みなさま、明けましておめでとうございます。
2023年も変わらぬご愛顧のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

早速、映画やテレビなどで俳優が着用した時計にフォーカスする「Actor’s Watch」。
第101弾となる今回は、「映画に登場したロレックス シードゥエラー」をお送りします。

*出典元:https://www.rolex.com/

2022年11月1日に突如ロレックスが発表した新作「シードゥエラー ディープシー チャレンジ(Ref.126067)」は皆様の記憶にも新しいところかと思います。

また、話題の新作映画『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』(2022)が大ヒット中のジェームズ・キャメロン監督。彼が愛用する「ディープシー D-BLUE(Ref.116660)」は、後述する彼の「偉業」を讃えて製作されたモデルとして知られております。

というワケで2023年一発目の「Actor’s Watch」は、映画界とも関係の深い「ロレックス シードゥエラー」に注目して参りたいと思います。

ジェームズ・キャメロン深海への挑戦

DEEPSEA CHALLENGE 3D(2014)

*出典元:https://www.nytimes.com

海洋をテーマとした監督作『アビス』(1989)や『タイタニック』(1997)などの製作を通じ、深海への強い探求心を抱いたジェームズ・キャメロン監督。世界各地の海に沈む難破船の捜索や海洋調査を行うようになった彼は、やがて自らが設計した一人乗りの潜水艇「ディープシーチャレンジャー」に乗り、マリアナ海溝を潜航する計画を立てる。

数々のトラブルに見舞われながらもテスト潜航をクリアした潜水艇「ディープシーチャレンジャー」は、2012年3月25日、ジェームズ・キャメロン監督を乗せてマリアナ海溝の最深部、チャレンジャー海淵への潜航を開始する。

*出典元:https://www.hodinkee.com/

ターミネーター』(1984)や『エイリアン2』(1986)の監督として知られるジェームズ・キャメロン監督。彼の深海への愛に溢れた海洋ドキュメンタリー映画『ジェームズ・キャメロン深海への挑戦』(2014)に登場するのは、世界最深となる水深11kmの水圧に耐えるべくロレックスが設計したプロトタイプモデル「ロレックス シードゥエラー チャレンジ」。

最大13.6tもの水圧に耐える為、ケース径は51mm、ケース厚は28.5mm、サファイアクリスタルの厚みは14.33mmと、破格の堅牢性を有した「ロレックス シードゥエラー チャレンジ」は、ジェームズ・キャメロンが乗る潜水艇「ディープシーチャレンジャー」の外側に取り付けられていましたが、潜航中も正常に機能し、彼と共に深海から無事生還を果たします。

そして、ジェームズ・キャメロンのこの偉業を讃えてロレックスが製作したモデルが「ロレックス ディープシー D-BLUE(Ref.116660)」であることは皆様もよくご存知かと思います。

ディア・ハンター

THE DEER HUNTER(1978)

*出典元:https://www.filmlinc.org/

1960年代。ペンシルバニアの鉄工所で働く鹿狩りが趣味の若者、マイケル(ロバート・デ・ニーロ)はベトナム戦争へと出征する。しかし、泥沼化する北ベトナムで友人のニック(クリストファー・ウォーケン)と共に捕虜となったマイケル。彼らが囚われた小屋の中では、北ベトナム兵たちが捕虜たちにロシアンルーレットをやらせて、どちらが先に死ぬか賭けをしている。やがてマイケルとニックの番が回ってくるが、マイケルはロシアンルーレット用に渡された銃で監視兵を一掃し、ニックと共に脱出するが、、、

*出典元:https://timeandtidewatches.com/

アメリカ片田舎の気のいい若者が、戦争体験によって精神を蝕まれ、以前と同じ日常を取り戻せないまま破滅していく様を描く人間ドラマ『ディアハンター』(1978)。ベトナム戦争が舞台となっていますが、戦闘シーンはほとんどなく、ロシアンルーレットを強制される捕虜たちが精神的に追い詰められていくことで「戦争の異常性」が描かれます。

この映画で主人公のマイケルを演じるロバート・デ・ニーロが着用しているのは、サイクロップレンズが無いことから「ロレックス シードゥエラー(Ref.1665)」と思われる時計。鹿狩りの名人(ディアハンター)という役に相応しいガッチリした腕に、ゴツめのダイバーズがよく似合っています。

アンノウン

UNKNOWN(2011)

*出典元:https://moviesanywhere.com/

アメリカの植物学者マーティン・ハリス博士(リーアム・ニーソン)は、学会に出席する為、妻エリザベス(ジャニュアリー・ジョーンズ)と共にベルリンを訪れる。ホテルで荷物が足りないことに気づいたマーティンはチェックインを妻に任せ、タクシーでひとり空港へとUターンするが、その途中にタクシーは事故で川へと落ちてしまう。

事故から4日後、病院で昏睡状態から目覚めたマーティンは、身分証も失い、記憶の混濁に苛まれるが、何とか妻のことを思い出すと病院を抜け出しホテルへと向かう。しかし、再会した妻はマーティンの事を知らず、見知らぬ男を自分の夫のマーティンであると言い張る。判然としない状況に、協力者を得て真実の解明に乗り出した彼は、この不可解な出来事の裏に隠された大きな陰謀に気づき始める、、、

*出典元:https://oceanictime.blogspot.com/

交通事故で自分のアイデンティティを失った男が、「自分の正体」を追い、巨大な陰謀との戦いに身を投じていく『アンノウン』(2011)。この映画では、自分が何者なのかわからない中で謎の組織に追われる学者を演じるリーアム・ニーソンが「ロレックス ディープシー(Ref.116660)」を着用しています。

昏睡から覚めたマーティンが、裏蓋に彫られた夫婦のイニシャルと結婚記念日と思われる日付を見て妻の事を思い出すという、物語が動くきっかけを作る小道具としても活躍しています。

アルゴ

ARGO(2012)

*出典元:https://beagle-the-movie.com/

テヘランのアメリカ大使館が占拠され、52人のアメリカ人外交官が人質にとられた、1979年の「イランアメリカ大使館人質事件」。事件の直前に大使館から脱出し、カナダ大使館に匿われた6人の外交官を救出するため、CIAの工作員トニー・メンデス(ベン・アフレック)が立てた計画。それは6人を『アルゴ』という架空のSF映画の撮影スタッフに偽装させて国外に脱出させるという、突拍子もない作戦だった、、、

*出典元:https://www.spotern.com/

1979年に中東で起きた実話を基にした本作で、ベン・アフレックは監督と主演の2役を務め、見事に2012年のアカデミー作品賞を受賞。演者としてだけでなく、映画製作者としての評価もうなぎ上りとなった『アルゴ』(2012)。

本作でベン・アフレック演じるCIA工作員、トニーが身に着けているのは「ロレックス ディープシー(Ref.116660)」。1979年に起きた事件の映画化ですので、本来なら「Ref.1665」あたりが適正ではないかと思いますが、なぜか「Ref.116660」が選ばれることとなりました。

「Ref.116660」は2008年から製造されたモデルですので、映画の史実からは約30年もの大幅なズレを見せています。数年のズレに目をつぶって、年代の整合性よりもデザインを優先するケースはありますが、ここまでズレているのは珍しいですね。

まとめ

2023年の初Actor’s Watchはいかがでしたでしょうか?

ジェームズ・キャメロン監督の深海への探求心がロレックス シードゥエラーを進化させ、やがて『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』という大ヒット映画として結実したと思うと、映画&腕時計好きとしては実に感慨深いものがありますね。

さて、現時点では新作の「シードゥエラー ディープシー チャレンジ(Ref.126067)」を着けた俳優は、まだ映画やドラマには登場していないようですが、このゴツ過ぎる腕時計を着けてスクリーンに最初に登場する俳優は誰なのか?ドゥエイン・ジョンソンか?ジェイソン・ステイサムか?はたまたシルヴェスタ・スタローンか?意外とエディ・レッドメインマッツ・ミケルセンあたりだったりして。

2023年は、このあたりも楽しみに映画を観ていきたいと思います。

ではまた!

Actor's watch