*出典元:https://www.latercera.com/

映画やテレビなどで活躍する俳優の腕時計にフォーカスする「Actor’s Watch」。
第174弾の今回は、アダム・ドライバー愛用時計をご紹介して参ります。

2015年から2019年にかけて公開された『スター・ウォーズ』三部作で、ジェダイの血を引きながらフォースの暗黒面に堕ちる最強の悪役「カイロ・レン」を演じ、以降、無表情の立ち姿すら目が離せなくなる存在感と演技力の高さから、マーティン・スコセッシ、スティーブン・ソダーバーグ、スパイク・リー、ジム・ジャームッシュ、レオス・カラックスなど、映画界の錚々たる監督たちの作品に出づっぱりのアダム・ドライバー。

今回の「Actor’s Watch」は、そんなアダム・ドライバーの腕時計コレクションをご紹介して参りましょう。

ロレックス

オイスターパーペチュアル 39【Ref.114300】

*出典元:https://www.gqmagazine.fr/

2023年9月に行なわれた第61回ニューヨーク映画祭。主演作『フェラーリ』(2024)のプロモーションで同映画祭を訪れたアダム・ドライバーが、黒のタキシードに合わせて着用していた腕時計は、ロレックス オイスターパーペチュアル39(Ref. 114300)と思われます。

ちなみにコチラのロレックスは、2019年の主演作『マリッジ・ストーリー』の劇中で彼が着用していたものと同じ腕時計。よっぽどお気に入りの一本なのでしょう。稼ぎに稼いでいるハズのアダム・ドライバーですが、このようなリーズナブルでシンプルなモデルが好みというのは、個人的に好感度大幅アップです。

ブライトリング

スーパークロノマット B01 44Ref.AB0136161C1S1

*出典元:https://www.esquire.com/

続いては、彼がアンバサダーを務めていたブライトリングから。2018年にブラッド・ピット、シャーリーズ・セロン、ダニエル・ウーらと共に、映画界とブライトリングを共に盛り上げていく為のアンバサダーチーム「シネマ・スクワッド」の一員となったアダム・ドライバー。以降、公の場ではブライトリングの腕時計を着用することが多くなっています。

ロック界の異端児と呼ばれ、ファンであるエドガー・ライト監督がドキュメント映画を作ったり、レッド・ホット・チリペッパーズのフリーやベックが最大級のリスペクトを表明するバンド「スパークス」が原案・脚本・音楽を担当し、アダム・ドライバーが主演を務めたミュージカル映画『アネット』(2021)。そのプロモーションの為、カンヌ映画祭を訪れた彼が着用していたのは、ブライトリング スーパー クロノマット B01 44(Ref.AB0136161C1S1)でした。

ノータイのカラーシャツ姿というラフな装いに、スポーティーなラバーベルトのクロノグラフが遊び心あるスタイリングです。

プレミエ B15 デュオグラフ 42【Ref.RB1510251B1P1

*出典元:https://www.ethoswatches.com/

続いてもブライトリングから。こちらは2022年のヴェネチア映画祭のヒトコマです。この年に公開となった映画『ホワイト・ノイズ』の主演俳優としてレッドカーペットに登場したアダム・ドライバーがタキシード姿に合わせた腕時計は、ブライトリング プレミエ B15 デュオグラフ 42(Ref.RB1510251B1P1)でした。

スポーティーなスーパークロノマットと比べ、コチラは革ベルトにレッドゴールドを組み合わせたエレガンス溢れる一本。スプリットセコンドクロノグラフという複雑機構を搭載しつつ、1940年代のヴィンテージモデルの意匠を踏襲した歴史性のあるこのタイムピースは、シックなタキシード姿にも良くハマっています。

ピアジェ

ポロ【Ref.G0A48021】

*出典元:https://twitter.com/

2024年5月に開催されたカンヌ映画祭。『ゴッドファーザー』(1972)や『地獄の黙示録』(1979)など、映画史に残る数々の傑作を世に放った巨匠、フランシス・フォード・コッポラ監督が30年以上を構想に費やした野心作『メガロポリス』は、「難解すぎる」「歴史的傑作」などの評価が乱れ飛び、大きな賛否両論を巻き起こしました。

コッポラ監督らと共にカンヌのレッドカーペットに登場した主演のアダム・ドライバー。その時に彼が着用していた腕時計は、ピアジェ ポロ(Ref.G0A48021)と思われます。一般的にはジュエラーと認識されている「ピアジェ」ですが、もともと1874年に時計師のジョルジュ・エドワール・ピアジェが創業した、れっきとしたマニュファクチュールのウォッチメイカー。「ラグジュアリー」と「機械」の両面に精通したピアジェならではの、シックでエレガンス溢れる一本は、ブライトリングとはまた違った印象をアダム・ドライバーにもたらしています。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

当コラムを書くにあたり、アダム・ドライバーの愛用腕時計を調べて出てきたのは、そのほとんどが「映画祭などで着用していた腕時計」についての情報でした。これはすなわち、映画祭に招待されるような名匠・巨匠たちの作品に彼が数多く主演しているということであり、彼の演技が世の映画監督から大きな信頼を得ていることの証と言えるでしょう。

本当は「街中でパパラッチされた際に着用していた腕時計」のようなプライベート感ある腕時計のチョイスも見てみたかったのですが、このタキシード姿のラインアップもまた、アダム・ドライバーという俳優の個性を表していると思うので「あり」としておきましょう。

*出典元:https://variety.com/

そんなアダム・ドライバーの最新作は、『フォードvsフェラーリ』(2020)のマイケル・マン監督がモータースポーツ界の史実を再び映画化した『フェラーリ』(2024)。高級車メーカー「フェラーリ」の創業者であり、私生活が謎に包まれていたエンツォ・フェラーリの生涯を描いた伝記映画です。

エンツォ・フェラーリと言えば、1970年代にホイヤーとのパートナーシップを結んだフェラーリの当時の会長として知られる人物だけに、もしかしたら希少なヴィンテージ ホイヤーの腕時計がスクリーンに登場するかもしれません。その辺りの詳細は、続報を期待して待ちたいと思います。

ではまた!

Actor's watch