みなさん、こんばんは。
本日は、久しぶりとなる待望の『グランドコンプリケーション』モデル「Ref.5204P-011」と、「Ref.5204P-010」の2本が入荷してきましたので、ご紹介していきたいと思います。
しかも、ご紹介するうちの1本はビニール未開封の”シングルシールド”と言われる状態。ここ最近の海外時計オークションの結果を見ても分かるのですが、特にレマニアベースのムーブメントを搭載したモデルは人気があり、価格が高騰しております。当然、国内外問わず見かけること自体が少なく、価格含めて極めて入手が困難だからです。そのような状況下、後継モデルにあたる現行の『パーペチュアルカレンダー クロノグラフ』「Ref.5270」や、『パーペチュアルカレンダー クロノスプリット』「Ref.5204」は、素材にもよりますが、現時点での国内正規販売価格と比べると、徐々に相場感は上がりつつも、まだ買いであると思います。
是非とも上記を頭の片隅に置きつつ、今回はパテックフィリップ論を読んでいただけると幸いです。それでは、早速見て参りましょう。
「Ref.5204P-011」
『パーペチュアルカレンダー クロノスプリット』Platinum
2012年、レマニアベースのムーブメントを搭載した「Ref.5004」の後継モデル、 完全自社開発製造の、新水平クラッチ式スプリット秒針クロノグラフ手巻ムーブメント「Cal.CHR 29-535 PS Q」を備えた、「Ref.5204P-001」がPT(プラチナ)ケース×シルバー文字盤で発表されました。このムーブメントは、2011年に発表された『パーペチュアルカレンダークロノグラフ』「Ref.5270」に搭載された自社製手巻クロノグラフをベースに、スプリット秒針機構が追加されたものです。
こちらは、2014年のバーゼルワールドで発表された「Ref.5204P」の黒文字盤。【パテックフィリップ】の中で、PT(プラチナ)ケース×黒文字盤の組み合わせは、実は全てのモデルに存在する訳ではなく、これまではとりわけ上位モデルに多く見られています。
文字盤デザインは、12時位置にある曜日と月を表示するカレンダー窓がサイズアップされ、表示自体も黒地に白文字と非常に見やすくなりました。4時‐5時位置には閏年、7時‐8時位置には白と青で昼夜が分かる窓も備わり、6時位置にあるムーンフェイズは、今まで上部にくり抜かれていた窓が下部となり、大胆なデザイン変更がされています。ムーンフェイズ外周にある日付表示も、数字が大きくなったことで、より見やすくなりましたね。更には、時・分針と文字盤インデックスに夜光も入ったため、夜間の視認性も向上しました。伝統を継承しつつも、実用性の向上にも力を入れていることが分かります。
クロノグラフの操作は2時位置のプッシュボタンでスタート&ストップ、4時位置のプッシュボタンで計測が全てリセットされ、スプリットセコンドはリューズと一体型のプッシュボタンでスタート&ストップを行なう仕組みになっています。この大きめのリューズが抜群の存在感を放ち、只者ならぬオーラを醸し出しております。横から見ると分かりますが、スプリットセコンドを追加している分だけケースに厚みがありますが、その厚みは14.3mmとストレスのないサイズ感。個人的には、このぽってりした感じもたまりません。(笑)
スケルトンバックから覗くムーブメントは、完全自社開発・製造となった「Cal.CH 29-535 PS Q」。先代の「Ref.5004」は、スプリットセコンドに不具合が見られることも多かった気がしますが、その点は改善されている気がします。【パテックフィリップ】が誇るムーブメントをじっくり見ていると、思わずうっとりとしてしまうのは、やはり変わりません。
保証書日付は2015年6月。付属品は、箱が「Ref.5204」用ではなく、アディショナルで付属するクローズドバック(裏ブタ)と、カレンダー調整用のセッティングピンが欠品しているものの、時計のコンディションは良く、販売価格はリーズナブルに設定されております。
気になる販売価格は、34,980,000円(税込)
現行モデルは、18KRG(ローズゴールド)ケース、18KWG(ホワイトゴールド)で、国内定価が42,438,000円(税込)。国内の販売個体はなく、海外での販売価格と比べても、かなりお得感のある価格設定となっております。惜しまれつつも2019年に生産終了となり、特に黒文字盤を探されている方は多いと思いますので、お探しの方にはオススメの1本です。
「Ref.5204P-010」
『パーペチュアルカレンダー クロノスプリット』Platinum
続いては、初代「Ref.5204P-001」のマイナーチェンジにあたるのか?同時進行で販売されていたのか?正確な資料が見つからず断言は出来ないのですが、先ほどご紹介した黒文字盤と同時期、もしくはその少し前に発表されたと推測される「Ref.5204P-010」。
文字盤インデックスの縁取り、時・分針の色が黒からシルバーに変わったところではないかと思っております。実際に「Ref.5204P-001」が入荷することがございましたら、検証してみたいと思います。
こちらの時計の凄いところは、一目瞭然!販売店へ入荷された状態をそのまま保っている、ビニール未開封の”シングルシールド”という点。過去にもこのような状態の時計は何本も見てはいますが、このようなスペシャルモデルで見ることは滅多にございません。
ムーブメント番号とケース番号が記載されているタグ、紙製のスリーブも付く完璧なデッドストックでございます。開封して使用するのも、このままコレクションとして取っておくのも面白いと思います。
ビニール越しから眺めることしか出来ないのですが、完全自社開発・製造となった「Cal.CH 29-535 PS Q」はとても美しいです。思わず封を切りたくなってしまいますね、、、見えそうで見えないっていうのも、マニア心をくすぐります。(笑)
保証書日付は2014年7月。付属品はもちろん完全完備です。先ほど同様に、レザーホルダーは高級感ある仕様で、しっかりと差別化されております。
気になる販売価格は、43,780,000円(税込)
こちらも国内在庫はなく、海外有名サイト「Chrono24」でも、当店の販売個体を除くと3本しか出品されておりません。もちろん、デッドストックの”シングルシールド”などあるわけもなく、日本円換算で4000万円超えからの販売価格設定がされております。開封の儀をして使うも、コレクションとしてこのまま持っていただくのも”良し!”な1本です!!
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ここのところ、投機や投資対象として価格が高騰していたモデルが落ち着きを見せはじめ、評価されるべきモデルが再評価されてきているなぁと実感しております。(※個人的見解含む)今回、タイミング良く素晴らしい超絶モデルが2本も入荷しましたので、こちらのパテックフィリップ論でご紹介させていただきました。是非ともご興味ある方は、阿部宛にお問い合わせいただけますと幸いです。
最後に、気温も下がり寒い日が続いていきますが、体調管理には十分気を付けてくださいね。
ではまた!