本日は、【2022年最新版】機械式腕時計 “A.ランゲ&ゾーネのおすすめモデル10選”をお送りいたします。
3日後に迫る10月、為替相場や原材料費の高騰などにより、価格改定が決まっている【A.ランゲ&ゾーネ】。機械式時計好きな玄人からの支持が強かった印象ですが、ブランド特有の美しいデザインによって新たなファンが増え、近年は正規店で入手すること自体が難しくなってきており、じわじわと二次流通市場の相場も上昇してきている印象です。
今回は、そんな【A.ランゲ&ゾーネ】のおすすめしたいモデルを厳選して紹介していきますので、是非とも最後までお楽しみください。
⇩”2020年版 A.LANGE&SOHNE おすすめ8選”も、この機会に是非ご視聴ください⇩
①『カバレット』「Ref.107.021」
*出典元:https://www.commit-watch.co.jp/buyer/watches/mens/a-lange_and_sohne/cabaret-228844/
1997年に発表され、【A.ランゲ&ゾーネ】唯一のレクタンギュラーケースを採用したこちらは、日本語で”キャバレー”を意味する”Cabaret”が語源となっています。”キャバレー”と聞くと、お酒を飲みながら音楽に耳を傾ける場所という「ナイトクラブ」のようなイメージが強いですが、ドイツ圏では芸術系の意味合いが色濃く、芸術的なショーを観劇する場所の事を意味するようです。ダイヤル12時位置にはアウトサイズデイトが備えられ、これはオペラを観る歌劇場での時計として開発されたことでも有名です。【A.ランゲ&ゾーネ】自体が玄人好みの時計に分類されると思いますが、中でも『カバレット』はお洒落上級者が選ぶ印象が強く、腕元から覗くそのレクタンギュラーケースには、一目置かれること間違いなしです。
②『リトル ランゲ1 ムーンフェイズ』「Ref.182.886」
*出典元:https://www.commit-watch.co.jp/buyer/watches/mens/a-lange_and_sohne/little-lange-1-moon-phase-233061/
18KWG(ホワイトゴールド)製ダイヤルに、コッパーブルーのゴールドストーン(紫金石)の微細な結晶を重ねたデザインが目を惹く『リトル ランゲ1 ムーンフェイズ』。ゴールドストーン(紫金石)とは、溶かしたガラスの中に亜酸化銅の粉末を混ぜ込んで作られた、人口の砂金石のことですが、まるで夜の星空を思わせる造形は本当に美しいの一言に尽きます。『ランゲ1』のデザインをそのままに、やや小ぶりである36.8mmのケースサイズにした通称「リトルランゲ」は、華奢な日本人の方の腕馴染みも抜群のサイズ感となっておりオススメです。また、こちらのモデルはスムースベゼル仕様の「Ref.182.086」もございますので、お好みの仕様で選んでみてはいかがでしょうか。
③『ランゲ1』「Ref.191.021」
*出典元:https://www.alange-soehne.com/jp-ja/timepieces/lange-1/lange-1/lange-1-in-18-carat-yellow-gold-191-021
【A.ランゲ&ゾーネ】で真っ先に思い浮かぶアイコンモデルと言えば、やはり『ランゲ1』ではないでしょうか。こちらは、2015年に発表された現行モデルで、ベゼルとラグがやや小さくなり、新型手巻きムーブメント「Cal.L121.1」を搭載しています。特徴でもあるアウトサイズデイトも、【ロレックス】の『デイトジャスト』のように、日付表示が一瞬で切り替わるようにブラッシュアップされました。黄金比で形成されているアシンメトリーなダイヤルレイアウトに視覚的な美しさを感じることはもちろん、18KYG(イエローゴールド)ケースとアイボリーシルバーダイヤルのコンビネーションは、主張がありつつも上品な大人の印象を与えてくれます。当店では18KPG(ピンクゴールド)モデルの「Ref.191.032」の取り扱いは非常に多いのですが、イエローゴールドモデルは取り扱ったことがなく、流通量自体が少ない印象です。価格改定も控えており、二次流通相場が上昇する兆しも垣間見えていますので、お探しの方は早めに押さえておくことをおすすめいたします。
④『ランゲ1 デイマティック』「Ref.320.025」
*出典元:https://www.commit-watch.co.jp/buyer/watches/mens/a-lange_and_sohne/lange-1-daymatic-240794/
2010年、コレクション初となる自動巻きムーブメント搭載モデルとして登場したこちらは、『ランゲ1』を鏡に映したように左右非対称となっており、”パワーリザーブ表示”がレトログラード式の”曜日表示”となっています。無垢製の針がついており、ダイヤルにはロディウムカラーを採用したことで、随所にプラチナモデルならではの特別感を堪能できますね。また、左手に時計を着用する場合に限りますが、メインとなるダイヤルが右側にくることで、袖口に時計が隠れてしまっても時間を確認しやすい仕様となっております。『ランゲ1』のデザインが好みで、自動巻の利便性を備えた時計が良いとお考えの方にとっては、これほど最適なモデルはないと思います。
⑤『オデュッセウス』「Ref.363.068」
*出典元:https://www.commit-watch.co.jp/buyer/watches/mens/a-lange_and_sohne/odysseus-232999/
【A.ランゲ&ゾーネ】初のラグジュアリースポーツモデルとして登場した『オデュッセウス』。落ち着いた印象のグレーダイヤルが特徴のこちらは、ビジネスシーンで活躍してくれることはもちろん、別途レザーストラップを購入し、夏はラバーストラップ、冬はレザーストラップで楽しむことができる、汎用性の高い一本です。『オデュッセウス』のために開発されたムーブメント「Cal.L155.1」は、ビックデイト表示と曜日表示を持ち、シースルーバックからその姿を鑑賞することができます。流通量が極めて少なく、価格も安定しており、デザイン性、機能性だけでなく資産性も期待できる、おすすめのモデルです。
⑥『リヒャルト ランゲ』「Ref.232.026F」
*出典元:https://www.commit-watch.co.jp/buyer/watches/mens/a-lange_and_sohne/richard-2/
【A.ランゲ&ゾーネ】が製作した、科学観測用「デッキウォッチ」の伝統を受け継ぐこちらは、”アドルフ ランゲ”の長男である”リヒャルト ランゲ”の名を冠するモデルです。「デッキウォッチ」とは科学観測用の高精度計器のことで、18世紀から19世紀にかけて、正確な観測のために多くの探検家や科学者にとって必要不可欠なものでした。”リヒャルト ランゲ”はその「デッキウォッチ」の開発に大きく貢献しており、1935年には”フリードリッヒ スハーフェン”のツェッペリン飛行船工場に納入され、航路の決定、燃料の計算に使用されていたそうです。高精度を実現しつつ、視認性の追求も併せて研究されており、端正なローマ数字インデックスが、『リヒャルト ランゲ』の特徴でもあります。視認性に配慮されたブルースチール針とシンプルなシルバーカラーダイヤルとのコントラストが、とても美しい1本ですね。
⑦『1815』「Ref.235.032」
*出典元:https://www.alange-soehne.com/jp-ja/timepieces/1815/1815/1815-in-18-carat-pink-gold-235-032
創業者である”アドルフ ランゲ”の誕生年をコレクション名に持つ『1815』。【A.ランゲ&ゾーネ】が『1815』という数字=創業者である”アドルフ ランゲ”に敬意を示していることが分かるエピソードとして、少し歴史を振り返ってみたいと思います。
【敬意を示すエピソード】
「時計の聖地」といえばスイスが真っ先に浮かぶ方が多いと思いますが、ドイツのグラスヒュッテも忘れてはいけません。1845年、ドイツのグラスヒュッテに創業した時計工房が【A ランゲ ドレスデン】であり、当時、グラスヒュッテは銀の炭鉱として町が発展していましたが、19世紀の前半には銀鉱脈が枯渇し始め、廃坑寸前となります。”アドルフ ランゲ”は、この先の見えない町に時計工房を設立し、貧困に苦しんでいた町人に職を与え、結果的にグラスヒュッテを「時計の聖地」の一つに数えられるほどの町へと発展させるのです。世界大戦時には工場が空襲によって失われたり、国営化されるなど、その歴史は一時途絶えますが、1990年にベルリンの壁崩壊と東西ドイツの統一が起こり、”アドルフ ランゲ”の曾孫”ウォルター ランゲ”が遺産を引き継ぎ【A.ランゲ&ゾーネ】を再興しました。「ゾーネ」とはドイツ語で「息子たち」という意味ですが、息子から孫、曾孫へと脈々と受け継がれた思いが【A.ランゲ&ゾーネ】の時計作りに反映されているのです、、、
前置きが長くなってしまいましたが、こちらの『1815』の最大の特徴は、レイルウェイダイヤルとアラビアインデックスの組み合わせでしょう。クラシックでありながら、普遍的な、完成された無駄のないデザインは、美しいの一言に尽きます。
⑧『サクソニア ムーンフェイズ』「Ref.384.032」
*出典元:https://www.commit-watch.co.jp/buyer/watches/mens/a-lange_and_sohne/saxonia-206865/
創業者の”アドルフ ランゲ”の故郷で、ドイツでは技術開発の先進地としても知られるザクセン州を意味するモデル名を冠した『サクソニア』。こちらは、【A.ランゲ&ゾーネ】独自のアウトサイズデイト表示を12時位置に、ムーンフェイズ表示を6時位置に配し、18KPG(ピンクゴールド)ケース×シルバーダイヤルの組み合わせが上品な印象の1本です。6時位置に配されたムーンフェイズは、122.6年に一度しか修正する必要のないほどの高精度を誇っています。シースルーバックからは手作業で施された彫刻の美しいムーブメントを堪能でき、調整プッシャーによって、アウトサイズデイト、ムーンフェイズを簡単に合わせられる操作性も兼ね備えています。
⑨『ランゲマティック パーペチュアルカレンダー』「Ref.310.025」
*出典元:https://www.commit-watch.co.jp/buyer/watches/mens/a-lange_and_sohne/lange-matic-2/
【A.ランゲ&ゾーネ】復興後の2001年に発表されたこちらは、アウトサイズデイトと永久カレンダーを初めて搭載したモデルとなっています。アウトサイズデイト、ポインターデイデイト表示、ムーンフェイズを備えたトリプルカレンダーを完璧な比率でダイヤルに配置し、リューズを引き出すことでムーブメントが停止し、秒針が自動的にゼロ位置に戻る「ゼロリセット機構」も搭載しております。ケースバックからは熟練した職人による芸術的な彫刻を施したムーブメント「Cal.L922.1」を鑑賞でき、プラチナケース、38.5mmのサイズ感、アプライドローマンインデックスと、思わず時を忘れてしまう程の美しさを誇っています。このモデルには前期型と後期型が存在し、今回ご紹介しているのは後期型。前期型とは異なり、プッシュボタンがないことで、よりスタイリッシュな見た目となっています。
⑩『ダトグラフ』「Ref.403.035」
*出典元:https://www.commit-watch.co.jp/buyer/watches/mens/a-lange_and_sohne/datograph-9/
1999年に発表された【A.ランゲ&ゾーネ】を代表するクロノグラフのこちらは、機械式時計好きならば一度は憧れるであろう一本です。2012年にパワーリザーブ表示が追加され、『ダトグラフ アップ/ダウン』としてリニューアルを果たしていますが、今回私がおすすめするのは前モデルの『ダトグラフ』。その理由は、機能的にはアップ/ダウン表示があったほうが利便性は高いですが、ことデザイン面で見るとこちらのモデルに軍配が上がると思うからです。ムーブメントは、機械式時計の中で最も美しいと称される「Cal.L951.1」。ご覧になられたことがある方は賛同いただけると思うのですが、シースルーバックから覗くその美しさには、思わず溜め息が出てしまいます。プラチナケース(39mm)×ブラックダイヤルは、機械式時計のまさに王道とも言える組み合わせであり、いつか手にしたい、そう思わせる至高の一本ですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
伝統、美しさ、機能性を備え、人々を魅了してやまない【A.ランゲ&ゾーネ】。今回は、私が選んだ10のモデルをご紹介いたしましたが、世界五大時計ブランドの一つに数えられるのも納得であったかと思います。歴史的、文化的背景はもちろん異なるものの、ドイツと日本は気質や考え方に通ずるところがありますので、そのデザインや丁寧な仕事に心惹かれた方も多かったのではないでしょうか。高級時計市場の裾野が広がりつつある現在、評価と名声が高まっていくと同時に、二次流通市場の相場も上昇していく可能性は高いですね。
今回も、本記事がお気に入りの一本を見つける一助となれば幸いです。
ではまた!