世界三大時計ブランドの一角、スイスの老舗高級腕時計ブランド【オーデマピゲ】。フラッグシップモデルである『ロイヤルオーク』は、誕生から約50年に渡り、多くのモデルを生み出してきました。中でも基幹モデルである、SS(ステンレススチール)の3針モデルは非常に人気が高く、市場では常に高値で取引されています。

今回はそんな【オーデマピゲ】『ロイヤルオーク』のSS(ステンレススチール)モデル(「Ref.15400ST」、「Ref.15500ST」、「Ref.15510ST」)を3世代遡り、徹底比較していきます!『ロイヤルオーク』が欲しいけど、「どのモデルを購入しようか迷っている」、「『ロイヤルオーク』の歴史を知りたい」という方は、必読な内容となっていますので、是非とも最後までご覧ください。

『ロイヤルオーク』3世代の紹介

まずは今回比較する3つのモデル、「Ref.15400ST」、「Ref.15500ST」、「Ref.15510ST」をご紹介していきます。

2世代前 Ref.15400ST
スペック(仕様)
ケース径 41mm ベゼル SS
ダイヤル ブラック or シルバー or グレー or ブルー 夜光 ルミノバ
素材 SS ブレスレット SS
防水性 50m 駆動方式 自動巻き
Cal 3120 パワーリザーブ 約60時間

2012年頃に登場し、2020年までの約8年間に渡って製造されていた「Ref.15400ST」。ケースサイズは前モデル「Ref.15300ST」の39mmから41mmへと大型化し、存在感が増しています。搭載ムーブメントは前モデルと同じ「Cal.3120」。パワーリザーブ約60時間と申し分のない実用性を誇ります。

1世代前 Ref.15500ST
スペック(仕様)
ケース径 41mm ベゼル SS
ダイヤル ブラック or シルバー or グレー or ブルー 夜光 ルミノバ
素材 SS ブレスレット SS
防水性 50m 駆動方式 自動巻き
Cal 4302 パワーリザーブ 約70時間

2019年に「Ref.15400ST」の後継機として登場した「Ref.15500ST」。ムーブメントには新型「Cal.4302」を搭載し、パワーリザーブが約70時間へとアップグレードされています。

最新世代モデル Ref.15510ST
スペック(仕様)
ケース径 41mm ベゼル SS
ダイヤル ブラック or シルバー or グレー or ブルー or カーキ 夜光 ルミノバ
素材 SS ブレスレット SS
防水性 50m 駆動方式 自動巻き
Cal 4302 パワーリザーブ 約70時間

2022年に『ロイヤルオーク』誕生50周年を記念して登場した「Ref.15510ST」。基本的なスペックは変わらず、ダイヤルカラーに”カーキ”が追加されています。ムーブメントには50周年記念専用のローターを採用し、しっかりと特別感が演出されたモデルとなっています。

「Ref.15400ST」と「Ref.15500ST」のスペック比較

まずは「Ref.15400ST」と「Ref.15500ST」の比較をしていきましょう。
主なスペックは以下の通りです。

Ref.15400ST
Ref.15500ST
41mm ケース径 41mm
SS ベゼル SS
ブラック or シルバー or グレー or ブルー ダイヤル ブラック or シルバー or グレー or ブルー
ルミノバ 夜光 ルミノバ
SS 素材 SS
SS ブレスレット SS
50m 防水性 50m
自動巻き 駆動方式 自動巻き
Cal.3120 Cal Cal.4302
約60時間 パワーリザーブ 約70時間

❶【ケース】

ケース厚

Ref.15400ST 9.8mm
Ref.15500ST 10.4mm
ケースサイズは両者とも41mmと同じですが、「Ref.15400ST」のケース厚が9.8mmであるのに対し、「Ref.15500ST」は10.4mmと0.6mmほど厚くなり、重厚感が増しています。

❷【ダイヤル】

AUTOMATIC表記

Ref.15400ST あり
Ref.15500ST なし
「Ref.15500ST」では、「AUTOMATIC」表記がなくなったことにより、「AP」ロゴと【AUDEMARS PIGUET】の文字サイズが大きくなっています。

カレンダー表示サイズ

Ref.15400ST 小さい
Ref.15500ST 大きい
「Ref.15500ST」では、3時位置のインデックスが無くなり、その分カレンダー表示が拡大されたことで日付が見やすくなるよう変更されています。

インデックス

Ref.15400ST 細く長い
Ref.15500ST 短く太い
「Ref.15400ST」のインデックスは細く長かったのに対し、「Ref.15500ST」は太く短くなったことで視認性が向上しています。また「Ref.15500ST」の秒針は、根元がくり抜かれたデザインとなっています。

❸【ムーブメント】

ムーブメント

Ref.15400ST Cal.3120
Ref.15500ST Cal.4302
「Ref.15400ST」では、毎時21,600振動のロービート設計ムーブメント「Cal.3120」を搭載していましたが、「Ref.15500ST」では新ムーブメントである「Cal.4302」を搭載したことで、毎時28,800振動のハイビート設計を実現しました。パワーリザーブも約60時間から約70時間へと延長されており、より実用性に長けた作りとなっています。
「Ref.15500ST」と「Ref.15510ST」のスペック比較

続いて「Ref.15500ST」と「Ref.15510ST」の比較をしていきましょう。
主なスペックは以下の通りです。

Ref.15500ST
Ref.15510ST
41mm ケース径 41mm
SS ベゼル SS
ブラック or シルバー or グレー or ブルー ダイヤル ブラック or シルバー or グレー or ブルー or カーキ
ルミノバ 夜光 ルミノバ
SS 素材 SS
SS ブレスレット SS
50m 防水性 50m
自動巻き 駆動方式 自動巻き
Cal.4302 Cal Cal.4302
約70時間 パワーリザーブ 約70時間

❶【ダイヤル】

APロゴ

Ref.15500ST あり
Ref.15510ST なし
「Ref.15500ST」の12時位置には、【オーデマピゲ】を象徴する「AP」ロゴが配されていましたが、「Ref.15510ST」では無くなりました。その分、インデックスが長くなり、2世代前の「Ref.15400ST」に近い形状となっています。

ダイヤル外周部のタペストリー模様

Ref.15500ST なし
Ref.15510ST あり
「Ref.15500ST」のダイヤル外周部分には、タペストリー模様がありませんが、「Ref.15510ST」ではダイヤルの端ギリギリまでタペストリー模様が配され、ダイヤル全体が大きくなったような印象を受けます。

ダイヤルカラーバリエーション

Ref.15500ST ブラック or シルバー or グレー or ブルー
Ref.15510ST ブラック or シルバー or グレー or ブルー or カーキ
ダイヤルのカラーバリエーションが、「Ref.15500ST」が4色であるのに対し、「Ref.15510ST」では新たに”カーキ”を加えた5色で展開されています。

❷【ムーブメント】

自動巻きローター

Ref.15500ST 22Kゴールドローター
Ref.15510ST 50周年記念ローター
両者とも同じムーブメントである「Cal.4302」を搭載していますが、「Ref.15510ST」では50周年記念用の特別なローターが使用されています。特徴としては【AUDEMARS PIGUET】のシグネチャーや「50YEARS」の文字が彫られていること、ケースと同色に揃えられていることが挙げられます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回、【オーデマピゲ】『ロイヤルオーク』の3世代を比較してみましたが、年月を経て、どのように進化を遂げてきたのかがお判りいただけたかと思います。

現代寄りな41mmのサイズ感となり、今日の『ロイヤルオーク』の礎となった「Ref.15400ST」、ダイヤル上の仕様変更により視認性が向上し、実用性が増した「Ref.15500ST」、『ロイヤルオーク』生誕50周年を記念した特別仕様の「Ref.15510ST」と、各々違った魅力がある『ロイヤルオーク』。

是非とも皆さんのお好きなモデルを探してみてください。

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