みなさま、こんばんは!

今回は、国内において特に知名度の高い

グランドセイコー】と【オメガ

を徹底比較していきたいと思います。それぞれの歴史やデザイン、資産性などの全5項目の観点で比較していきますので、ぜひ最後までご覧いただき、今後の高級腕時計の売買にお役立てください。

歴史

【グランドセイコー】の歴史

出典元:グランドセイコー公式HP

2017年に【セイコー】から独立した【グランドセイコー】。元々は【セイコー】の上位コレクションに位置するモデルとしてその歴史をスタートさせます。そして、1960年の初代『グランドセイコー』モデル誕生以来、長らくブランドを牽引してきております。

1967年には「44GS」を発売し、【グランドセイコー】のデザイン理念”セイコースタイル”が確立されます。その後、1988年には初のクォーツ式モデル「95GS」を発表し、2004年には機械式とクォーツ式を融合した独自のムーブメント「スプリングドライブ」を生み出すなど、高級腕時計業界に影響を与え続けています。独立後10年も経っていませんが、今日(こんにち)では世界に認められる高級腕時計ブランドとして、確固たる地位を築き上げています。

【オメガ】の歴史

出典元:オメガ公式HP

1848年にスイスで創業された【オメガ】。当初は時計製造を職人の手作業で行なっていましたが、機械化や部品毎の分業化など、新たな生産体制を築き、生産規模を拡大していきます。

そして1965年、NASAが宇宙飛行士の公式時計として『スピードマスター』を選定し、1969年にはアポロ11号の宇宙飛行士たちが初めて月面でその時計を使用したことで、一躍脚光を浴びることとなります。以降も、オリンピックの公式時計として任命されたり、人気のスパイ映画”007″にて、主人公が『シーマスター』を愛用するなど、高級腕時計にあまり馴染みが無い人にもその名が浸透し、高い知名度を得ることとなりました。歴史の深さや語り継ぐ話題の多さで考えると、【オメガ】は高級腕時計業界屈指とも言えるでしょう。

デザイン性

【グランドセイコー】のデザイン性

出典元:グランドセイコー公式HP

【グランドセイコー】は、1967年発売の『44GS』の意匠をベースにした”セイコースタイル”と呼ばれるデザイン文法に則って作られています。”セイコースタイル”とは、”光と影の調和”を意識した、他に類を見ない美しい輝きを放つのが最大の特徴です。もちろん現状に満足することなく、2020年には新たに独自のデザイン文法”エボリューション9スタイル”を確立し、着々と進化を遂げています。

【オメガ】のデザイン性

出典元:オメガ公式HP

【オメガ】の中でも代表モデルに位置付けられるレーシングウォッチ『スピードマスター』。そしてダイバーズウォッチとして高い人気を誇る『シーマスター』。そのどちらもアクティビティを重視した作りとなっているため、デザインも必然的にスポーティーなモノが多くなっています。しかしながら、『デヴィル』や『コンステレーション』など、クラシックなデザインのモデルももちろんラインアップしております。【オメガ】の使う用途やシーンに合わせた豊富な選択肢は、一人一人のニーズに答えてくれること間違いないでしょう。

機能性

【グランドセイコー】の機能性

出典元:グランドセイコー公式HP

【グランドセイコー】は、スイスのクロノメーター規格を超える独自の”グランドセイコー規格”を採用しております。これは平均日差+5秒~-3秒という高精度に加え、6姿勢、17日間という非常に厳しい規定となっています。中でも機械式とクォーツのハイブリッドムーブメントである”スプリングドライブ”は、機械式と同じくゼンマイを動力源にしながらも、クォーツの精度を誇るという驚異のメカニズムを実現しています。200以上の部品と0.01mm単位で記された設計図から生み出されたこのムーブメントは、卓越した職人の技術力があって初めて成立すると言えます。このように独自路線を走る【グランドセイコー】は、名だたる高級腕時計ブランドの中でも秀でた存在として、一目置かれているのです。

【オメガ】の機能性

出典元:オメガ公式HP

【オメガ】は、1999年に”コーアクシャル機構”を実用化しています。こちらは、摩擦を最小限に抑える設計のことで、通常3~5年に一度必要なオーバーホールが、8~10年間はオーバーホール不要で精度を保つことが可能とされています。また、マスタークロノメーター認定も受けており、これはスイス公式クロノメーター検定協会と、スイス連邦計量・認定局が実施する8種のテストに合格しなければ認定されない、非常に厳しい基準となっています。【グランドセイコー】と単純に比較するのは難しいですが、機能性に関してはどちらも業界トップに君臨していると言えるでしょう。

資産性

【グランドセイコー】の資産性

出典元:グランドセイコー公式HP

モデルによってももちろん異なりますが、二次流通市場においては、平均して定価の7~8割程度で取引されております。2017年に独立したばかりで、かつ近年の注目度を考慮すると、これは非常に高い水準であるかと思います。実際に、2021年に発売された「Ref.SLGH005」通称『白樺』においては、時計界のアカデミー賞とも言われる”ジュネーブウォッチグランプリ”のメンズウォッチ部門を受賞し、定価を越える価格で取引されていました。これらのことからも、将来的にはより高い評価となる可能性を秘めていると言えるのではないでしょうか。

【オメガ】の資産性

高い知名度を誇る【オメガ】は、当然その資産価値も高くなっており、特に代表モデルである『スピードマスター』と『シーマスター』は、その傾向が顕著に表れています。中でも、アニメ”スヌーピー”や映画”007″とのコラボモデル、復刻版の「Cal.321」シリーズなどは注目度が高く、市場に出てきてもすぐに販売完了になっています。知名度の高さからなる現時点での需要の多さを考えると、【オメガ】に軍配が上がりそうですね。

コストパフォーマンス

【グランドセイコー】のコストパフォーマンス

出典元:グランドセイコー公式HP

【グランドセイコー】は、その優れた作りの割に価格が安く、コストパフォーマンスが良いブランドとして知られています。前述でも触れた人気の「白樺」モデルは、定価115万円とブランドの中では高めな価格設定ですが、36,000振動のハイビートに、職人の手で彫り込まれた美しい文字盤を備えているということを考えれば、コスパは最高ではないでしょうか。また、クォーツムーブメント搭載モデルでは、GMT機能を備えながらも定価42.9万円と、更に高コストパフォーマンスとなっています。”初期投資を抑えたい!”方には特にオススメと言えますね。

【オメガ】のコストパフォーマンス

出典元:オメガ公式HP

【オメガ】に関しても、高い技術力が詰め込まれていながら、比較的高いコストパフォーマンスと言えるでしょう。『マスタークロノメーター』のムーブメントを例に見てみると、摩擦を最小限に抑える設計がされており、オーバーホールの実施間隔が長く、メンテンス費用が抑えられるといった利点があります。このあたりも、【グランドセイコー】と同等であると言えるのではないでしょうか。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

どちらのブランドも業界トップであることに間違いはなく、それぞれに違った魅力があったかと思います。強いて言えば、国産のネームバリューや他ブランドには無い独自性を有した美しさを求める方は【グランドセイコー】、流行の最先端や知名度を活かした資産性を求める方は【オメガ】を選んでみるのが良いのではないでしょうか。ご購入を検討されている方は、本記事を参考に、皆さまが大事にしたいポイントに沿って選択してみてください。

今回も、この記事を見ていただいたことで高級腕時計に興味を持っていただければ幸いです!

ではまた!

コミットtv 八木コラム