アニュアルカレンダーとは
*Ref.5035
今でこそ、あらゆるブランドで『アニュアルカレンダー』が存在していますが、その先駆けは【 パテックフィリップ 】でした。記念すべきファーストモデル「 Ref.5035 」は、1996年に発表されると、同年の「ウォッチ・オブ・イヤー」を受賞するという快挙を成し遂げます。
37mmのケースサイズに、ねじ込み式でシースルーバックの裏蓋、ローマンインデックスの文字盤にリーフ針の組み合わせは【 パテックフィリップ 】のデザインとしては珍しく、操作も簡単で、価格を抑えた本作は時計愛好家達からも大きな注目を集めていました。
機能面、デザインはもちろんのこと、実用性を兼ね備えた時計で、日常での生活を考えると、【 パテックフィリップ 】の『アニュアルカレンダー』は、非常に優れた時計といえます。3時位置に月(Month)表示、6時位置が24時間表示、9時位置が曜日表示のインダイヤルを配し、6時位置のインダイヤルの下には日付(Date)を表示する窓があります。素材はYG(イエローゴールド)、RG(ローズゴールド)、WG(ホワイトゴールド)があり、文字盤のバリエーションも複数確認しております。
そして、「Ref.5035」の成功により、以下の改良モデルが発売となりました。
続々と発表される『アニュアルカレンダー』モデル
ひとつ目にあげるのが、「Ref.5036/1J、1R、1G」
*Ref.5036/1G
デビュー2年後の1998年に発表されたこちらのモデルは「Ref.5035」のブレスレット仕様と思いきや、12時位置にパワーリザーブ表示、6時位置にムーンフェイズを配置した文字盤デザインが特徴となります。個人的には、デザイン、ムーブメントとのバランスを含めたサイズ感を含め、とても好きなモデルです。
続いて、「Ref.5056P」
*Ref.5056P
1999年に「Ref.5036/1J、1R、1G」の姉妹モデルで現社長ティアリー・スターン氏が創作したプラチナケースに革ベルト仕様の「Ref.5056P」が追加発表される。ブレスレットモデルの「Ref.5036/1J、1R、1G」と同じ文字盤デザインにグレーが一際際立っています。プラチナケースならではの重さと6時位置に入ったダイヤが特別感を出していて好印象なモデルです。
おススメの『アニュアルカレンダー』モデル
個人的な見解も含まれますが、特におススメしたいのは「Ref.5035」の後継モデルにあたる、2005年に発表された「Ref.5146」です。
*Ref.5146G
ムーブメントが「Cal.315」から「Cal.324」に進化したほか、6時位置の24時間表示がムーンフェイズに改められ、12時位置にはパワーリザーブ表示が配置されました。インデックスはそれまでのローマン数字から、アラビア数字+バーインデックスの組合せになりました。ケーサイズも上記3モデルと比べると2mm程大きくなり、39mmに。革ベルトのモデルは、YG(イエローゴールド)、RG(ローズゴールド)、WG(ホワイトゴールド)、PT(プラチナ)の全ての素材で登場します。グレー文字盤の時計は他のブランドでも見かけることがあると思うのですが、そこはさすがの【 パテックフィリップ 】。” 渋さの中に品を感じる ”男心をくすぐるモデルではないでしょうか。ちなみに、ブレスレット仕様のモデル「Ref.5146/1J、1R、1G」も展開され、WGケースのみアイボリーとグレーの2種類の文字盤があります。
まとめ
使い勝手の良いメカニズムに、高い視認性、そして【 パテックフィリップ 】らしいデザインの組み合わせは、『 アニュアルカレンダー 』の醍醐味であり、実用時計の枠を超えた魅力に満ちていると思います。
また、スポーツラグジュアリーモデルに人気が傾倒し、最近はなかなか注目を浴びずらいモデルではございますが、雲上ブランドといわれる【 パテックフィリップ 】らしさを存分に感じられるモデルであるといえます。
今回は個人的な好みも交えた一部を、抜粋しながらお話しさせて頂きました。
次回も引き続き、『 アニュアルカレンダー 』の他モデル、限定モデルなどについて話をしたいと思います。
是非楽しみにお待ちください。