタークロノグラフ「Ref.130」。ケースコンディションも良く、アーカイブにダイヤルカラーが黒で記載されている点も高評価であると思います。以前と比べるとリーズナブルな落札価格であると思うのは私だけでしょうか。

Lot.160 カラトラバ SS Ref.570

CHF 3,297,000(JPY 399,431,550)

大きさのあるカラトラバ「Ref.570」は、アンティーク【パテックフィリップ】の中でも特に人気がありますが、落札金額を見ると驚愕であります、、、日本円でほぼ4億円!!2トーンのシルバーダイヤルにブレゲ数字のインデックス、スペード針、希少でコンディションが良さそうなSS(ステンレススチール)ケースの組み合わせは秀逸の一言です。

Lot.161 パーペチュアルカレンダー クロノグラフ 18KYG Ref.2499

CHF 1,966,000(JPY 238,180,900)

こちらは、パーペチュアルカレンダー クロノグラフの2代目にあたる「Ref.2499」の1stシリーズです。角型のクロノグラフプッシュボタンに、文字盤外周に書かれたタキメーターのスケールが特徴です。「Ref.2499」の中でも製造個数は少なく、間違いなく一番人気があるシリーズです。オークションで1億円を超えるのは当たり前でしたが、今では2億円はくだらないですね。ラグ裏の刻印も綺麗に残っており、ケースコンディンも良さそうです。

Lot.192 ノーチラス プチコンプリケーション SS Ref.3712/1A-001

CHF 201,600(JPY 24,423,840)

生産期間が短く、直ぐに廃盤となってしまった初代ノーチラス プチコンプリケーション「Ref.3712/1A-001」。こちらはビニール未開封(シングルシールド)の状態での出品でした。保証書を見ると、リテイラーに「TIFFANY&CO.」のスタンプがありますが、文字盤には「TIFFANY&CO.」の文字が見当たらず、Wネームとしての評価は落ちる気もしますが、そこは関係ない感じですね(笑)こちらも驚愕の落札価格です。

Lot.208 パーペチュアルカレンダー クロノグラフ 18KRG Ref.2499

CHF 2,450,000(JPY 296,817,500)

最後にご紹介するのは、パーペチュアルカレンダー クロノグラフの2代目にあたる「Ref.2499」の2ndシリーズです。こちらは、丸型のクロノグラフボタンに、文字盤外周に書かれたタキメータースケールが特徴です。1stシリーズ同様、人気があるシリーズです。ケースは18KRG(ローズゴールド)仕様で、資料などによると存在しているとしても10本ほどではと言われているようです。極めて希少な1本ですね。日本円にしてほぼ3億円の落札価格も納得です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

前回に引き続き【PHILLIPS(フィリップス)】のオークション結果をお届けさせていただきました。まだまだ他にも【パテックフィリップ】の時計が多数出品されておりましたが、このあたりで終わりとさせていただきます。

今後も、普段見ることが出来ないモデルや非常に希少なアンティークモデルが見れるオークション結果については、随時ご紹介していければと思います。

では、また!

阿部泰治のパテック論