映画やテレビなどで俳優が着用した時計にフォーカスする「Actor’s Watch」。
第81弾の今回は、「映画『ブレット・トレイン』に登場する腕時計」をお送りします。
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ブラッド・ピット演じる不運な殺し屋「レディバグ」は、ある簡単な依頼を果たす為、東京発・京都行きの新幹線に乗り込むが、車内には自分の命を狙う10人の殺し屋たちが乗り合わせていた、、、
2022年9月1日に日本公開となる、ブラッド・ピット主演最新作『ブレット・トレイン』。
人気ミステリー作家、伊坂幸太郎の小説『マリアビートル』を原作とし、大ヒットアメコミ映画『デッドプール2』(2018)のデヴィッド・リーチ監督が贈る、日本を舞台としたサスペンスアクション大作です。
今回の「Actor’s Watch」は、話題の新作映画『ブレット・トレイン』に登場する腕時計に迫っていきたいと思います。
ブラッド・ピットの腕時計
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本作の主役は世界一不運なベテラン殺し屋「レディバグ」。新幹線の車内からブリーフケースを盗み、次の駅で降りるだけの簡単な仕事のハズだったが、なぜか車内で次々と殺し屋たちに遭遇し、襲い掛かってくる彼らと死闘を繰り広げる。命を狙われ続け、新幹線から降りるタイミングを逸したレディバグの運命は、、、
「レディバグ」を演じるのは、言わずと知れた名優、ブラッド・ピット。58歳の「アラ還」とは思えぬ、激しいアクションシーンを見せつけてくれる様ですので、乞うご期待。
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本作でブラッド・ピットが着用しているのは、ブライトリング AVI REF. 765 1953 リ・エディション(Ref.AB0920131B1X1)。ナビタイマーに比べ、スッキリとした視認性の高いデザインで人気を博した1950年代のパイロットウォッチ「コ・パイロット Ref. 765 AVI」を細部まで再現した復刻モデルです。
アダム・ドライバー、シャーリーズ・セロンと共にブライトリングのアンバサダーを務めるブラッド・ピット。曲者ぞろいの殺し屋が次々と登場する映画だけに、それに負けない個性と歴史を感じさせるブライトリングの一本が選ばれました。
アーロン・テイラー=ジョンソンの腕時計
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コンビの殺し屋「タンジェリン&レモン」の片割れ「タンジェリン」。犯罪組織のボス、ホワイト・デスの誘拐されていた息子と身代金の一千万ドルの入ったブリーフケースを「レモン」と共に京都まで送り届けるという依頼を受けるが、新幹線の車内でブリーフケースを盗まれ、その犯人であろうレディバグを追い詰めていく。
「タンジェリン」を演じるのは、『キックアス』(2010)やハリウッド版『GODZILLA ゴジラ』(2014)で主役を務めたアーロン・テイラー=ジョンソン。本作ではブライアン・タイリー・ヘンリー演じる黒人の殺し屋「レモン」との凸凹コンビ演技が見ものです。
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本作でアーロン・テイラー=ジョンソンが着用しているのは、ロレックス オイスターパーペチュアル バブルバック(Ref不明/参考画像)。文字盤の上半分がローマ数字、下半分がアラビア数字になっている「カリフォルニアダイヤル」の一本です。
ヴィンテージロレックスの中でも、特に歴史性を感じさせるバブルバック。『仁義』(1970)のアラン・ドロンを彷彿とさせる口ヒゲを蓄え、三つ揃いのスーツにロングコートをまとったトラッドスタイルの殺し屋、タンジェリンによく似合っています。
ジョーイ・キングの腕時計
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イギリスの女子学生であり、殺し屋でもある「プリンス」。自分の手は極力汚さず、他の殺し屋をコントロールして目的を果たそうとする知略家。本作でも、彼女だけがなぜか車内の出来事を熟知しており、殺し屋たちを手玉にとっていく。
「プリンス」を演じるのは、新進ハリウッド女優のジョーイ・キング。大作映画の主要キャラクターの演技経験はまだ無い様ですが、予告編をみる限り、最年少ながら太々しく、かつ堂々とした演技を見せてくれています。
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本作でジョーイ・キングが着用しているのはカルティエ タンクソロ(Ref不明/参考画像)。画像で見る限り、小ぶりなレディースのSMサイズではないかと思われます。1919年に発売され100年以上の長い歴史を持つ「タンク」は、カルティエというブランドのアイコンのひとつ。
洗練された知性を感じさせる、個性的なフォルムながら落ち着きのあるデザインの「タンク」は、頭脳戦に長けた「プリンス」のキャラクターに絶妙にマッチしています。
デヴィッド・リーチ監督の腕時計
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『ブレット・トレイン』のメガホンを握るのは、過去にブラッド・ピットのスタントダブルを5回も務めた、スタントマン出身の映画監督デヴィッド・リーチ。その監督遍歴は『ジョン・ウィック』(2014)、『アトミック・ブロンド』(2017)、『デッドプール2』(2018)、『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』(2019)と、アクション映画ファンなら一目置かざるを得ない良作ばかり。
荒唐無稽とも思えるプロットにリアルな肉弾戦やガンアクションを絡め、その説得力で観客の目をスクリーンに釘付けにするデヴィッド・リーチ監督作。本作も期待が高まらずにはいられません。
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そんなデヴィッド・リーチ監督が愛用するのはカール F.ブヘラ パトラビ スキューバテック(Ref.00.10632.23.33.21)。デヴィッド・リーチはカール F.ブヘラのアンバサダーを務めており、共同監督を務めた『ジョン・ウィック』では、主演のキアヌ・リーヴスもカール F.ブヘラ(Ref.00.10908.08.13.01)を着用しています。
また、シャーリーズ・セロン主演『アトミック・ブロンド』にも、「普段はカール F.ブヘラのブティックに勤める工作員」が登場しており、監督とブランドの深い絆を窺わせています。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
日本に先駆けて公開中のアメリカでは「現実の日本とは異なる、架空の日本を舞台としたサスペンス・アクション・コメディ」というレビューが多く見受けられますが、主要人物が着用しているのは、いかにもその人物が着用しそうな「リアル」な腕時計に感じられます。
*出典元:https://usa.detailzero.com/
荒唐無稽な設定とリアルなフィジカルの両輪を「これでもか」と盛り込むデヴィッド・リーチ監督作。本作においては、キャラクターを「リアル」に表現する小道具として、その個性をあらわす数々の腕時計が選ばれたと言えるのではないでしょうか。
デヴィッド・リーチ監督作のほとんどを劇場で観ている私にとって、愛する映画監督が腕時計をこのように使ってくれるのは本当に嬉しい限り!腕時計愛好家にとって『ブレット・トレイン』はもちろん、今後の作品も期待大と言えるでしょう。
『ブレット・トレイン』の日本公開は9月1日。その日をワクワクして待ちたいと思います。
ではまた!