ロレックスの中でもサブマリーナと並び人気の高いシードゥエラー。

このシリーズは外観が似ているものが多く、購入を検討する際、それぞれにどんな違いがあるのかわからない人も多いと思います。

しかし、シードゥエラーはモデルごとに機能やデザインに明確な違いがあり、これを知ることで各シリーズの魅力を理解できます。

そこで今回は、シードゥエラーの歴史と機能性をご紹介しながら、各モデルの魅力についてお伝えしていきます。

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ロレックス シードゥエラーの歴史

シードゥエラーは、1967年にサブマリーナの上位機種として誕生しました。

シードゥエラーが誕生するまで、当時のサブマリーナRef.5513などは200mの防水に対応していました。これは日常生活を送る上での防水機能としては十分な機能でしたが、深海ダイビング時には水圧に耐え切れず、破損してしまいました。

そこで誕生したシードゥエラーRef.1665は、サブマリーナの3倍以上である610mの防水性機能を備え、サブマリーナの完全な上記機種として販売されたのです。

さらに1978年頃には2世代目となるRef.16660が1220mの防水性機能を備えたモデルとして発表され、世界中で大きな話題を呼びました。

1991年には登場した3世代目のRef.16600は、外観に大きな変化は見られなかったものの、腕時計の駆動をつかさどるムーブメントという部分がバージョンアップされ、耐久性やメンテナンス効率が向上しました。

その後、2008年には3900mという驚異の防水性を誇るディープシーRef.116600が発売され、話題を呼びました。

2018年には前モデルのマイナーチェンジであるディープシーRef.126600が発売され、ロレックスの中でも存在感が強まってきています。

このように、シードゥエラーはロレックスの防水技術を見せつける代表的なモデルとして今日まで人々に支持されてきたのです。

シードゥエラーの特徴

ここではシードゥエラーの機能性やサブマリーナとの違いについて詳しく見ていきます。

シードゥエラーのブランドと機能性

上述のとおり、シードゥエラーは50年以上の歴史を持つロレックスの人気シリーズです。

シードゥエラーは高い防水性に加え、洗練されたデザインからビジネスマンからも支持されています。

50年の歴史の中で培われてきたブランドの魅力

機能性としてはサブマリーナの上位モデルであることや、サブマリーナよりもサイズが大きく厚みがあることから、有名ブランドとしての風格を感じることができます。

シードゥエラーは、発売当初こそ爆発的な人気はなかったものの、2代目のRef.16660では1220mの防水性、2008年に登場したディープシーRef.116660では3900mの防水性を装備するなど、新しいモデルが発表されるたびにその技術力が話題となり、ダイバーズウォッチの代表的な存在として認知されるまでになりました。

このように、シードゥエラーは徐々にサブマリーナとの差別化がはかられるようになり、独自の存在として地位を確立し、これまで愛され続けてきたのです。

高い機能性とデザインはビジネスシーンにも最適

シードゥエラーの防水性が高いことは言うまでもありませんが、近年のモデルはパワーリザーブの向上など、忙しいビジネスマンにもうれしい機能向上が見られます。

また、シードゥエラーは一部を除いてデイト部分にサイクロップレンズがありません。サイクロップレンズとは、ロレックスが開発した文字盤の日付表示を2.5倍に拡大するレンズのことで、これにより日付が見やすくなるという効果がありますが、シードゥエラーはこのレンズを採用しないことで、文字盤全体がシックで落ち着きのあるデザインに仕上がっています。

このように、シードゥエラーは高い堅牢性はもとより、シンプルなデザインでスーツとの相性も良く、機能美が求められるビジネスシーンでの利用に最適です。

サブマリーナとシードゥエラーの違い

シードゥエラーは外観がサブマリーナと似ているため、どこが違うのかわからない方も多いでしょう。

ここでは価格と機能の観点から両者を比較していきます。

価格から見るサブマリーナとシードゥエラーのちがい

シードゥエラーはサブマリーナの上位機種であるものの、それほど価格に大きな違いがあるわけではありません。

ただし、シードゥエラーの初代モデルにおける最初期に存在した「赤シード」と呼ばれる赤表記の文字が記載されている固体や、シードゥエラーディープシーにおける青い文字盤である「D-BLUE文字盤」などは通常の個体よりも高額で取引されており、サブマリーナとの価格差は開きます。

機能とデザインから見るサブマリーナとシードゥエラーの違い

現行のサブマリーナとシードゥエラーは、主に以下の3点に明確な違いがあります。

  1. サイクロップレンズの有無
  2. ベゼルのデザイン
  3. 防水性

①サイクロップレンズについては、サブマリーナには搭載されていますが、ほとんどのシードゥエラーには搭載されていません。これは、深海での水圧による破損を防ぐためです。

②ベゼルのデザインについては、サブマリーナでは最初の15分のみ目盛りが付いていないのに対して、シードゥエラーでは4世代目から60分すべてに目盛りが付いています。

③防水性については、上述のとおりシードゥエラーの方が圧倒的な機能を有しています。サブマリーナの現行モデルRef.116610LNの防水性は300mですが、シードゥエラーは2世代目のRef.16660の時点で1220m、後継機であるディープシーは3900mの防水性を備えるなど、両者の差は歴然です。

シードゥエラーの各モデルはプロフェッショナル仕様のダイバーズウォッチとして作られているだけのことはあり、防水機能を中心にサブマリーナとの差別化がはかられているのです。

現在人気のシードゥエラーモデルを紹介

ここからは、現在人気のシードゥエラーモデルをご紹介していきます。

初代シードゥエラーRef.1665

1976年に発売された初代シードゥエラーRef.1665は、サイクロップレンズがなく、防水性610mとなっています。

通常タイプのRef.1665の中古相場は以下の通りですが、このモデルには先ほどご紹介した「赤シード」と呼ばれる文字が赤い個体は、中古価格で250万円を超えるものも存在します。

中古相場:140万円~250万円

防水性を強化した2代目 シードゥエラーRef.16660

ロレックス シードゥエラー 1

1980年から1991年頃まで販売されていた2世代目のRef.16660は、ファンからは「トリプルシックス」という名称で親しまれています。

Ref.16660は、シリーズの強みである防水性を大幅に強化し、1200mまでのダイビングにも耐えうる機能を持っています。

中古相場:100万円~268万円

廃番後も人気 シードゥエラーRef.16600

ロレックス シードゥエラー S番-1

1991年頃から2008年頃まで生産された3世代目のRef.16600は、現在もロレックスで利用されているムーブメントであるキャリバー3135を搭載しています。

外観は前モデルのRef.16660とそれほど変わりませんが、新ムーブメントの搭載により定期的なメンテナンスを行えば精度や機能を永続的に保てるなど、耐久性やメンテナンス効率が向上した実用的なシードゥエラーとなっています。

中古相場:80万円~105万円

1分刻みの目盛りが特徴 シードゥエラー4000 Ref.116600

ロレックス シードゥエラー 4000 ランダム1

シードゥエラーの4世代目として2014年に発表されたシードゥエラー4000 Ref.116600は、ベゼル部分の全てに1分刻みの目盛りが表示されていることが特徴的です。

また、ロレックスが独開発したブルーパラクロム・ヒゲゼンマイを採用し、耐磁・耐衝撃性が向上しています。

中古相場:110万円~150万円

圧倒的な防水性能 ディープシーRef.116660

ロレックス ディープシー M番1

ディープシーはシードゥエラーの後継機として、2008年に発表されました。

2017年まで販売されたRef.116660は、3900mの潜水にも耐えうる圧倒的な防水性で話題となりました。

また、ロレックスで最大径となる44mmケースを持ち、腕に付けていて存在感のあるモデルです。

中古相場:115万円~120万円

鮮やかなブルーが特徴 ディープシーD-BLUE Ref.116660

ロレックス ディープシー D-BLUE1

ディープシー D-BLUE Ref.116660は、映画監督であり探検家でもあるジェームズ・キャメロンの単独潜水を記念し、2014年に発表されました。

文字盤の鮮やかなブルーとブラックのグラデーションが特徴的です。

こちらは現在、ディープシー D-BLUE Ref.126660の旧モデルとなっていますが、未だに人気は衰えず、プレミア価格で取引されています。

中古相場:150万円~160万円

現行シードゥエラーRef.126600

ロレックス シードゥエラー【未使用】1

シードゥエラー50周年を記念して2017年に発表されたRef.126600は、シードゥエラーでは初めてサイクロップレンズを搭載したところが特徴的です。

また、赤色で表記された「Sea-Dweller」の文字は、初代シードゥエラー前期モデルに似たデザインとなっており、アニバーサリーモデルとしての存在感が感じられます。

中古相場:160万円~170万円

新型ディープシーRef.126660

出典:www.rolex.com

ディープシー10周年にあたる2018年に販売されたディープシー126660は、新型キャリバー3235が搭載され、ディープシーRef.116660の後継機として発表されました。

パワーリザーブ(時計の動作継続時間)は、新ムーブメントであるcal.3235を搭載することにより、前モデルがフル巻き状態で48時間であったのに対し、Ref.126660は70時間までパワーアップしています。

中古相場:110万円~120万円

前モデルからマイナーチェンジ ディープシーD-BLUE Ref.126660

ロレックス ディープシー D-BLUE【未使用】-1

こちらはディープシー D-BLUE Ref.116660の後続モデルとして2018年に発表されたモデルです。

前モデルの備わっていた3900mの防水性能はそのままに、新型ディープシーRef.126660と同様、新ムーブメントcal.3235を搭載することにより、パワーリザーブが70時間にまで向上しています。

中古相場:150万円~170万円

まとめ

シードゥエラーはロレックスのシリーズの中でも熱心な愛好家が多く、多くのモデルでプレミア価格で取引されています。そんなシードゥエラーの魅力として、下記をご紹介致しました。

  • 50年の歴史の中で培われてきたブランドの魅力
  • ビジネスシーンにも最適な機能性とデザイン
  • サブマリーナと異なる独自の機能

また、代表的なモデルとして下記をご紹介致しました。

  • 初代モデルRef.1665
  • 防水性を強化した2代目Ref.16660
  • 廃番後も人気のシードゥエラーRef.16600
  • 1分刻みの目盛りが特徴的なシードゥエラー 4000Ref.116600
  • 圧倒的な防水性能を誇るディープシーRef.116660
  • 鮮やかなブルーが特徴のディープシーD-BLUE Ref.116660
  • 現行シードゥエラーRef.126600
  • 新型ディープシーRef.126660
  • 前モデルからマイナーチェンジを果たしたディープシーD-BLUE Ref.126660

シードゥエラーは似たようなデザインが多いと感じるかもしれませんが、D-BLUE文字盤などの人気の個体はそれだけ資産価値も高くなります。

プレミアが付きやすいシードゥエラーだからこそ、資産価値という観点から購入を考えてみるのも良いのではないでしょうか。

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