高級腕時計 パーツ紹介 ～”ベゼル”～編 Part 1

 

本日は高級腕時計 パーツ紹介～”ベゼル”～編 Part１をお送りいたします。

風防を固定するためだけでなく、計測するためにスケール（目盛り）が設けられていたり、時計のデザインにアクセントをもたらすモノとして重要な役割を担っている“ベゼル“。シンプルなモノから宝石があしらわれたモノまでその種類は多岐に渡る“ベゼル”は、時計そのものの印象はもちろん、利用目的毎にデザインが異なっているため、時計を選ぶ際の重要なポイントのひとつになります。

そこで今回は、“20種類“のベゼルを２回に分けて、代表的なモデルと合わせてご紹介していきます。是非とも最後までお楽しみください。

①スムースベゼル

＊出典元：https://www.commit-watch.co.jp/buyer/watches/mens/vintage_rolex/explorer1-331934/

 

最もオーソドックスなベゼルのひとつであるこちらは、一切の装飾を省き、シンプルな見た目に仕上げていることで、スポーツモデル、ドレスモデル問わず数多くのモデルに採用されています。鏡面仕上げ（ポリッシュ仕上げ）を施したモノが多く、文字盤や針などのパーツや時計自体を引き立たせる程のシンプルさと、上品で大人な印象を与える魅力的なベゼルです。

 

＊出典元：https://www.commit-watch.co.jp/buyer/watches/mens/patek_philippe/calatrava/calatrava-315950/

 

 

②フルーテッドベゼル

＊出典元：https://www.commit-watch.co.jp/buyer/watches/mens/rolex/datejust/datejust41-332301/

 

“縦じま（=フルーテッド）”を意味するこちらは、山のようなギザギザが規則的に配された【ロレックス】独自のベゼルです。ゴールド素材を用いて製作されており、光の当たり方によって煌びやかな表情を見せてくれるなど、ドレッシーな印象を抱かせることから、『デイトジャスト』や『デイデイト』などの、ドレスモデルに使用されています。

 

＊出典元：https://www.commit-watch.co.jp/buyer/watches/mens/rolex/day-date/day-date-323982/

 

 

③エンジンターンドベゼル

＊出典元：https://www.commit-watch.co.jp/buyer/watches/mens/rolex/datejust/datejust-247898/

 

航空機のエンジンが回転（ターンド）している様子にインスパイアされて作られた【ロレックス】特有のベゼルです。主にSS（ステンレススチール）素材が用いられ、１分刻みにポリッシュ加工を施した面と、細かく切り込みが入っている面が交互に配された特徴的なデザインとなっています。クラシカルな印象を与えることから、『デイトジャスト』に多く採用されていました。

 

＊出典元：https://www.commit-watch.co.jp/buyer/watches/mens/vintage_rolex/datejust-131/

 

 

④ファインリーエンジンターンドベゼル

＊出典元：https://www.commit-watch.co.jp/buyer/watches/mens/rolex/oyster-perpetual/oyster-perpetual-100/

 

“エンジンターンドベゼル”のデザインを進化させたこちらは、切り込みされている面積が大きくなり、ポリッシュ加工を施した面は５分刻みとなっています。両者のデザインが似ていることから、現在では”エンジンターンドベゼル”と同じ括りで扱われております。主に『エアキング』や『オイスターパーペチュアルデイト』などに採用されていました。

 

＊出典元：https://www.commit-watch.co.jp/buyer/watches/mens/rolex/air-king/airking-29/

 

 

⑤サンダーバードベゼル

＊出典元：https://www.commit-watch.co.jp/buyer/watches/mens/vintage_rolex/datejust-312468/

 

こちらは、アメリカ空軍のアクロバットチーム「サンダーバーズ」の隊長”ドン・フェリス大佐”の引退記念モデルとして特別発注されたモデルに搭載されていたベゼルです。時間計測が容易にできるよう、５分刻みにポリッシュ加工が施されているだけでなく、10分刻みで数字と▽が配されています。通称『サンダーバード』と呼ばれるモデルに搭載されていた【ロレックス】独自のベゼルとなっています。

 

＊出典元：https://www.commit-watch.co.jp/buyer/watches/mens/rolex/datejust/datejust-thunderbird-220138/

 

 

⑥逆回転防止ベゼル

＊出典元：https://www.commit-watch.co.jp/buyer/watches/mens/rolex/sea-dweller/sea-dweller-327181/

 

こちらは、酸素ボンベの持続時間を計測する目的で作られ、ベゼルが動いて経過時間の計測に狂いが生じないよう”逆回転しない”設計になっているベゼルです。使い方も簡単で、12時位置の逆三角形部分に分針を合わせることでそこからの経過時間を知ることができます。ブランド、モデル問わず、ダイバーズウォッチには必ずと言ってもいい程採用されている、欠かせない機能を持ったベゼルです。

 

＊出典元：https://www.commit-watch.co.jp/buyer/watches/mens/rolex/submariner/submariner-nodate-323509/

 

 

⑦両方向回転ベゼル

＊出典元：https://www.commit-watch.co.jp/buyer/watches/mens/rolex/datejust/datejust-turn-o-graph-314692/

 

潜水時間の計測を目的に採用されたことが始まりで、”逆回転防止ベゼル”同様に時間計測に用いられています。逆回転させることで、特定の時間までのカウントダウンをすることもできるため、ミリタリーウォッチに用いられることもあります。形状はモデル毎に様々で、スポーティーなモノからクラシカルなモノまで、その種類の豊富さも魅力のひとつです。

 

＊出典元：https://www.commit-watch.co.jp/buyer/watches/mens/rolex/yacht-master/yacht-master-328389/

 

 

⑧カウントダウンベゼル

＊出典元：https://www.commit-watch.co.jp/buyer/watches/mens/blancpain/air-command-250399/

 

０～55までの数字やバータイプの目盛りが反時計回りに配されているこちらは、軍事攻撃のカウントダウン、開始後の経過時間計測を容易にするためのベゼルとして誕生しました。逆回転させることも可能で、パイロットウォッチやミリタリーウォッチに多く見られます。

 

＊出典元：https://www.commit-watch.co.jp/buyer/watches/mens/tudor/pelagos-210275/

 

 

⑨タキメーターベゼル

＊出典元：https://www.commit-watch.co.jp/buyer/watches/mens/rolex/daytona/daytona-331197/

 

主にクロノグラフ搭載モデルに採用されているこちらは、時速を割り出すために目盛りが設けられています。１km走行時にクロノ針をストップさせ、針が指している目盛り部分の数字が平均時速＝１時間当たりの走行距離となっています。『デイトナ』をはじめとしたレーシングモデルに数多く採用される、スタンダードなベゼルのひとつと言えるでしょう。

 

＊出典元：https://www.commit-watch.co.jp/buyer/watches/mens/omega/speedmaster-moonwatch-professional-331195/

 

 

⑩パルスメーターベゼル

＊出典元：https://www.commit-watch.co.jp/buyer/watches/mens/omega/speedmaster-277925/

 

主にクロノグラフ搭載モデルに採用されるこちらは、１分間あたりの脈拍数を測定することができます。一見するとタキメーターベゼルと見間違えてしまいますが、”PULSATIONS”表記が目印です。ちなみに、”PULSATIONS”の前に15もしくは30という数字があるのは、計測時から脈拍を15回数えるタイプと、30回数えるタイプのパルスメータースケールがあるためで、医療現場にて使われることの多いベゼルとなっています。

 

＊出典元：https://catalog.antiquorum.swiss/en/lots/omega-lot-158-207

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

オーソドックスなモノから、機能としても意味を持つ特殊なモノまで、様々な”ベゼル”が存在していることがお判りいただけたかと思います。デザインにブランド毎のエッセンスを加え、独自の雰囲気を持つベゼルを生み出している点は面白いポイントであり、今まであまり意識してこなかった方も、これを機に”ベゼル”に注目して時計選びをしてみてはいかがでしょうか。

どのモデルを選んだら良いか「分からない」「悩んでしまう」なんて方！当店には知識豊富なスタッフが常駐しており、デザイン、機能、予算などに合わせて、的確にアドバイスさせていただきますので、まずはお気軽にご相談いただければ幸いです。

今回も、本記事がお気に入りの高級腕時計を見つける一助となることを願っております。

ではまた！