映画やテレビなどで俳優が着用した時計にフォーカスする「Actor’s Watch」。
第23弾の今回は『ゴジラvsコング』公開記念として、ゴジラとキングコング関連作の時計に注目して参りたいと思います。
*出典元:https://kranmedia.com/
- ◆ ゴジラ
- ◆ シン・ゴジラ
- ◆ キングコング: 髑髏島の巨神
- ◆ ゴジラ:キング・オブ・モンスターズ
- ◆ ゴジラ
- ◆ まとめ
ゴジラ
GODZILLA(2014)
レジェンダリー・エンターテインメントが手掛けた、ゴジラとキングコングを中心とする怪獣の世界「モンスターバース」シリーズの記念すべき第一作。復活したゴジラと天敵ムートーの闘い、怪獣たちを追う秘密機関「モナーク」やアメリカ軍の奮闘を描くスペクタクルムービー『GODZILLA』。
この映画の主役、アメリカ海軍のブロディ大尉を演じるのは、『アベンジャーズ』のクイックシルバー役や、『キック・アス』のヒーロー役で人気のアーロン・テイラー=ジョンソン。その腕に着けられているのは、スント Core Alu Deep Blackと思われます。
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*出典元:https://www.suunto.com/
この作品では、ブロディ大尉の所属部隊が高高度からパラシュートでゴジラの足元へと降下する「HALOジャンプ」のシーンが印象的ですが、高度計や気圧計、コンパスを備えたこの時計は、使用用途として実にうってつけのモデルとなっています。
シン・ゴジラ
SHIN GODZILLA(2016)
2004年の『ゴジラ・ファイナルウォーズ』以来、約12年ぶりに日本が製作したゴジラ映画『SHIN GODZILLA』。
アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』の庵野秀明監督が総監督と脚本を務めた本作は、未知の巨大生物「ゴジラ」の出現に対応を迫られる日本政府を描いた、ポリティカルな「災害映画」に仕上げられています。これまでのゴジラ映画とは全く異なる作風に賛否両論はあったものの、結果として最終興行収入は82.5億円となり、ゴジラ映画としては国内最高売上を記録。かくいう私も、映画館に5回ほど足を運び、売上に貢献させていただきました。(笑)
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この『シン・ゴジラ』の劇中で特に目立ったのは、ゴジラの情報を追って来日した米大統領の特使、カヨコ・アン・パタースン役の石原さとみさんが着用していたロレックス カメレオン。
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何色ものカラフルな純正ベルトを簡単に付け替えできる、その変幻自在さに由来する名を持つ「カメレオン」は、レディースのヴィンテージロレックスとして格段の人気を誇るモデル。カヨコが探していた「ZARA」の服でも、ワンランク上の着こなしに見せてくれることは請け合いです。
キングコング: 髑髏島の巨神
KONG:SKULL ISLAND(2017)
ゴジラが怪獣界の日本代表なら、アメリカ代表はキングコング。
「モンスターバース」の第二作は、キングコングが棲む髑髏島を舞台とした、大人も楽しめるアドベンチャー大作となりました。
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ベトナム戦争末期の1973年、人工衛星が発見した未知の島「髑髏島」の調査に向かう秘密組織「モナーク」と、モナークに雇われたカメラマンや傭兵たちは、巨大生物がはびこる髑髏島で、島の生物たちを支配する巨大な類人猿、キングコングと出遭うことになります。
この映画の主役は『マイティー・ソー』シリーズのロキ役で、いま女性に大人気のトム・ヒドルストン。彼が演じるサバイバル術に長けたプロの傭兵、コンラッドが身に着けている時計は、ブローバ ミリタリー 96B229と思われます。
*出典元:https://www.watchuseek.com/
*出典元:https://uhrforum.de/
コインエッジベゼル、クッションケース、レイルウェイに赤秒針という、いかにもこの時代らしいルックスのミリタリーウォッチですが、実はブローバの新世代クォーツ「UHF」ムーブメントを搭載した2010年代の時計。時代性は合っておりませんが、ロンジンのラージクッションなど、1930年代以降にはこのような時計が軍用として多く流通していましたので、当時の雰囲気がよく伝わる1本かと思います。
ゴジラ:キング・オブ・モンスターズ
GODZILLA: KING OF THE MONSTERS(2019)
前作の『ゴジラ』から5年後、世界中で休眠中の怪獣が次々と発見され、秘密組織だった「モナーク」の存在も公になった「モンスターバース」の第三作『GODZILLA: KING OF THE MONSTERS』。
今作では南極やイタリアなど、世界各国を舞台に繰り広げられるゴジラ・ラドン・キングギドラの激闘が描かれます。
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この作品で特に印象に残るのは、「モナーク」の生物学者であり実質的なリーダーでもある、渡辺謙さん演じる芹沢猪四郎博士の懐中時計でしょう。
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原爆で亡くなった父の形見である「8時15分で止まった懐中時計」は、核兵器による悲惨な歴史の象徴であり、核エネルギーを活動源とするゴジラと対比される存在でもあります。メーカー等は不明なものの、本作中において「ゴジラ復活」のシーンで強い印象を残しています。
ゴジラ
GODZILLA(1954)
当店が店を構える銀座は、実はゴジラとの縁が深い土地。1954年の『ゴジラ』第一作において、東京湾から出現したゴジラによって、松坂屋、和光ビル、国会議事堂など、銀座やその周辺地域が次々と破壊されていきました。
作品によって身長が変わるゴジラですが、第一作のゴジラの身長は約50m。これは「和光ビルの時計台を壊すシーン」に合わせた設定であると言われています。しかし、当時はまだ「怪獣が実在のビルを壊す」など前代未聞の時代。劇中でビルを壊された和光本社(セイコーグループ)は激怒し、以後2年ほど東宝のロケを一切許可しなかったと言われています。
*出典元:https://www.grand-seiko.com/
もちろん現在は、グランドセイコーがゴジラ生誕65周年を記念したモデルを発売するなど、東宝とセイコーグループの間には良好な関係が築かれておりますのでご安心ください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?ファミリー映画でもある『ゴジラ』ですので、高級なブランド時計はあまり登場しませんが、時代背景やキャラクターに合わせた印象深い時計の使われ方になっているのではないかと思います。
*出典元:https://eiga.com/
さて、5月公開の予定がコロナ禍で延期となり、7月2日公開となった『ゴジラVSコング』。個人的に待ちに待った作品ですので初日にさっそく観て参りましたが、一言でいうと『最高』でした!堂々たる王者ゴジラに対し、少し人間味のあるキングコングという、絶妙なバランス関係のライバル決戦は要注目です。
そして観る前にネタバレに触れたくない方は、鑑賞前に映画館の売店に寄らないことをオススメ致します(モロなネタバレに遭遇します)。
ではまた!