皆さんこんにちは。
この週末は銀座の街もだいぶ賑わいが戻りつつあり、当店も久しぶりに沢山のお客様にご来店頂けました。ありがとうございます。『ソーシャルディスタンス』の言葉の通り、一定の距離間を保ちつつ、マスク着用を必須とし、やはり以前とは少し街並みが変わったなぁと、活気が戻ってきた嬉しさと、反面さみしさも感じます。
お店でも対策をしておりますが、『ソーシャルディスタンス』に偏り過ぎず、しっかりと「顧客第一主義」を実現できるよう接客に努めさせて頂きますので、是非とも安心してご来店下さい。*6月以降の運営体制についてはこちら⇒https://www.commit-watch.co.jp/news/commitjune/
さて、今回も引き続き ” アニュアルカレンダー ” について話をしたいと思います。
限定モデル『アドバンスドリサーチ』
先ずは、限定モデル『アドバンスドリサーチ』に触れたいと思います。
*Ref.5250G
先日お話しした、「Ref.5146」の発表と同年に、先端テクノロジーを追求する、【パテックフィリップ 】『アドバンスドリサーチ』第一弾としてアニュアルカレンダーモデル「Ref.5250G」が限定100個で発表されました。「Ref.5146」と見た目は同じでしたが、「Ref.5035」で採用されていた「Cal.315」ベースのムーブメントに、シリコン系素材であるSilinvar®製ガンギ車を搭載していました。(*当時の国内正規販売価格は「Ref.5146」と同額)
*Ref.5350R
翌年の2006年には『アドバンスドリサーチ』第2弾としてローズゴールド仕様のアニュアルカレンダー「Ref.5350R」が300本限定で発表されます。ムーブメントは「Cal.324」に変更となり、ガンギ車に加えてSilinvar®製のSpiromax®ヒゲゼンマイが採用されました。
*Ref.5450P
そして、2008年に『アドバンスドリサーチ』の最終モデルとして「Ref.5450P」がプラチナケース×サーモン文字盤が限定300本で登場します。このモデルの脱進機はPulsomax®と呼ばれアンクル素材もSilinvar®製に変更となりました。『アドバンスドリサーチ』そのものは機械式時計の心臓部であるパーツのヒゲゼンマイや脱進機を構成するガンギ車とアンクルのシリコン化プロジェクトでありました。時計がアニュアルカレンダーである必要はなかったと思いますが、あえて第二世代にあたるアニュアルカレンダー「Ref.5146」をベースに使ったのは面白いポイントかと思います。
名作「Ref.5396」
初代”アニュアルカレンダー”「Ref.5035」の発表から10年が経った2006年にカラトラバケースに”アニュアルカレンダー”を搭載した「Ref.5396」が発表されました。「Ref.5396」は文字盤の追加発表や廃盤がなされて、現在も現行モデルとして発売がされております。
*Ref.5396
【パテックフィリップ】のアンティークにあたる1950年代頃までに採用されていた「セクターダイヤル」その見た目から「東京都ダイヤル」などと言われていた文字盤デザインがモチーフとなっており、最初に見たときはその独特で個性的な文字盤が目を引いたのを覚えています。ケースデザインは、カラトラバ の代表作「Ref.96」通称’’クンロク’’を思わせるフラットベゼルが印象的でした。さらにパテック・フィリップの代表的なパーペチュアルカレンダーモデル「Ref.3448」を彷彿とさせるダブルギッシェ(12時位置に並んだ2つの小窓)のデザインは、これまでグランドコンプリケーションと呼ばれるモデルにしか採用されていなかったのですが「Ref.5396」で初めて搭載されました。
4年後の2010年にそれまでの個性的なトリプルサークルの文字盤は生産終了となり、ドルフィン針とバーインデックスのソリッドでクラシックな文字盤の組み合わせに変更となり、数あるアニュアルカレンダー搭載モデルのなかでも、最も【パテック フィリップ】の伝統を色濃く反映させていると思います。
2013年には「ドロップ・リンク」と呼ばれる贅沢なゴールドのブレスレットを装着したモデルがWG(ホワイトゴールド)ケース、RG(ローズゴールド)ケースで発表されます。
*Ref.5396/1R-010
品の良い色味は文句の付け所がなく、まさに雲上ブランド時計といったところですね。どちらも販売実績がございますが、いつでも取り扱っていたいと思える逸品です。
*WG実績はこちらhttps://www.commit-watch.co.jp/buyer/watches/mens/patek_philippe/anual-calendar/
20周年記念モデル
アニュアルカレンダー発売20周年を迎えた2016年に記念モデルとして発表されたのが「Ref.5396G-014」
*5396G-014
従来のバーからブレゲアラビア数字にインデックが変更されました。WGケースだけは文字盤ベースカラーが従来無かったチャコールグレイサンバーストで登場となります。個人的にこの文字盤は大好きで、カッコいいと思っており、いつかはめてみたいと思うモデルであります。
翌2017年には、RGケースのみに新たなブルーダイヤルがインデックス違いで2モデル追加されました。ゴールドのバーインデックス「Ref.5396R-014」とバゲットダイアのバーインデックス「Ref.5396-015」です。
激レアモデル「Ref.5396G-012」
最後に「Ref.5396」のレアモデルについて話をしたいと思います。アメリカを代表するジュエリーブランド「TIFFANY」とのWネームモデル「Ref.5396G-012」です。
*5396G-012
2013年にニューヨークのティファニーストア内にあるパテックフィリップブティックの5周年を記念して、限定100本で販売された超希少モデルです。WGケースに光沢のある黒文字盤×ブレゲアラビア数学のインデックス、夜光入りのリーフハンド、6時位置のムーンフェイズの上には、「TIFFANY & Co.」の文字が入っています。さらにケースバッグにも“PATEK PHILIPPE ・A SHARED VISION ・ 2008-2013 ・TIFFANY & CO”とイングレービングがされております。マニア垂涎のモデルですね。
今回はここまでですが、” アニュアルカレンダー “について書き出すと、紹介したいモデルがかなりの数ございますので、次の回も引き続きでいかせていただきたいと思います。
それではまた。