みなさま、こんばんは!
今週は《今さら聞けないシリーズ》をお届けしていきたいと思います。こちらの企画では、高級腕時計にあまり詳しくない方、これから勉強していきたい方へ向けて「今さら聞けないよ!」といった、高級腕時計の基本的な事をわかりやすくお伝えしていきます。
第28回目となる今回は
【高級腕時計入門編】:『NATOベルト』
いつもお使いのベルトから「雰囲気を変えたい!」、暑い時期に差し掛かるから「通気性の良いベルトに変えたい!」など、そんなお悩みを抱えた方々におすすめしたい、これからの季節に大活躍間違いなしの『NATOベルト』。できるだけ分かり易く、そして詳しくご紹介していきますので、是非とも最後までご覧ください。
『NATOベルト』とは
『NATOベルト』は、軽い着け心地ながら優れた耐久性を誇り、革ベルトや金属ブレスレットに比べて価格も安く、バリエーションが非常に豊富です。ナイロン素材のため吸水性が高く、水分を発散する性質も持っていますので、ラバーベルトや金属ブレスレットよりも快適な着用感が得られます。汗が染み込んだとしても水洗いが出来ますので、お手入れのしやすさという観点からも、梅雨を迎えるこれからの時期におすすめのストラップと言えます。
歴史・登場背景
*出典元:https://www.timesofisrael.com/trump-warns-nato-leaders-defense-underspending-could-have-consequences/
『NATOベルト』は、イギリス国防省によって戦時中に開発され、NATO(北大西洋条約機構)加盟国メンバーによって承認されていた13桁のNATOストックナンバー(NSN:National Stock Numberとも言う)が、その名の由来となっています。軍事用ということもあり、汗や水に強く、丈夫かつ軽くて優れた着用感のあるベルトに仕上がっています。
*出典元:https://www.palisadejewelers.com/get-watch-ready-summer/
1964年に公開された映画『007 ゴールドフィンガー』で、主人公の「ジェームズ・ボンド」が【ロレックス】『サブマリーナー』のブレスレットを『NATOベルト』で着用していたことから、一躍注目を集めました。それまでは、ミリタリーテイストが強い印象でしたが、タキシードにカジュアルな要素を取り入れた着こなしは、今見ても斬新であり、その後の着用スタイルの変化に大きく影響を与えたと言っても過言ではありません。
『NATOベルト』を選ぶときのポイント
数多く販売されている『NATOベルト』ですが、次のポイントに気をつけて選びましょう。
1.時計とベルトのカラーがマッチするか
時計とマッチするように選ぶには、”文字盤の色”や”時計の差し色と合わせる”のがポイントです。あまり色味を多くし過ぎると、統一感が無くなってしまうので要注意。もちろん、お洒落上級者になると、あえて発色の強いカラーを取り入れ、洋服やアクセサリーなどを含めたトータルバランスで楽しんでいる方も多くいらっしゃいますが、あまり得意ではないという方は、まず時計本体の(※一番多く使われている)色と合わせることを意識してみましょう。
2.ラグ幅にあったサイズのベルトを選択する
*出典元:https://www.thecoolist.com/nato-strap-facts/
これは『NATOベルト』への交換に限らず、全てに言えることですが、必ず事前にラグの幅とベルトの幅が合っているかを確認しましょう。サイズが合わないと「ベルトの幅が太すぎて着用できない」、逆に「ベルトが小さすぎてグラグラしてしまう」などのリスクが発生します。また厚みがある場合は、モデルによってケースとバネ棒の距離が短く、入らない場合もありますので、問題無く着けられるのか、必ず購入前に確認しておきましょう。
『NATOベルト』仕様の人気モデル
ここからは、『NATOベルト』仕様の人気モデルをご紹介していきましょう。
【オメガ】『シーマスター300 スペクター』「Ref.233.32.41.21.01.001」
*出典元:https://www.commit-watch.co.jp/buyer/watches/mens/omega/sea-master-255830/
『007 スペクター』にて主人公「ジェームズ・ボンド」が実際に着用していた、世界7007本限定モデル【オメガ】『シーマスター300 スペクター』「Ref.233.32.41.21.01.001」。
『NATOベルト』が使われている『シーマスター』はいくつかありますが、1957年登場の『シーマスター300』をベースとしたこちらは、セラミックベゼルにリキッドメタルの数字など、レトロな外観の魅力を『NATOベルト』がとてもうまく惹き立てています。ちなみに、昔は様々な時計を着用していた「ジェームズ・ボンド」ですが、1995年の『007 ゴールデンアイ』以降は、【オメガ】の時計に統一されており、毎度話題を集めていますね。
【オメガ】『スピードマスター スピーディ チューズデー ウルトラマン』「Ref.311.12.42.30.01.001」
*出典元:https://www.commit-watch.co.jp/buyer/watches/mens/omega/speedmaster-205495/
1971年に放映された特撮テレビシリーズ『帰ってきたウルトラマン』への登場を記念して制作された、世界2012本限定の【オメガ】『スピードマスター スピーディー チューズデー ウルトラマン』「Ref.311.12.42.30.01.001」。
随所にウルトラマンの世界観が表現されており、30分積算計には地球上で戦える3分間を表現するためミニッツスケール部分がオレンジ色に塗られ、9時位置のスモールセコンドにはウルトラマンが変身する際に使用するベータカプセル型の秒針を採用しています。付属するベータカプセル型UVライトを9時位置のスモールセコンドに当てると、ウルトラマンの顔が浮かぶなど、ユニークなデザインと科学特捜隊のカラーを意識した”オレンジ”が採用された『NATOベルト』の組み合わせが、カジュアルな仕上がりとなっています。
【チューダー】『ブラックベイ ブロンズ』「Ref.79250BB」
*出典元:https://www.commit-watch.co.jp/buyer/watches/mens/tudor/blackbay-bronze-252009/
スイスの老舗時計店”ブッヘラー”の130周年記念として誕生した【チューダー】『ブラックベイ ブロンズ』「Ref.79250BB」。
経年変化によって緑青(ろくしょう)と呼ばれる青緑色のサビが現れ、徐々に味が増していく”ブロンズ”を採用したこちらは、ダイヤルカラーと同色の『NATOベルト』が組み合わされ、まさにヴィンテージ感溢れる雰囲気の仕上がりとなっております。『NATOベルト』がレトロな雰囲気にも相性抜群ということがよく分かる1本ではないでしょうか。
まとめ
これからの季節におすすめの『NATOベルト』についてご紹介いたしましたが、いかがでしたでしょうか。
軽くて丈夫、そして通気性がよくお手入れも簡単、更には気分転換にも最適!と、一度は使用してみていただきたい『NATOベルト』。是非ともこの機会にお好みの1本を探してみてはいかがでしょうか。
今回も、本記事によって一人でも多くの方が高級腕時計に興味を持っていただければ幸いです!
ではまた!