映画やテレビなどで俳優が着用した時計にフォーカスする「Actor’s Watch」。
第119弾の今回は、「ジェームズ・ガンの腕時計」をお送りします。
皆様、ゴールデンウィークはいかがお過ごしになられましたでしょうか。
私は何と5連休をいただきましたが、うち4日間は自宅の片付けに忙殺され、外出らしい外出は1日だけという、ほぼほぼ引きこもり生活と相成りました。
その1日だけの外出で私が何をしたかと言いますと、もちろん『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー VOLUME 3』を観に行った訳でございます。
*出典元:https://marvel.disney.co.jp/
銀河警察に指名手配された5人のお尋ね者、トレジャーハンターの「スター・ロード」(クリス・プラット)、女暗殺者の「ガモーラ」(ゾーイ・サルダナ)、脱獄囚の戦士「ドラックス」(デイヴ・バウティスタ)、銀河一危険なアライグマ「ロケット」(声:ブラッドリー・クーパー)、ロケットの相棒である植物ヒューマノイド「グルート」(声:ヴィン・ディーゼル)。そんなクセ者揃いの5人が「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」を結成し、銀河の悪党どもと壮絶バトルを繰り広げる。
ファンからは”Gardians of the Galaxy”の頭文字を取って『GotG』とも呼ばれる『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズ。GW中に公開された最新作の『VOLUME 3』は、そのシリーズ3作目にして完結作となります。
そんな『GotG』シリーズを世界的大ヒットに導いた立役者は、何と言っても主役の「スター・ロード」を演じた人気俳優、クリス・プラット(写真左)と、シリーズの全作品でメガホンを取ったジェームズ・ガン監督(写真右)の二人で間違いないでしょう。
*出典元:https://money.yahoo.com/
2作目『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』(2017)の公開後、ガン監督が過去にSNSに書き込んだ差別的なブラックジョークなどが掘り起こされ、シリーズの製作会社であるディズニーから「クビ」を宣告される(その後、出演者やファンたちの署名活動により無事に復帰)なんていうピンチもありました。
ファンの大きな期待に応えて大団円を迎えた『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー VOLUME 3』は、個人的に大傑作としか言いようがない素晴らしい仕上がり。私はしばらくの間、これ以外の映画について考えることはできそうにありません。
そんなワケで今回の「Actor’s Watch」は、ジェームズ・ガン監督が愛用する腕時計に迫ってみたいと思います。
ニクソン タイドグラフ 51-30 ラバー
*出典元:https://www.watchuseek.com/
まずはこちら、ニクソン 51-30 タイドグラフ ラバー(Ref.A236307)。人気のファッションウォッチブランド「ニクソン」の腕時計がエントリーとなりました。モデル名の「51-30」は51mmケース・30気圧防水の意味。インパクトあるデカ厚ケースに、潮の干潮・満潮を示す「タイドグラフ」をインダイヤルに備えた、クォーツのダイバーズウォッチです。
シリーズ1作目の『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(2014)では7.7億ドル、2作目の『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』(2017)では7.8億ドルを稼ぎ出したジェームズ・ガン監督ですが、それに対し、この腕時計の相場はおよそ1~2万円ほど。アカデミー賞に「興収と腕時計の価格差No.1監督賞」があれば、ノミネートは間違いないところです。
セイコー アストロン
*出典元:https://www.watchuseek.com/
続いては、セイコー アストロン(Ref.SBXB011)。日本が誇るセイコー GPSソーラーの第二世代モデルを腕に、テンション爆アゲで何事か絶叫中のガン監督です。
『ウルトラマン』を「自分の映画の父」と呼び、伊藤潤二氏のホラー漫画や須田剛一氏の作るテレビゲームからの影響も隠さず「ゴジラよりもジェットジャガーが好き」と公言する、ハリウッドでも指折りのオタクとして知られるガン監督。日本の腕時計文化を支えるセイコーの腕時計を選んだのも、ガン監督の日本文化への憧れからなのかもしれません。
ロレックス エクスプローラーⅠ
*出典元:https://startefacts.com/
ラストは皆様ご存知、ロレックス エクスプローラーⅠ(Ref.214270)。写真をよく見ると、6時側が3行表記で、3・6・9インデックスがブラックアウトになっていますので、この型番で間違いないでしょう。「ニクソン」→「セイコー アストロン」→「ロレックス エクスプローラーⅠ」と、ガン監督は映画の実績だけでなく、腕時計の趣味も着実にステイタスアップしている模様です。
腕時計趣味は「エクスプローラーⅠに始まり、エクスプローラーⅠに終わる」と言う人もいるくらい、ビギナーを時計沼に引きずり込む力が強い腕時計。いまやガン監督は、終わりなき「時計沼」に片足を突っ込んでしまったと考えていいのではないでしょうか。今後が実に楽しみですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
いまや人気映画監督のジェームズ・ガンですが、彼は『悪魔の毒々モンスター』(1984)といった超低予算B級ホラー映画の製作会社として知られる「トロマ・エンターテインメント」の脚本家として、1990年代に映画製作者のキャリアをスタートさせています。
それが、2022年には『ワンダーウーマン』(2017)、『アクアマン』(2018)、『ザ・バットマン』(2022)などの大ヒットアメコミ映画を製作する「DCフィルムズ」の共同会長兼、共同CEO兼、クリエイティヴ統括。ガン監督は「アメコミ映画界のトップエグゼクティヴ」に昇りつめたと言っていいでしょう。
*出典元:https://www.classicrock1045.fm/
そのような責任ある立場になったからでしょうか。オタク大学生みたいなルックスだったガン監督は近年、銀髪にヒゲのセクシーなナイスミドルへと大変身を遂げています。こうなると、やはり「ニクソン」や「セイコー アストロン」ではなく、「ロレックス」などの高級腕時計を選ぶことになってくるのでしょう。
映画に登場するエグゼクティヴ役の俳優がロレックスを着けるように、現実にエグゼクティブとなったガン監督もロレックスを選ぶ。まるで、映画と現実がお互いに影響を与え合う様を見ているようです。
時計沼に足を踏み入れた(ような気がする)ジェームズ・ガン監督。今後は自分の腕時計だけでなく、撮影する映画の登場人物が着ける腕時計にも「コダワリ」を発揮してくれるのではないでしょうか。ガン監督の次回作『スーパーマン:レガシー』(2025公開予定)は、俳優の腕元にも要注目といえるでしょう。ちょっと先は長いですが。
ではまた!