みなさま、こんばんは!

今週も新連載の今さら聞けないシリーズをお届けしていきたいと思います。この新企画では、高級腕時計にあまり詳しくない方、これから勉強していきたい方へ向けて「今さら聞けないよ!」といった、高級腕時計の基本的な事をわかりやすくお伝えしていきます。

第7回目となる今回は

高級腕時計入門編】:金属ベルト

腕時計にはさまざまな重要なパーツがありますが、『ベルト』は特に重要なパーツの一つです。時計自体のデザインを変えることはできませんが、『ベルト』を変えることで時計全体の印象を大きく変えることができます。『ベルト』には金属製、革製、ラバー製など、複数の種類がありますが、今回は『金属ベルト』に焦点を絞って解説していきます。

『金属ベルト』の種類、特徴、メリット、デメリットなど、分かり易く解説していきますので、「金属ベルトについて詳しく知りたい」「金属ベルトか革ベルトどちらにしようか悩んでいる」という方は、是非参考にしてみてください。

『金属ベルト』とは?特徴を解説

金属ベルト』=「ブレスレット

『金属ベルト』とは、コマと呼ばれる金属の小さな板をつなぎ合わせて構成される、腕時計の「ブレスレット」のことです。多くの時計は、ステンレススチールやゴールド、プラチナなどケースと同じ素材の金属が「ブレスレット」にも使われています。コマを増減させることでサイズ調整ができ、コマ数が少ないほどきつく、コマ数が多ければゆるくなります。

『金属ベルト』のメリット・デメリット

続いては『金属ベルト』のメリット、デメリットをそれぞれ紹介していきます。

『金属ベルト』のメリット

『金属ベルト』のメリットは耐久性に優れていること。

『金属ベルト』は革ベルトやラバーベルトと比べ、衝撃に強く、長年使い続けることができ、傷がついてしまったとしても、コマの交換や研磨で対応できます。汗、水、錆びに強く、防水時計であれば丸ごと水洗いすることもでき、基本的にはクロスで拭き取ることで汚れを落とせるため、お手入れも簡単です。ステンレスやイエローゴールドなど、他の金属と組み合わせることもでき、種類や素材次第でカジュアルにもフォーマルにも印象を変えることができます。

『金属ベルト』のデメリット

『金属ベルト』のデメリットは重量感があること。

コマの内部が空洞か無垢かによって重さが変わりますが、内部が空洞で軽量なモノは、その分耐久性に劣り、内部が無垢なモノは、重量感がある分耐久性に優れています。一方で、耐久性には優れていますが、傷が付きやすいのも事実です。研磨することで傷を消せますが、研磨は金属の表面を削る行為であるため、研磨の回数には限度がありますし、ブレスレット自体が痩せてしまいます。また、金やプラチナなどの素材は、ステンレスやチタンといった金属に比べて柔らかいため、使っている間にベルトが伸びてしまうこともございます。

『金属ベルト』の種類一覧

ここからは、『金属ベルト』の種類について解説していきます。

1連ブレスレット

「1連ブレスレット」は、一つのコマをネジやバネ棒で繋げているタイプです。シンプルかつスタイリッシュな印象のデザインですね。

代表モデル

H.モーザー】『ストリームライナー

3連ブレスレット

多くの時計で採用されている「3連ブレスレット」。横3列になったコマをつなぎ合わせたもので、【ロレックス】では「オイスターブレス」と呼ばれています。後述する「5連ブレスレット」や「7連ブレスレット」よりもカジュアルでスポーティな印象が強く、各ブランドのスポーツモデルに採用されることも多いです。

代表モデル

ロレックス】『デイトナ

5連ブレスレット

横5列のコマをつなぎ合わせた「5連ブレスレット」。【ロレックス】では「ジュビリーブレスレット」と言われており、「3連ブレスレット」よりも腕にフィットし、優れた着用感が魅力です。

代表モデル

ロレックス】『デイトジャスト

7連ブレスレット

横7列のコマをつなぎ合わせた「7連ブレスレット」。「5連ブレスレット」よりも更にフィット感が増しているのが特徴です。よりラグジュアリーな印象が強く、フォーマルな服装やビジネスシーンに合わせやすいモデルに、多く採用されています。

代表モデル

ヴァシュロンコンスタンタン】『フィフティーシックス

メッシュブレスレット

金属の粒を編み込んだ形状の「メッシュブレスレット」。「ミラネーゼブレスレット」とも呼ばれ、1950年頃に流行し、ヴィンテージやアンティークの雰囲気が強く、過去の復刻モデルを再現する際に採用されることが多いです。

代表モデル

オメガ】『シーマスター300

まとめ

『金属ベルト』の特徴や種類について解説しましたが、いかがでしたでしょうか。

付け替えることで印象も変えられる便利な『ベルト』。今回ご紹介した『金属ベルト』は、その種類もさまざまであったことがお判りいただけたかと思います。また、デザインだけではなく、実際に着けたときの着用感なども重要なポイントになりますので、ブレスを選ぶ際の参考にしてみてください。

今回もこの記事を見ていただいたことで、高級時計に興味を持っていただければ幸いです!

ではまた!

コミットtv 八木コラム