みなさんこんにちは。

オークションの時期ということもあり、今回も11月28日(土)に香港で開催された

CHRISTIE’S(クリスティーズ)の時計オークションの結果に基づき【 パテックフィリップ 】の時計について、私が気になった時計を中心に書いていきたいと思います。

この日は奇しくも私の誕生日でありました。例年通りですと、オークション会場にも足を運んでおりましたが、今年はそれも出来ず残念ではありました。(笑)

*価格については、オークションの落札価格に手数料(26%)が入った金額となっております。
*日本円につきましては、オークション開催直近レートを参照しております。
*HKD(香港ドル)=13.87円
*画像は全て【CHRISTIE'S】を参照しております。

Lot.2359 アクアノート ラージサイズ SS Ref.5065A-001

HKD 325,000(JPY 4,507,750)

第二世代のアクアノートで、現状のアクアノート人気もあり市場での価格も高くなりました。オリジナルの保証書、追加で付属しているダークブルーのトロピカルバンドもお得感がありますね。総じて言えますが、アクアノートはトロピカルバンドの仕様がやはり人気です。

Lot.2361 ノーチラス SS Ref.5800/1A-001

HKD 437,500(JPY 6,068,125)

ノーチラスのSS(ステンレススチール)ケースでミディアムサイズの「Ref.5800/1A-001」。2005年に発売され、僅か数年で生産が終了されたモデルです。オークションでも安定の落札価格を保っています。今回落札された方は、比較的リーズナルな落札価格でゲット出来たと思います。コミット銀座でも複数本の販売実績がございます。

Lot.2362 ノーチラス SS Ref.3800

HKD 475,000(JPY 6,588,250)

ノーチラス SS(ステンレススチール)ケースのミディアムサイズ「Ref.3800」。珍しいスレートグレーのダイヤルにアラビックのインデックス、針がなんともカワイイです。オリジナルの保証書・箱がついているようですが、アーカイブによると【 パテックフィリップ 】でオリジナルのダイヤルからグレーの文字盤に交換がされているようです。この文字盤を探されているコレクターの方も多く、落札価格は高値を付けました。

Lot.2369 ノーチラス プチコンプリケーション SS Ref.3712/1A-001

HKD 812,500(JPY 11,269,375)

ノーチラス・ミディアムサイズ「Ref.5800/1A-001」と共に短命で終わった、ノーチラス・ラージサイズで ” プチコン “ の愛称で呼ばれる「Ref.3712/1A-001」。現行モデルのプチコン「Ref.5712/1A-001」と見比べると、針の太さ、デイト表示、インデックスの違いなどが分かりやすい点かと思います。リューズがねじ込み式ではなく、ケース形状の違いもあり、よりクラシック感があり、個人的にとても好きな時計です。付属品も保証書・箱とともに付いており、こちらも安定の落札価格です。

Lot.2381 10デイズ トゥールビヨン 18KRG Ref.5101R-001

HKD 1,187,500(JPY 16,470,625)

2009年に発表された、10日間のパワーリザーブを備えたトゥールビヨン搭載モデル「Ref.5101R-001」。迫力のあるケースに、裏からしか見えないトゥールビヨンは【 パテックフィリップ 】のこだわりが詰まった1本だと感じられます。2003年に発表された初代の「5101P」はコミット銀座でも販売実績がありますが、PT(プラチナ)ケース以外の素材も扱ってみたいところです。落札価格は、リーズナルであったと思います。

Lot.2391 パーペチュアルカレンダー・スプリットセコンド・クロノグラフ Platinum Ref.5951P-001

HKD 3,000,000(JPY 41,610,000)

こちらは2010年に発表された「5951P-001」。1920~30年代にセンセーションを巻き起こしたアール・デコ洋式のタイムピースからインスピレーションを得た、クッション型のPT(プラチナ)ケースに、超薄型のムーブにスプリット秒針クロノグラフと永久カレンダーを収め、非常に話題となりました。もちろん、市場での流通個体も少なく、オークション以外でこのモデルを見たことはありません。このようなモデルもいずれ扱ってみたいですね。

Lot.2401 パーペチュアルカレンダー・クロノスプリット Platinum Ref.5004P-015

HKD 2,875,000(JPY 39,876,250)

レマニア製のムーブメントを搭載した、人気のパーペチュアルカレンダー・クロノスプリット「Ref.5004」。先日、ジュネーブで開催されたPHILLIPS(フィリップス)のオークションで、アディショナルのシルバー文字盤にダイヤモンドインデックスを持った「Ref.5004」を見ましたが、この時計は保証書にも記載があるように、オリジナルの仕様であることが分かり、極めてレアな一本であります。落札価格も納得ですね。

Lot.2403 パーペチュアルカレンダー・クロノグラフ Platinum Ref.5971P-001

HKD 2,125,000(JPY 29,473,750)

レマニアベースのムーブを搭載した人気のパーペチュアルカレンダー・クロノグラフ「Ref.5970」シリーズのPT(プラチナ)ケースにバゲットダイヤモンドベゼルを持つ「Ref.5971P」。こちらは、ビニール未開封のシングルシールドで、同じく香港で開催されていたPHILLIPS(フィリップス)のオークションよりも落札価格が高かったです。過去に複数本見た時は、比較的市場にある時計なのかな?と思っていましたが、実はかなり少なそうですね。(笑)

Lot.2405 ミニッツリピーター 18KRG Ref.5029R-001

HKD 3,500,000(JPY 48,545,000)

1997年に【 パテックフィリップ 】の新工場設立記念として、18KYG (イエローゴールド)、18KRG(ローズゴールド)、Platinum(プラチナ)ケースでそれぞれ10本づつ計30本のみ生産されたモデル「Ref.5029」。20世紀初めの【 パテックフィリップ 】の腕時計のデザインをオマージュした”オフィサー”スタイルのケースに、ミニッツリピーターが収められた初めてのモデルでした。まさしく、オークションピースの時計であると思います。

Lot.2421 カラトラバ Platinum Ref.3445

HKD 1,000,000(JPY 13,870,000)

アンティークモデルのカラトラバで、自動巻ムーブメントを搭載した代表的なモデルの「Ref.3445」。こちらの特筆すべき点は、ケースがPT(プラチナ)仕様となっており、数が少なく、アーカイブにもダイヤル表記が”Diamond hour-markers”と記載があるところです。18KWG(ホワイトゴールド)ケースの「Ref.3445」は比較的流通していたイメージでしたが、最近は見かけなくなってきましたね。

Lot.2422 カラトラバ 18KWG Ref.2526

HKD 3,875,000(JPY 53,746,250)

アンティークモデルのカラトラバで自動巻ムーブメントを搭載し“トロピカル”という愛称で知られている「Ref.2526」。こちらの特筆すべき点は、個体数が少ないと言われる、18KWG(ホワイトゴールド)仕様のケース。同じく数が少ないと言われているPT(プラチナ)ケースよりも更にレアであるところです。なかなか日常使いというよりは、コレクションピースでありますね。ホームページに掲載はしておりませんが、過去にコミットでも18KRG(ローズゴールド)ケースでブレスレットが付いたモデルを販売しております。

Lot.2423 パーペチュアルカレンダー・ムーンフェイズ 18KWG Ref.3448

HKD 9,250,000(JPY 128,297,500)

1962年に発売され、世界で初めて腕時計に自動巻のムーブメントをパーペチュアルカレンダーに搭載したと言われている人気モデル「Ref.3448」。18KWG(ホワイトゴールド)ケースのモデルは少なく、このような文字盤・ケースともに非常に状態が良い個体はオークションでもなかなかお目にかかれません。納得ではありますが、驚きの落札価格でもあります。

まとめ

今回のCHRISTIE’S(クリスティーズ)のオークションでも【 パテックフィリップ 】の時計は他に多数出品されていましたが、以前お話ししたPHILLIPS(フィリップス)のオークションも加味し、気になったモデルを紹介させていただきました。

やはり普段見ることが出来ない超絶モデルや希少なアンティークの時計を見れるのは、何度も言いますが海外オークションならではで、とても楽しいですね。

ではまた!

阿部泰治のパテック論